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個展ツアー前編 〜ようこそ、小学生アーティストYotaの世界へ〜


小学生アーティストYota初個展、無事に幕を降ろしました。




でも今日は、終わりのお話ではありません。


個展に来て下さったみなさんも。
来たかったけれど来られなかったみなさんも。
写真と一緒に、「実はね…」な話をお届けします。


ぜひ一緒に、もう一度ギャラリーを回りましょう。




では、レッツゴー!


***

入り口から受付


まずは、こちらショーケースでございます。




思いきって、個展のために、ドーンと大きなポスターを作りました。




Motto氏(夫)のデザインでございます


イーゼルも立てました。



「もうひとつの世界」



人気作です。
──影の方が、本当の世界かも?


副題である「ここで生まれた世界、動き出す」は、割とすぐに決まりました。
小さな部屋から始まったYotaの世界が、外へ飛び出していくイメージです。


さぁ、ギャラリーに入りましょう。


はじめに、私から来場者の皆さまへのメッセージです。
受け取ってください。




お花たくさんいただきました。
ありがとうございます。



紹介パネルと作品でお出迎え


入り口の目の前の壁に、Yota紹介パネル。
ドドーンとダンボールで作った豪華客船が皆さまをお出迎え。





この豪華客船は、Yotaが小学1年生の頃に作った作品です。
学校への足が遠のき、まだ居場所にも出会っていない頃です。
しんどい時期です。
グルーガン片手に、何時間も集中して作っていました。


「できた!」


達成感に満ちた顔、覚えています。
完成した豪華客船を見せに行ったのは、学校ではなく、Yotaが通っていた幼稚園でした。
Yotaの原点です。
私が、「いつもとにかく大きくて置き場所が......」と話すと、
園長先生は、「お母さん、よかったらここで飾らせてもらいますよ?」と笑いながら、預かってくれました。
この個展が終わったら、また、飾らせていただく予定です。


その横にあるのは、ミニカー船です。




牛乳パックやいらない箱をくっつけて作った作品です。
ミニカーが12台入ります。
実はこれ、3日目から展示したんです。
まだ家にあったのを発見して飾りました。


さて、ギャラリーの中ほどへ。
左回りで参りましょう。


制作動画




大きめのテレビでは、制作動画を終始流しました。
普段からYotaを追っかけている私のスマホには、
彼の制作過程の動画が山ほどあります。




それらをできるだけたくさんチョイスして、Motto氏が編集しました。
全編45分あります。
立ち止まって見てくださる方が多く、楽しんでもらえてよかったです。


大きな作品たち




カンタスという大きな飛行機。
針金、ダンボール、ラップの芯、アルミホイル、ビニールテープ
でできています。


居場所に出会って間もない頃の作品です。
今では、Yotaはルンルンで居場所に通えるようになりました。
でも、最初からそうだったわけではありません。
当時はまだ気持ちの揺れが大きく、
居場所に行くことを渋る時期が、かなり長く続きました。


その頃の私は、Yotaと過ごす時間が苦痛でした。
彼の何かを創り出すエネルギーは強く、私はそれを、受け止めきれませんでした。
それでも、「作ろう作ろう」と言ってきます。
私は、完全に拒否反応でした。
母を頼りました。


「ようこさんは窓を切って」


この多すぎるビニールテープの窓は、母が一生懸命切ったものです。




今は笑ってあの頃を振り返ることができますが、
この作品を見るたびに、心がきゅーっとなります。
これも大きすぎて家に置けないので、
普段は居場所で、天井から吊るしてくれています。


実は、このカンタス、ギャラリーでも天井から吊るす予定でした。
でも、危険回避で、このような展示になりましたが、
間近に、この“多すぎる窓”を見ていただけたので、結果よかったです。


その横に、宇宙船です。




よく見ると、洗濯バサミや紙皿を使っています。




小さな宇宙船は、取り外しができるようになっています。


居場所で大の仲良しイトくんとお出かけした先で、
“がらくた宇宙船”という作品を見たらしく、それに触発されて、次の日に作りました。
アウトプットの男です。


ポストカード


今回の個展の大目玉です。


「たくさん描いたよ」



この展示イメージは最初から私の中で決まっていました。
Yotaの絵は、全てポストカードにしてあります。
ズラズラーと並べてみたかった。
──これまでの軌跡を。




よく、「これはひとりの子が描いたの?」と聞かれました。
写実的なものから、抽象的なもの、子どもっぽい作品まで、
描く世界がバラバラです。




Yotaはきっと、自分の表現方法が確立していないのだと思います。
それって、ほんと、おもしろい。


全ての作品にタイトルがあり、
Yotaが描く絵には、その向こうに物語を感じます。


「花の世界」



それがたまらなく大好きです。
皆さんも、色んな作品を指さして、楽しそうでした。


ここに、Yotaのつぶやきを添えることを思いつきました。
作品を通して、皆さんと対話ができたら、素敵だなと思って。




アンケートにも、そのつぶやきにコメントくれる方が多くて、とっても嬉しかったです。


ポストカードは壁から浮かせて展示しています。




その影に物語を感じてくださる方がいて、自分では意識していなかったことなので、
より一層この展示が深いものとなりました。


「このポストカード、欲しいんやけど、ええか?」


勝手に展示してあるポストカードを外して、受付に持ってきた人がいました。


父でした。
ちょっと、マジでやめてくれる?


拡大パネル


作品をより近くに。



「shark」



この作品は、6歳の時に描いたものです。
その頃、サメにハマってたんです。
サメの粘土作品もよく作っていました。


「いきてるいちご」
「メロンソーダ」



この2つは今回の個展で、“Yotaの代表作だな”と、皆さんから受け取りました。


キャンバス


ポストカードから、もっと大きな世界へと続きます


「大きな絵って楽しい」




今まで描いてきた作品に加え、
個展のために、巨大キャンバスから小さいものまで、新たに用意しました。
どれをチョイスし、いつ、何を描くのかは、Yotaが決めます。
常に見える所に置いてありました。


「これ、居場所に持ってくぅ」


Yotaが手にしたのは、巨大キャンバスでした。
この真っ白なキャンバスに、彼はどんな世界を描くのでしょう。


居場所の広々とした空間に新聞紙を敷き詰め、
水に溶かしたアクリル絵の具を──ぶっかけます。


ぶっかけて、ぶっかけて、ぶっかけます。


お気に入りのタミヤのTシャツにも絵の具が飛びます。


手を使って色を伸ばします。
近くに落ちていた何かの切れ端で描きます。
Yotaの感じるまま、自由に、のびのびと。
そこは聖域。
誰かが踏み込むものでも、評価されるものでもない。
表現って、そもそも、そういうものなのだと思います。




タイトルは?
「ない!」


“ポーリングアート”という手法にも挑戦しました




アクリル絵の具で色づけした専用の液体を、キャンバスに注ぎ、揺らして制作します。
偶然に生まれる模様が魅力的です。


「ひびわれた水」




ここで足を止める方が多かったです。




実はこの作品、始めはひびは入っていなかったのです。
日向で乾かしていたら、ひびが入ってしまったとのこと。




それも、何かのメッセージなのかもしれません。


「タイのあたま」
「タイのかはんしん」
「カラフル」



「これ、離して展示してね。別々の作品だから」


同じ日にこの2作品は生まれました。
唯一、展示方法を指示してきた作品です。


「使ってもいいクリアファイルある?」


なんの迷いもなく、クリアファイルを半分に切り出すYota。
「カラフル」は、キャンバスにのせた絵の具の上にクリアファイルを押し付け、
別のキャンバスにそのクリアファイルをまた押しつけたものです。
双子の作品。
次から次へと生み出されるアイデア。
待ったなし。
それを追っかける母、必死。


ぼくがみつけたもの




Yotaは写真も好きです。




Yotaが切り取る風景や構図は、
とてもユニークで、優しいです。


「Yotaくんの写真もっと見たいなぁ」


そんな風に言ってくれる人がたくさんいました。




よく見ると、ブランコが揺れています。
この日、友だちと公園に遊びに来ていました。
確か冬休み前だったと思います。
些細なことで喧嘩をしました
2人とも折れません。
距離をとります。
Yotaはこのブランコの前にいました。
小さい子がブランコで遊んでいるのをずっと見ていました。
日が暮れてきました。
その子はお母さんと帰っていき、ブランコだけがゆらゆら揺れていました。


「お母さん!スマホ!スマホ貸して!早く!」


その時の一枚です。
何枚か撮り、撮った写真を確認するYota。


「◯くんのところに行く」


写真を見ながらそう言ったのを覚えています。


さて、もっと、Yotaの内側へ入っていきましょう。


ぼくのことばたち




この言葉の前で立ち止まり、涙する人がとても多かったです。


Yotaの言葉は、小さい頃から私の心に響きました。
3歳から今も書き留めてあります。
ここにはその一部を展示しました。




就寝時間なのに、窓から夜空を見上げ、声をかけてもなかなか寝ようとしてくれませんでした。
私はイライラして、つい言葉が強くなってしまいました。
その時に言われた言葉です。
思えば、この時から既に、YotaはYotaだったんだなぁと思います。




幼稚園に突然「行きたくない」と言い出した頃です。
ショックでした。
全然気がつきませんでした。
小さな手を胸に当ててて、「パンクしちゃったの」と言った、
あの小さなYotaのこと、
ずっと忘れないと思います。




今でも私の心の支えになっている園長先生の言葉です。
園長先生は、初めて、ありのままのYotaを受け止めてくれた方です。




こうやって、ことばたちを眺めていると、
溢れ出でいたものが、だんだん落ち着いてきて、
最近は私を慰めてくれたり、応援してくれたりする言葉に変わってきているなと感じます。




これは、Yotaがいつも口にしている言葉です。


おとうとの日記




どんどん心の中へ、Yotaの大切な存在へと移っていきます。


弟が宿題で絵日記を音読していたら、描き出しました。
Yotaは弟のために描いたり作ったりすることも多いです。
弟が大好きなんです。


実は、私…痛恨のミスをおかしています。
弟の日記に出てくる生き物は、
バッタ、モンシロチョウ、ゴミムシ、ミミズ、ダンゴムシ、アゲハチョウ。
そう......


バッタがいない!


「お母さん、バッタがいない」


最終日、耳元で衝撃的な事実を告げるYota。


あーーーーーーーーーーーー!!!
バッタ展示するの忘れてるやーーん!


「ねぇ、もっと早く言ってよぉぉぉ」


大ショックを受けている母を慰めるYotaですが、
そういう彼も気が付かなかったという......。



ぼくのたからもの




Yotaの大切なものが続きます。


ポーラとツキちゃん。
Yotaのたからものです。


寝る時も、ごはんを食べる時も、居場所にいる時も、
くまのぬいぐるみポーラと一緒です。




ポーラが着ている赤白ストライプの服は、
Yotaが小さい頃着ていた服です。
そんなポーラですが、最近は持って行くのを忘れる時が出てきました。
そろそろ、卒業なのかな。
寂しいな。


愛犬ツキちゃんは、Yotaの可愛い妹です。
ツキちゃん相手だど、一筋縄じゃいかねぇ男もすぐに素直になります。
でも、ツキちゃんを展示したいのに、ツキちゃん作品がひとつもありませんでした。


「大切なものだから、描けない」


写真だけでも飾るか......と諦めようとしていた時、やっと描いてくれました。
桜、木漏れ日、空、3パターンのツキちゃんです。



ぼくから、お母さんへ




私にとって、大切なコーナーです。


学校に行かず、長い間、私と家で過ごしていました。


「お母さんに、プレゼントあるんだぁ」


後ろに何かを隠して、Yotaはよくそう言いました。


お手紙、似顔絵、折り紙で作られた花、手作りの指輪、ブレスレット......
納まりきれないほど渡してくれました。
全て、私の宝物です。




「いつもそばにいてくれてありがとう」


手紙によく書かれていた言葉です。
私から離れられない時期が、かなり長く続きました。


──彼の安心が満たされるまで、そばに居て見守ろう。


でもそれは容易なことではありませんでした。
いつまでこの時間が続くんだろう......
出口の見えない、暗くて長いトンネルを歩き続けるのは、しんどかったです。


でも、このテーブルに納まりきれないほどの愛を、Yotaから受け取りました。


私も、同じくらい返せているでしょうか。





ひとこと多くない?


じぃじへ




「みなとみらいの花火大会、描いてくれや。富士山もな」


私の父のお願いをきいてくれたことに、
成長を感じました。


かけはし




Yotaの安心できる居場所が、外へと広がっていきます。


Yotaは“かけはし”と出会い、パーマ先生と出会い、
閉じていた心の花が、再び開きました。


創作する喜びを思い出したんです。


「もう一枚大きなキャンバス買ってくれる?かけはしのために絵を描きたいから」


Yotaは、誰かのために絵を描くことをあまりしません。
でもこの絵は、“かけはし”を想い、描きました。




キャンバスを埋め尽くすほど大きな木です。
葉っぱは、ビニール袋を手にかぶせ、描いていました。
鳥の巣があります。
太陽があります。
虹があります。
右下に、てんとう虫も遊んでいます。
楽しくて元気な絵です。


Yotaの“安心”がそこにあります。


さて、次回は。


ここまで、ギャラリー内をぐるっと見て回っていただきました。
次回は、会場の中央にある工作コーナーと、個展中のYotaの素顔をお届けします。




最後まで、一緒に楽しんでもらえると嬉しいです♪
Yotaが登場するよ。




♡special thanks♡
photos by エッセイ!🍓すこやか&夫さま、ひろよちゃんの夫さま

後編↓

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