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プロ視点の野球観戦術〜戦略、攻撃、守備の新常識

 日本の野球人口(競技統括団体に登録している選手数)は、2010年1,617,431人から2020年1,017,584人へ約60万人減少している。

 日本プロ野球に危惧を抱き続ける元東京ヤクルトスワローズの名ショート宮本慎也選手が、今現在の『教科書』となり得る、理念と実情を織り交ぜた一冊。

 2025年8月に上梓されたばかりだが早くもベストセラーとなっており、今後数年は野球のバイブルとなるやも知れない。

 序章で”ID野球”を追求し続けるあまり、「木」を見て「森」を見ていなかったとの内省から始まり、パワーベースボールとスモールベースボールの差異や2番最強説と4番最強説の対比へと綴っていく。

 過去10年のNPBでのデータを引き合いに、接戦に強いという有利性は優勝に対して関連が薄いと述べる。序盤からバントなど小技を駆使し一点を獲りに行く野球よりも、パワーベースボールで大量得点を狙いに行くのが正解と断言する。

 そうだとすると言わずもがな、2番最強説を是認した方が有利となり、今年5月から富山GRNサンダーバーズが取ってきた打順は、まさに理に適った戦い方だった事になる。

 得点力と失点率どちらが重要かと問うテーマに関しても、彼の意見通りの試合展開が今季の富山GRNサンダーバーズであり、それがリーグ順位に顕著に現れている。

 投球フォームもインバートダブリュとスタンダードダブリュの違いを近三年間のデータを用い、目で見て容易に把握出来る解説をし、バッティングに関しても日本特有のアッパースイング悪論者を、日本野球がMLBに対し遅れを取る根源だと弾劾する。

 富山GRNサンダーバーズの選手の大半は、アッパースイングである。

 独立リーグでプレーしている以上、もちろんアウトカウントやランナー有り無しで状況は変化するが、基本的には強い打球を放つべきである。

 ツーアウト、ランナー無し。
 終盤の僅差で無い限り、フォアボールでの出塁など誰も見たくないのだから、思い切りバットを振って欲しい。

 守備に関しても、スローイングの縦振りと横振りを自身の写真を使いながら解説する。
 富山GRNサンダーバーズの瀧本駿選手が上手なのは、やはり縦振りだからだと再認識出来た。
 来季もチームに残る選手には、是非縦振りの練習を重ねて欲しい。

 今シーズンも40試合中37試合をスタンドで観戦してきたが、5月の時点と9月の時点を比べると大幅にレベルアップした選手が多数いる。

 この本の内容を意識せず実践した選手がそうあると思うが、まだの選手はトライアンドエラーを繰り返して欲しい。

 宮本さん、臨時コーチで充分なので、来季ちょっと富山に来てくれませんか?

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