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#2-7 森を抜けて|追憶のオリジン〜氷の女王の眠る街〜

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第7話 森を抜けて


ミミとは、いろいろなことを話した。

まだ小さくあどけない子どもだが、カンが鋭く、賢く、何でもできた。
森で一人、生活ができるのも納得だ。


ミミは感情をいっさい隠さずにぶつけてくる。素直でまっすぐで──そのわかりやすさに、タトは誠実さと安心を感じた。


森で出会った小さな魔獣鼠などに、ミミは躊躇なく飛びかかる。その姿が、まるで子どもの猛獣が必死に狩りをしているようで、タトには妙にかわいらしく映った。


ミミと出会ってから、森は更に深くなったが、不思議と魔動物に遭遇しなくなった。



「走れば3日」というのは、たぶんミミのスピードだろう。タトの足では7日歩き、さらにその翌日。

ついに目的の街――

フェリサリアが見えた。



目に飛び込んできた建造物に、タトは大きく息を吐いた。

胸から熱いものがこみ上げた。


崩れそうになる膝に、ぐっと力を込める。



ここからが、──本番だ。



フェリサリアでまず目を引いたのは、街を侵食する木々が一切なかったことだ。


ルミナリーでは石畳を割って木の根が張り出していたが、ここでは違う。

森は、まるで街の輪郭に沿って成長を止めているかのようだった。

しかし、人影はまばらだ。


「……ねえ、ミミは森で待ってるよ。タト、用事が終わったら──帰る?」


「うん。もちろんだよ。夕方には戻るよ」


そう答えると、タトはミミの頭を優しく撫でた。ミミは目を細めると、軽やかに森の奥へ駆けていった。



(さあ、まずは教会を目指そう)


タトは、ルルベリーのジュースを一口飲むと、街へ向かって歩き出した。




(つづく)

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望月むう(ムーン)🐾|物語と思考|物語に浸りたい ここまで読んでくれてありがとう♡