【個人開発】息子のためにAIと作ったゲームが、おばあちゃんの「あの頃」に届いた話。|ムシ算
こんにちは、芽芽斗 守(めめと・まもる)です。
先日公開した「ムシ算」について、たくさんの方から「読んだよ」「遊んでみたよ」というお声をいただきました。本当にありがとうございます。
ムシ算は、もともと虫が好きな息子のために作った算数ゲームです。
・算数の問題を解く。
・正解するとポイントがたまる。
・ポイントで卵のガチャを引く。
・算数を解き続けると、卵が育って虫が生まれる。
・生まれた虫が図鑑に登録される。
・たまったポイントで、またガチャを引く。
「勉強しなさい」ではなく、
「虫を育てたいから、もう一問やってみよう」になるように。
そんなことを考えながら作ったゲームでした。

認知症ケア専門士の方から届いたメッセージ
認知症ケア専門士として講座を開かれている方から、メッセージをいただきました。

認知力が低下されたお母様にムシ算を試してくださったところ、楽しんで遊んでくれたというのです。
正直、驚きました。
私はムシ算を、子ども向けの算数ゲームとして作っていました。
小学生のいるご家庭で、算数を楽しく感じてもらえたらという気持ちで。
でも、その方はこう教えてくださいました。
色とりどりの虫が綺麗で五感を刺激できるので、昔は自然の中で育った方々には特に響くのではないか。
その視点は、私にはなかったものでした。
虫は、昔の風景につながっていた

このメッセージをきっかけに、少し調べてみました。
認知症ケアには「回想法」という考え方があって、昔の記憶や体験を振り返ることで気分や意欲が改善されるという報告があるそうです。
認知症の方は最近の出来事より遠い過去のほうが記憶に残りやすい場合が多く、懐かしいものに触れることが気持ちの安定につながることもある。
読みながら、ムシ算の「虫」ってそういう入口になるのかもしれないと、ふと思いました。
今の子どもにとっての虫は、図鑑やゲームの中で出会うものかもしれません。マンション暮らしが当たり前になった今、庭先でカマキリを見つけたり、バッタを捕まえたりする機会は、昔より少なくなりました。
でも高齢の方にとって、虫はもっと身近なものだったはずです。
田んぼがあって、草むらがあって、網戸に蛾がくっついていた。
彼らはそういう風景の中で育ってきた。
そう思ったら、ムシ算の見え方が少し変わりました。
算数を解くことの可能性
もうひとつ気になったのが、算数のことです。
ムシ算では、虫を集めるために算数を解きます。
問題を解いてポイントをもらい、ガチャを引き、また問題を解く。
何度も数字を見て、考えて、答えを選びます。
「脳を鍛える大人の計算ドリル」で知られる東北大学の川島隆太教授の研究によると、簡単な計算や音読を続けると脳が活性化し、1日10〜15分、毎日続けるだけで認知症の方の脳機能に改善が見られたという報告があります。
もちろん、だからといってムシ算に同じ効果があるとはいえません。
研究として検証したわけでもありません。
でも、算数をただ解かせるのではなく、虫を育てるために自然と解いている状態には、少なくとも「楽しく頭を使う」入口としての可能性はあるのかもしれない。そう思いました。
認知症予防ゲームとわからない
いただいたメッセージの中で、特に忘れられない言葉があります。
「認知症予防ゲームとわからないことも、良い点だと思います」
これは、作った私には絶対に出てこなかった視点でした。
以前、母にDSの脳トレをプレゼントしたことがあります。でも「脳トレ」という言葉が引っかかったのか、すぐにやらなくなってしまいました。
脳トレ。認知症予防。高齢者向けレクリエーション。
使う側は、その言葉に少し身構えてしまうことがあるのかもしれません。
森の中で虫を集め、算数を解くとポイントがたまる。
卵が出て、育てて、孵化して、図鑑に虫が増えていく。
見た目は、ただの子ども向けゲームです。
でも自然と数字に触れて、虫の色や形を眺めて、名前を覚える。
「訓練」ではなく「遊び」として取り組む。
ここが、もしかするとムシ算の強みなのかもしれません。
ゲームは、思いがけない届き方をした
その後、その方からもうひとつ嬉しいお話をいただきました。
認知症講座の中でムシ算を紹介してもよいか、と聞いてくださったのです。
もちろん、大歓迎ですとお返事しました。
自分の息子のために作った小さなゲームが、その方の認知症講座で紹介されるかもしれない。
そう思っていたら、もうひとつ教えてくださったことがありました。
お孫さんもまだ小さいけれど、親御さんと一緒に遊んでいるというのです。

認知力が低下したお母様と、その子ども世代と、さらにその孫と。
世代をまたいで、同じゲームで遊んでくれている。
正直驚きましたし、不思議な気分でもありました。
でも同時に、作ったものが誰かの時間の中に入り、必要とされているとわかって、素直に嬉しかったです。
最後に
ムシ算は、まだ小さな個人開発のゲームです。
医療アプリでも、認知症に効くと言えるものでもありません。
でも今回、思いがけないことを教えてもらいました。
虫を見て、きれいだと思う。
ガチャを引いて、レアな虫が当たってガッツポーズをする。
卵がかえるのを楽しみにする。
図鑑が増えて、少し嬉しくなる。
そんな気持ちに、年齢はあまり関係ないのかもしれない。
子どものために作ったゲームが、認知症ケアに関わる方から、講座で紹介したいと言っていただいた。その方のお孫さんやお母様にも届いた。
それは私にとって、思いがけない贈り物のような出来事でした。
今回のことを記事にしてもよいか確認したところ、快く許可してくださいました。ありがとうございます。
ムシ算、よかったらぜひ遊んでみてください。
お子さんと一緒でも、おじいちゃんおばあちゃんと一緒でも。
もし気に入っていただけたら、スキを押してもらえると励みになります。
ムシ算|虫好きの子が算数を好きになる知育ゲーム
🔗(推奨)説明を読んで遊ぶ。
🔗説明を読まずに、すぐに遊ぶ。
使い方
スマホ・タブレット・PCのブラウザから、そのまま遊べます。
インストールは不要です。
ホーム画面に追加すると、アプリのようにかんたんに起動できます。
【動作環境】 iPhone / iPad:Safari(推奨) Android:Chrome(推奨) PC:Chrome / Safari / Edge(最新版)
※ Internet Explorerは非対応です。
※ PWA対応ブラウザではホーム画面に追加してアプリとして使えます。
