子どものやる気を引き出すには?──自己決定理論を子育てに活かす
こんにちは。私は現在アメリカ在住の研究者で、日本語を母語としています。言語学習や哲学、論文の濫読、トライアスロンが趣味です。昨今、子育てに悩んでいるなか、自分でも少しずつ進むべき道がわかってきて、このNoteをあてもなく書いています。
さて、今回この記事では「子どものやる気をどうやって引き出すか」について、自身の経験と動機づけ研究の知見を交えてお話ししたいと思います。特に「自己決定理論(Self-Determination Theory)」という心理学的理論が、私にとって役にたちました。
なぜこの記事を書こうと思ったのか
子どもに勉強やスポーツを頑張ってほしい──そう願う親は少なくありません。私自身もそうでした。
しかし、親の思いが強すぎて空回りしてしまい、結果として怒ってしまったり、子どもを泣かせてしまったりという失敗もたくさん経験しました。
そのような中で、最近読んだ動機づけに関する論文や書籍が、私の子育て観を大きく変えてくれました。特に「外的報酬」と「内的動機づけ」という考え方は非常に有用で、実生活に落とし込むことで、子どもとの関係が大きく変わりました。
すでに外的報酬については記事を書いていますので、ご興味ある方はそちらもご覧ください。
自己決定理論(Self-Determination Theory)とは?
1970年代にエドワード・デシとリチャード・ライアンという心理学者によって提唱された理論です。
彼らは、人間のやる気(モチベーション)を引き出すためには、以下の3つの「普遍的な心理的欲求」が満たされることが重要だと述べました。
1. 自律性(Autonomy)
「自分で決めて行動している」という感覚。
自分の価値観や意思に沿って行動していると感じられることが、やる気につながります。
一方で、「やらされている」と感じると、やる気は大きく損なわれます。
たとえば──
子どもの頃、「お風呂掃除しようかな」と思っていた矢先に、「なんでお風呂掃除してないの?」と親に言われると、急にやる気が失せた……そんな経験、ありませんか?
これは、自分でやろうとしていたのに、相手から指示されたことで“強制された”ように感じ、自律性が損なわれたからです。
勉強やスポーツも同様で、「勉強しなさい!」と繰り返すことは、子どもの自律性を奪う行動といえます。
2. 有能感(Competence)
「自分にはできる」「成長している」と感じる感覚。
適度な挑戦と、その成功体験の積み重ねが重要です。
たとえば──
誰かに褒められたり、他の子より少しできたりすると嬉しくなり、もっと頑張ろうと思えた経験、きっとあるはずです。
親としてできることは、
子どもの成功体験をしっかり褒めてあげること。
「◯◯が本当に得意だね」と伝えること。
こうした働きかけが、有能感を高め、子どものやる気を引き出します。これってもちろん大人だけじゃないですよね。逆に言えば、有能感をもつために自分が得意なところで勝負すべきだと思うのですよね。
3. 関係性(Relatedness)
他者とのつながり、信頼関係。
やる気は、「その人のためにやりたい」という気持ちにも深く関わります。
たとえば──
中学校で理科の先生がとてもいい先生で、そのおかげで理科が好きになった……そんな経験はありませんか?
このように、「誰と関わるか」は、子どもの学びや行動にとても大きな影響を及ぼします。
子供の内的動機を育むためには、可能な限り自分で選択させ、有能感を育み、よい関係性を維持する。ここまででも、自己決定理論が子育てにとても有用だということがわかったと思います。
子育てをするときはぜひこの自律性、有能性、関係性を意識してみると劇的に変わると思いますよ!
さて、ここでお話は終わりなのですが、この3つの中で特に何を重視すべきかが私が昨今学んだInsightでありました。
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