2012年7月モロッコ・カサブランカ〜写真でたどる旅シリーズ⑥
フェズから鉄道でカサブランカへ移動。
色んな方にマラケシュを勧められたが、なんとなく言葉の響きに魅せられてカサブランカを訪れることにした。
当時はわからなかったが、カサブランカはスペイン語でcasa blanca「白い家」という意味である。
名付けたのはポルトガル人で、1515年に海賊絡みのゴタゴタで燃えた町の再建が行われた時にそうなったらしい。
ちなみに百合の花にもカサブランカというものがある。白く壮大な花だ。
また、遠い昔に観たからほとんど覚えていないが、あの有名な映画『カサブランカ』への憧れもあったのかもしれない。
どちらにしろ、なんとなくその言葉の響きに惹かれたのは確かである。
近代的なモロッコの姿を見たかったのかもしれないし、そのあたりの記憶は曖昧だ。
カサブランカの鉄道駅からはおそらくタクシーを使って、予約していたホテルに向かった気がする。
着いたのが夕方だったから、とりあえずホテルのレストランで夕食。


これはちょっと覚えてる



考慮して四ツ星のホテルにしてみた
それまでは安ホテルやホステルみたいな
場所ばかりだったから初めての高級宿
フェズで食べたようなモロッコ料理はなく、
西洋的なものばかりがレストランにあった
翌朝、同行者(元夫)の体調に異変が。。。
昨夜食べた謎のピザが当たったのか、胃腸が壊れていた。
私はピンピンしていたため、申し訳ないが1人で朝食(宿泊費に込みだったし)を食べた。
部屋に戻っても同行者はトイレから出られない様子。
追加のトイレットペーパーをもらってきて欲しいと言われてフロントに行った記憶。
気を遣い、テレビを見ながら(確かロンドンオリンピックをやっていた)ベッドでゴロゴロしていると、少し落ち着いたらしい同行者がトイレから出てきた。
「暇だったら1人で観光してきていいよ」と言われ、内心「やったぜ〜!!」と思いながら、心配もあったので「いいよ、私も部屋にいるよ」と言いつつ、観光したい気持ちがたぶん顔に出ていた。
何度か押し問答したが、「帰りにヨーグルトを買って帰る」ということにし、結局私は1人で出かけることになった。
よっしゃー!!!!!(心の声)
(ちなみにこの前年くらいに同じ人とタイのバンコクに行った時は私がお腹を壊したが、普通に予定通り動いていた)
ごめんねと思いつつも、ホテルのフロントでタクシーを呼んでもらい向かったのは

中央のミナレットは世界で2番目に高く
210mあるとのこと

内部の礼拝ホールには25,000人、
外部広場には最大80,000人を収容できるらしい

知らないオバチャンが撮ってくれた
フェズの時と同じスカート・・・

あまり歴史はないとは言え、イスラム建築大好きな私には天国のような場所。
非ムスリムの人はガイドツアーに参加しないと入れないため、他の人たちに混ざって回ったんだと思うが覚えてない。
ここから先、建築写真がだいぶクドいです。











細かさがすごい










タクシーを拾って「近くのスーパーに寄って欲しい、あと途中で映画『カサブランカ』に出てくるRick's cafeを見たい」と言った。
私はフランス語もアラビア語も分からず、運転手さんは英語を話さなかったがなんとなく伝わったみたい。

車内から撮ったRick's cafe (左)
スーパーに行って、体調不良の同行者のためにヨーグルトを幾つか買い(モロッコと言えばヨーグルト?モロッコヨーグル?なんか違う?)ついでに水などもゲットし、レジに並ぶと凄い行列。
インドもそうだったが、暇そうに見える店員が何人もいるのにレジを複数開けない。
1台しか稼働してないレジの係は焦ることもなく(ちょっと偉そうに)のらりくらりと対応している。
何十人も並んでいるが、誰もイライラしていない。
こういうちょっとした文化の違いはいつも面白いし、絶好の人間観察タイムと思い、私もゆったり列に並んだ。
スーパーの近くからまた別のタクシーに乗り込み、買ったばかりのミネラルウォーターをグイッと飲むと、運転手から鋭い目付きで睨みつけられた。
飲食禁止?と思ったが、車内は控えめに言っても普通に汚い。
そういうことじゃないんだろな、と思って恐る恐る運転手の顔色を伺うと、「今はラマダンだから俺達は夜になるまで水も飲めないんだよ」と説明された。
外は40度を超える暑さだ。
非ムスリムの外国人はラマダン期間でも自由に飲食できるが(アルコールは基本的に売ってない)、無神経に断食中の人の目の前で水を飲むのは悪かったと思い、謝った。
運転手は「別に構わんけどな」という顔をしつつ、明らかに苛立っていた。
ホテルに戻ると病人に数種類のヨーグルトを渡した。
彼は日本に居る時からヨーグルトが大好きなので、モロッコのヨーグルトを食べられることを喜んでいた気がする。
そう言えば私はお昼を食べ忘れていた。
ラマダンでレストランも開いていなかったので、ルームサービスの軽食を食べた。

同行者が少し外に出たいと言うので、再びタクシーを呼んで外出した。
(バスは複雑すぎてムリだった)
「せっかくだから外観だけでも見たほうがいいよ」と言い、先ほどのハッサン二世モスクの近くを通り、そのまま旧市街をぶらついたような記憶がある。

また見られて嬉しい
写真は撮ってないが、色んなお店でちょこまかと買い物をした。
これはネタ的なエスニックジョークであるが、「世界三大ウザい国」という言葉を聞いたことがあるだろうか?
「世界三大ウザい国」とは、エジプト、インド、モロッコのことであり、しつこい客引きやボッタクリ、チップをめぐるやりとりなど、旅行者が体験する「ウザい」と感じる要素が際立っている国々として、インターネット上の旅行者コミュニティなどで揶揄される際に使われる表現だそうだ。
中でもモロッコに関しては、値段交渉のしつこさ、観光地での客引きなどが「ウザい」と感じられる理由として挙げらるらしい。
カサブランカ旧市街のショッピングでは、モロッコらしい、この「ウザさ」を存分に堪能できたことを覚えている。
スーパーでたった1つのレジに何十人も並んでいるのが普通の文化なのだ。
「人を待たせるのは悪い」とか、「人の時間を奪うのはよくない」という発想はないのだろう。
個人の店舗や市場のような場所では値段が書いていないため、ちょっとした小物を買うのにいちいち交渉が必要だ。
たいてい店員が電卓を持ってきてあーだこーだと言う。
それでサラッと支払うのもつまらないと思い、こちらもモロッコのノリに乗っかってみると相手は喜んでまたあーでもないこーでもないと交渉が続く。
「この値段でok」と言っているのに、更に他のモノをアレコレ勧められるし永遠にやり取りが終わらない。
値段交渉しつつ、どこから来たのか?とか、いつまでいるのか?とか色々世間話も並行して進むから、1つのモノを買うのに早くて20〜30分かかる。
普通に面倒くさいが時間はあったし、こういうものだと割り切ってモロッコ流の買い物を楽しんでみた。
そんなふうにして買ったモノは記憶に残るし
大切に使う。
忙しい日本では無機質な無人レジでサクっとキャッシュレスの買い物をすることも多いが、インスタントな購買によって失ってきたものも多いのかもしれない。
「ウザい国」認定されているだけあり、確かにインドでもそうだった。
ストール1枚買うのに数十分拘束されて送迎車の待ち合わせにギリギリになった。
それでも私たちの人生には時折「ウザい」経験が必要だと思う。
無駄な寄り道でしかないこの「ウザさ」にこそ、人間らしさが詰まっているのかもしれない。
ずっと行きそびれているエジプトにも旅行し、「世界三大ウザい国」を制覇しなきゃと思う。

体調によっては延泊&病院行きも検討したが、翌朝になるとヨーグルトが効いたためか同行者はほぼ回復していた。
鉄道でタンジェに向かい、そこからフェリーでスペインに戻る。
私たちが予約した席に行くと悪びれる様子もなく、知らないオジサンが座っていた。
やっぱりウザい。笑

窓の汚れもそのまんま思い出



モロッコ編【完】
次回は再びスペイン編へ
