小さな準備〜ショートエピソード
☆作戦会議の一場面②
タト
「これって、魔法の体系書だよね?
守り人って、やっぱり強い魔法の力を持ってるの?」
レイ
「ライアンのことかい?
彼は人の心を引きつける力がある。それに、指導力も素晴らしい。
それを魔法と呼ぶかどうかは、判断するところではないな。」
タト
「そうか……。
ルミナリーの守り人は、この本にある“炎のエレメンタル”だと思う。火を自在に操るんだ。
フェリサリアのエリザはどうなんだろう?」
ミミ
「エリザは教会の先生だよ!
リーダーで、みんなのお母さんなの!
みんな『エリザが守り人になればいいのに』って言ったけど、エリザはダメだって言ってた。
『本物の守り人には、魔法が必要だから』って。」
レイ
「……フェリサリアには、書物があまり残っていないと言っていたね。
ライアンに言って、こちらの指導書の一部を写して持っていこう。
知識は、時に最も強い武器になる。」
タト
「レイ!感謝するよ!!」
レイ
「湿地の広がりにも困っていたらしいね…。知識は、使われてこそ価値がある」
タト
「この素晴らしい地図も──とても価値があると思うんだ」
レイ
「そうだな。ただ、いまは写し手がいない。
タト、君に頼めるかい?」
ミミ
「じゃあ、ミミはおやつ描くね!」
レイ
「……ん。文化としての価値は認める。
でも──地図に“団子”と書くのは、やめてくれ。」
タトはミミの紙をのぞきこみ、そっと笑った。
「……まぁ、旅の記念にはなるかもね」
(おわり)
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