システム障害を起こさないなんて、無理です
ニチレイがサイバー攻撃を受け、システム障害に陥っています。
サプライチェーンに深く関わるニチレイのシステム障害により、様々な企業に影響が出ています。
ケンタッキーフライドチキン、イオン、くら寿司など、報道されている範囲だけでもかなりの企業に影響が出ているようです。
みんな、ニチレイの冷凍食品を使っていた?
ニチレイと言えば、冷凍食品メーカーとして有名ですが、その冷凍食品を輸送するために冷蔵倉庫や低温物流も手掛けており、そこに他社の製品の保管や配送も受託することで、実は冷蔵倉庫、低温物流の分野で国内トップのシェアの誇っています。
そんなニチレイでのシステム障害があると、各社から受託している製品がどの倉庫に保管されているのか、どの会社に何を運べば良いのかが分からなくなってしまい、このような混乱になってしまうのです。
もしかしたら、「えっ、この会社の商品って、ニチレイの冷凍食品だったの?」と驚いた方もいらっしゃるかも知れませんが、必ずしもそういう訳ではなく、その会社もニチレイに冷蔵倉庫での保管や低温物流での配送を委託しているだけかも知れません。
物流が止まると、こんなに大きな影響があるのですから、やはり、日頃から物流は大切にしておかねばなりませんね。
システム障害は無くならない
今回、これほど大規模な影響を出してしまったニチレイのシステム障害ですが、残念ながら、おそらく今後もこういうシステム障害は増えていく可能性が高いと考えられます。
かつてと異なり、今の企業は自社のシステムを社内のサーバーだけで完結させずに外部のクラウドやサービスに接続する企業が増えています。
この外部との接続部が弱くなっていますし、そもそも接続先のクラウドやサービスで不具合があった場合、自社にも波及する可能性もあります。
また、多くの企業では既存のシステムが老朽化しており、システム更改の時期を迎えています。
しかし、そのシステムに携わっていた担当者などが既に退職していたりして、新たに更改するときにはそのシステムに不慣れな人がシステム更改を受け持つこととなり、その結果、データ移行のミスやシステム設計のミスなどが後々発覚するケースも多くなっています。
さらに、今回のニチレイの件のようなサイバー攻撃も近年急速に増えてきています。
先日、別の記事でも書きましたが、AIの普及によって、そこまで高いスキルの無い人でも高度なサイバー攻撃を簡単に行えるようになってしまいました。
しかも、サイバー攻撃の手口も高度化しており、これまでは愉快犯的だったサイバー攻撃も今ではビジネスとして行われるようになりました。
このような状況の中で、システム障害を全く無くそうという発想は、もはやマンパワーの面でも、コストの面でも、現実的なものでは無くなってきています。
システム障害は起きるもの
それでは、企業はどのようにしてシステム障害と向き合えば良いのかというと、それは、「絶対にシステム障害が起きない完璧なシステムを作る」という発想から、「システム障害は起きることを織り込んだ上で、如何にシステム障害からの復旧を早く、そして、被害を最小限に食い止められるようにするか」という発想に転換するのです。
例えば、自社のシステムを巨大な一つのシステムとして作り上げるのではなく、機能ごとに細かく分割したシステムにして、システムの全滅を防ぐという発想もあります。
他にも、実際にシステム障害が起きてしまったときを想定して、如何にして早く復旧するかのマニュアルを整備し、定期的に訓練を行うという方法もあります。
これからのシステム障害への対策は、システムそのものの強化だけでなく、そのシステムを運用する人の復旧力も重要になってきます。
いざというときの対応を日頃から訓練している人とそうでない人に差がでるのは、災害時の避難訓練と一緒ですね。
松本 佑介 @ 枚方を動かす新しいチカラ
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