【美術展2025#19】鶴岡八幡宮の季節展 旅 ~UKIYOE Journey~@鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム
会期:2025年1月7日(火)〜3月9日(日)
鎌倉に息づく悠久の歴史は、源頼朝から大きく動き出し、その後も中世を駆け抜けた将軍や時代を彩った文豪たちが足跡を残していきました。その物語を次世代に語り継ぐため、当館では鎌倉をテーマに歴史や文化、今日まで守り育まれてきた豊かな自然などを紹介し、それぞれの社寺や史蹟、文化施設に赴くための情報発信の拠点として活動を行っております。 『鶴岡八幡宮の季節展 旅 ~UKIYOE Journey~』では、旅をテーマに当宮所蔵の浮世絵をセレクトいたしました。江戸の人々が楽しんだ神奈川での旅路、浮世絵に刻まれた人々と風景などの道中の彩りをご堪能ください。 また、皆様により身近に感じていただける存在でありたいとの願いから、普段は近くでみることのできない鶴岡八幡宮の祭で使用される祭具などの展示もしております。
久しぶりの鎌倉鶴岡八幡宮。

そしてこちらも久しぶりの坂倉準三建築。

思えば鶴岡八幡宮敷地内にあった神奈川県立近代美術館鎌倉館閉館以降、鎌倉文華館鶴岡ミュージアムへとリニューアルしてからは初の来館になる。
展示室内は撮影禁止だったし今回は建物を見に来たので、展覧会の内容はぶっちゃけなんでもよかった。
当館の建築は、1951年に開館した神奈川県立近代美術館の旧鎌倉館を継承したものです。1949年6月、当時の神奈川県知事であった内山岩太郎のもとに神奈川県在住の美術家や学者から美術館を要望する声があがり、「神奈川県美術家懇話会」が設立されます。用地が検討された結果、鶴岡八幡宮の境内に建設されることになり、1951年11月、建築家・坂倉準三の設計で日本初の公立近代美術館として神奈川県立近代美術館は開館しました。開館から65年間にわたる鎌倉館での活動において開催された展覧会は525本を数えましたが、土地の借地契約満了に伴い2016年1月31日をもって旧館での展覧会活動は終了し、同年3月31日に閉館。その後、旧館は神奈川県指定重要文化財(建造物)に指定され、神奈川県から鶴岡八幡宮に土地の返還と合わせて無償譲渡された後、2019年6月、新しい使命をもった鎌倉文華館 鶴岡ミュージアムとして開館、2020年末には建物が国の重要文化財に指定されました。
ここ旧神奈川県立近代美術館はDOCOMOMO JAPANの最初の20件のひとつとして選定されており、国の重要文化財でもある。
リニューアル後はこちらの面が入り口になっている。

以前はこちらが入り口だった。



この面から見ると師匠コルビュジエの影響をモロに受けているのがわかる。
(そういえば現在パナソニック汐留美術館にてコルビュジエ展が行われている)


神奈川県立近代美術館は1951年竣工なので、美術館建築としては師匠コルビュジエよりも先だった。





大谷石といえば、以前栃木県の大谷石採掘場に行ったことがある。

巨大な地下空間が広がる興味深い場所だった。

そういえばフランク・ロイド・ライトの旧帝国ホテルでも大谷石は大量に使われていたそうだ。
ちなみにこちらは大谷石ではないがライト繋がりで実際に帝国ホテルで使われていた常滑産レンガ。

帝国ホテルのレンガとテラコッタを製作するためだけに作られた直営工場「帝国ホテル煉瓦製作所」は、後のINAX、LIXILに繋がる。
大谷石壁の前には、私の【美術館の名作椅子】マガジンでもお馴染みの《AIR FRAME》が置かれる。

神奈川県立近代美術館鎌倉館は65年間の借地契約満了とともに2016年に閉館。
その後更地にして県から鶴岡八幡宮に返還するという契約だったが保存運動の高まりによって、八幡宮側が建物を保存し活用していくという英断を下した。
土地返還時に建物も八幡宮へ無償譲渡され、その後修復改修期間を経て2019年に新たに「鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム」として開館した。
貴重な建築物を後世に残すという機運の高まり、そしてそれが実現したことは素晴らしい。
だが我々も声を上げただけで終わるのでなく、その後も継承の担い手の一人として少なからず責任感を持ち自覚して行動していかなければ、ここだっていつDIC川村記念美術館のような運命を辿ることになってしまってもおかしくはない。
建築物に限らず、貴重な文化遺産や美術作品などを後世に残す大切さ、そしてその困難さを改めて考えた。
【美術展2025】まとめマガジン ↓
いいなと思ったら応援しよう!
ありがとうございます。励みになります。