見出し画像

#5|生まれる、ということ|彼女が母になるまで、僕は何を知らなかったか ~助産師さんの言葉~

Episode1|第5話「”何もできなかった”から、はじまる。」

「何もできなかった」

その言葉が、なぜか引っかかっていました。

本当に、そうだったのでしょうか。


広報室の室長です。

1話~4話の元になったストーリーがあります。
話してくださったのはMさんです。

私がMさんのお話を聞いていて感じたのは、

妊娠・出産という出来事を、
とても真摯に受け止めて、
父親になろうとしている人だなということでした。

だからこそ、

分からなかった
できなかった

という思いが、
強く残っているのだと思いました。

でも私は、
その「できなかった」という言葉に、
なぜか、少し、引っかかっていました。

本当に、
できていなかったのでしょうか。

そもそも、
できなくても仕方のないことだったのかもしれません。


この話を助産師さんに読んでいただき、
助産師としてどんなことを伝えたいですか?と聞いてみました。
※Mさんに直接関わった助産師さんではありません

そのお返事です。

「私だったらどうするかなぁ。
現場はこういうパパの方が大半かも。

パパだからというより、
私はあまりママとパパ区別せず、
親として自立していけるように伴走してる」

正直に言うと、
とても意外でした。

もっと具体的なアドバイスや、
「こうするといい」という話が出てくると思っていたからです。

でも、違いました。

助産師さんが見ていたのは、

「何ができたか」ではなく、

その人が、
親として自立していく過程にいるかどうか、

でした。

何をすればいいのか分からない。
どう関わればいいのかも分からない。

それでも、その場にいる。

その中で、
少しずつ関わり方を知っていく。

——それが、
親になっていくということなのかもしれません。


Mさんは、

「何もできなかった」

と仰っていました。

でも私は、

あの分娩室で、
何もできなかったのではなく、

“関わろうとしていた”

のだと思いました。

何かをできなかったことは、
問題ではないのだと。

むしろそれは、

親としての、
スタートだったのかもしれません

──  おわり

ここまでが、
Mさんの物語です。

▶ Mさんの物語(第1話〜第5話)を一気に読むにはこちらから

このお話に出てきた助産師さんは井出陽子さんです。
  instagram 
  アメブロ 

次は、
「まさか」から始まった父親の物語。
Yさんの話をお届けします。

▶ Yさんの第1話はこちら|4/14公開予定

▶ はじめての方はこちら

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集