それでも、いた
すべてが 消えたあとで
わたしは たしかに見た
なにも 語らず
なにも 動かず
それでも そこに いた
名前も かたちも のこっていなかったけれど
その存在だけが
やさしく 風に ゆれていた
ー御影 柩ー
『黙読の回廊──虚空の詩美術館』第59篇より
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