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完璧に仕上げようとして、2週間、1枚も出せなかった話

「70点でも出す。100点かどうかは、審査が決める」

2週間、1枚も出せなかったことがある。

サボっていたわけじゃない。
むしろ逆で、毎日、同じ1枚を直し続けていた。

ここの色が気になる。
少し直す。
直すと、別の場所が気になる。
一晩置いてもう一度見ると、今度は全部が気になる。

「ちゃんとしてから出そう」
そう思っているうちに2週間が経って、出せた枚数は、0枚だった。

この記事にも書いたけれど、僕にとって「ちゃんとしてから出す」は、「永遠に出さない」と同じ意味だった。

10年経っても、これは治っていなかった。
完璧主義は、性格というより、たぶん仕様だ。

消えない。

ただ、今回は10年前と、ひとつだけ違うことがあった。

2週間目に、気づけた。

10年前は、これを何ヶ月も続けて、燃え尽きて、やめた。
今回は2週間で「あ、また、あれをやってる」と気づいた。

気づけたのは、10年分の失敗を、この連載で言葉にしてきたからだと思う。
言葉になっている失敗は、再発したときに、名前で呼べる。

気づいたあと、ルールをひとつ作った。

「70点で出す。100点かどうかは、審査が決める」

考えてみたら、Adobe Stockには審査がある。
僕が「まだ完璧じゃない」と思っていても、審査を通れば、それは「売り場に置ける品質」ということだ。
逆に、僕が完璧だと思った1枚でも、落ちるときは落ちる。

つまり100点の基準は、最初から僕の手の中にない。

だったら、僕の仕事は「完璧にすること」じゃなくて、「審査に出すところまで」だ。

完成の定義を、「自分が納得したとき」から「審査に出したとき」に変えた。

そうしたら、手が動くようになった。

完璧主義は、治らない。


でも、「どこまでが自分の仕事か」の線を引き直すことは、できる。

僕の場合、線のこちら側は「70点で審査に出す」まで。

線の向こう側100点の判定は、審査と、それをダウンロードする誰かに任せる。

線の引き方は人によって違うと思う。

でも、「自分の中に100点の基準を置かない」は、完璧主義で止まりがちな人になら、たぶんどこでも使える。

この線の引き方もふくめて、次の記事で、僕の運用ルールを全部まとめて置きます。

よかったら、アドビストックも一緒に見ていってください。
https://stock.adobe.com/jp/contributor/207652252/sally%20san

うな重 水彩イラスト

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