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食料品が高騰する理由

ブルームバーグでこんな特集がありました。

40年ぶりインフレの猛威、食品高騰の救世主はもやし-582品目のデータ分析

件名では、“もやし”を押し出していますが、私が皆さまにお伝えしたいのは記事の中段にある「食品が物価のけん引役」と書かれてある総務省統計局が出典の棒グラフです。

ここで注意が必要なのは、これは消費者物価指数(CPI)に関するデータなので、ここで言う物価とは家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価を表します。

なので、企業が購入する財御呼びサービスの価格等は基本的には含まれていないことは予めご留意ください。

さて、この棒グラフを見ると、消費者物価を押し上げている要因は、2022年頃から急激に食料品のウェイトが大きくなっており、その傾向は今もなお変わってはいません。

そしてこのデータは、私たちの生活実感とも整合します。

ところで、皆さまはなぜ食料品の物価が高騰しているかご存じでしょうか。

食料品が高騰する原因

以前、別の記事で物価高の原因は、人口減少によるモノの供給不足であるとお話ししました。

これは食料品においても同様です。

高齢化による引退、跡を継いでくれる後継者不足による廃業など、日本の食料生産量は年々落ちています。

しかも、そこに追い打ちをかけるように、最近の気候変動により収穫量が安定せず、それどころか、そう遠くない将来、今までの土地で今までの農作物が育てられなくなったり、魚介類が獲れなくなるという可能性さえ出てきています。

そしてもう一つ大きな要因は海外の発展途上国の成長です。

日本の人口が減少している一方で、世界の人口が年々増加していることをご存じの方は多いと思います。

人口が増加すれば当然、食料が必要になります。

これまで食料を輸出していた国も自国の人口が増えれば当然輸出を削減しますし、中国のように新たに大量に食料の輸入を開始する国だって出てきます。

そして、世界中で食料生産を増やすのであれば、肥料飼料の使用料も増加します。

そうすると、世界中の国々で食料と肥料や飼料を奪い合う訳ですから、その結果、値段が高まるのです。

なお、今の日本の場合であれば円安も関係します。

海外から食料、肥料、飼料を輸入する場合、円の価値が安くなっていると、残念ながら円に換算した場合の輸入価格は高くなってしまいます。

マルサスの人口論という話を聞いたことがある方はいらっしゃるでしょうか。

「人口は等比級数的に増加するが、生活物資は等差級数的にしか増加しない」というフレーズが有名です。

等比級数と等差級数という言葉が難しければ、とりあえず、人口は倍々で増えていくのに、食料生産はそんな増え方は出来ないので、いずれ食料が足りなくなる、という話だと思っていただけても結構です。

このように、海外の爆発的な人口増加という現象が、日本が輸入する食料、肥料、飼料の値段の高騰に繋がっているのです。

食料品の高騰は、社会の二極化を助長する

そして、食料品の高騰は社会の二極化を助長します。

食料品は生活必需品中の必需品ですから、この値段が高くなると生活が苦しくなる方は大勢います。

一方で、テレビやSNSなどでは、羽振りの良い人の話やも儲かっている企業の話などが出てきますので、心理的な“別世界感”はどんどん強くなってきます。

さらに、冒頭のブルームバーグの記事では教育格差にも言及しています。

全体的に家計に占める食費の割合が増加していて、そのあおりを受けてか、家計に占める教育費の割合も減少しています。

しかし、高所得層だけは、食費の増加の影響を受けずに教育支出の割合を増加させています。

今は少子化でどの家庭でも一人の子どもにかける時間とお金の量が増えてきているはずです。

なのに、本当はどの家庭でももっと子どもにお金をかけてあげたいのに、食料品が高騰しているためそれもままなりません

しかし、高所得層は教育にどんどんお金をつぎ込んでいきますし、それに合わせて巷にも広告がどんどん増えていき、ここでも、教育費の捻出に苦しむ家庭の“別世界観”が助長されていくのです。

まとめ

このように、食料品が高騰すると、これまでなんとなく存在していた社会の二極化を、様々な方が認識しやすくなってきます。

アメリカでは既に社会の二極化が深刻になっており、その分断はもう修復可能なレベルなのかは私には分かりません。

社会が分断されると対立を生み、社会と政治が混乱します。

しかも、それは負のスパイラルとなり、ひとたび進み始めるとそれを食い止めるのは相当に困難です。

私は日本が分断に陥る事態は見たくありません。

そうならないためにも、食料品の高騰には早急な対応が必要です。

松本 佑介 @ 枚方を動かす新しいチカラ


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