🎭ZAI劇場🎭自信作✨ショートショート『極秘任務』
『極秘任務』
私は今、動けない。
一ミリでも姿勢が崩れれば、すべてが露見する。
「静止、維持。」
私は自分に命じる。
心拍は 49。
呼吸は胸郭が揺れない程度に、
極薄のレベルで制御。
内部に、圧。
上昇値は計測不能。
だが──来る。
金属に微振動が伝わらないよう、
脚筋群にわずかな緊張を走らせる。
衝撃吸収率98%。あと2が必要。
「3秒、耐えろ。」
1……
2……
3。
誤差0.02秒。ギリギリだ。
敵との距離、わずか 32センチ。
この距離で勘付かれたら即座にミッション失敗。
さらには、コア全体の静寂。
環境ノイズレベル──極小。
最悪の条件だ。
内部圧力、さらに上昇。
限界ラインを突破しようとしている。
だが、ここで姿勢を変えるわけにはいかない。
敵の視線が前方から直線で射抜いてくる。
位置情報ロックオン。
……ダメだ。敵の数が多すぎる。
逃げ道なし。
“今ここで耐える以外、選択肢はない。”
私はゆっくりと筋肉を固め、
衝撃を内側で散らすように、力の配分を変える。
成功率、17%。
「フェーズ07──耐圧制御に移行。」
私はただ、コアと一体化するのみ。
誰にも悟らせない。
この危機的状況を。
たとえ、
この内部爆散級の衝撃を、
たったひとりで背負っていようとも。
――ミッション継続。
残り1200秒。
なんて長い時間なんだ。
………………
………………
………………
残り627秒。
ダメだ。
限界だ。
みんな、
さよ──おなら……
ぷっ!
その瞬間、
私の“極秘任務”は失敗に終わった。
テスト中の教室で、高音がひとつ響く。
明里は無表情のまま──
耳だけを赤くした。

🍠おしまい🍠
この物語の続編はこちらになります😊
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