レンブラントの新発見、光が語る奇跡〜アムステルダム国立美術館で甦った《ザカリアの神殿での幻視》
こんにちは。オランダ在住でアートとチョコレートが大好きなミイルです。
今日は、新たに「レンブラントの作品が発見された」という嬉しいニュースが飛び込んできました。

2026年3月2日のアムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)の発表を見ると、1633年、27歳のレンブラントが描いた《ザカリアの神殿での幻視》(Vision of Zacharias in the Temple)が、65年ぶりに「本物」として認められたんだそうです。
《ザカリアの神殿での幻視》は、ずっと個人コレクションの奥深くに眠っていた作品です。
1961年に「レンブラントではない」と判定されて以来、ほとんど誰の目にも触れずにいたそうですが、現在の所有者がアムステルダム国立美術館に託してくれたおかげで、2年にわたる徹底した調査が行うことができました。
調査には『夜警』修復プロジェクトと同じ最新技術が使われています。
MA-XRFで顔料を解析したり、樹木年輪で板の年代を確定したり、署名の微妙な筆跡まで調べ尽くして……結果は「間違いなくレンブラント本人の手によるもの」。

画面を見ると、高司祭ザカリアが祈る神殿の暗がり。
天使ガブリエルは描かれていません。かわりに、上方右から降り注ぐ光だけがその存在を教えてくれます。 ザカリアの顔に浮かぶ驚きと疑い、そしてほんの少しの喜びの揺らぎ。
若きレンブラントの「光の魔術」が、すでにここに息づいています。

鉛錫黄の輝き、布地の自由なタッチ、深い陰影。 後の《夜警》や晩年の肖像画につながるすべてが、この一枚に凝縮されている気がします。
この作品は3月4日から、Rijksmuseumで長期公開されるそうです(個人コレクションのまま貸与)。
アムステルダムへ行かれる方は、ぜひこの作品を見てみてください。
▼レンブラント《夜警》の修復プロジェクトはこちら
▼レンブラント《テュルプ博士の解剖学講義》と最晩年の《自画像》はマウリッツハイス美術館にあります。
▼修復技術は美術史にさまざまな恩恵をもたらします。
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