なにもまもれなかった
たしかに わたしは
まもろうとしていた
でも その手は
なにも 届かなくて
なにも 間に合わなかった
ただ 残ったのは
まもれなかったという
記憶と あたたかさ
それが 今も
わたしを くるんでいる
ー御影 柩ー
『黙読の回廊──虚空の詩美術館』第56篇より
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