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太陽系の衛星たち② - 霧深き有機の世界タイタン

太陽系の衛星シリーズ。
前回は最大の衛星「ガニメデ」について書いていったよ。

氷の巨星は、静かでありながらも生命の可能性を秘めた世界だったね。

さて、今回は有機の霧に包まれた土星の衛星「タイタン」。ガニメデに次ぐ、太陽系で第2の大きさを誇る衛星、それでは行ってみよう!

概要:濃い大気を持つ衛星

土星の第6衛星、タイタン。
その特徴は、太陽系の衛星で唯一、濃い大気を持っていること。

直径は約5,150km。土星の衛星では最大だよ。
ガニメデと同様、惑星である水星よりも大きいんだ。

濃い大気を持つ衛星:タイタン(Credit: NASA/JPL/SSI)

公転周期は約15.95日。
タイタンも土星に潮汐ロックされていて、常に同じ面を土星に向けているよ。

大気と内部構造

タイタンの大気は主に窒素でできていて、エタンやメタンも混じっている。
この大気はとても厚くて、表面気圧はなんと地球の1.5倍もあるんだよ。
そしてメタンは太陽光で分解され、複雑な炭化水素となり、さらに有機分子へとつながっていく。そうしてできた霧こそが、タイタンの空を橙色に染めているんだ。

さらに、タイタンの大気は本体の自転よりも早く回る「スーパーローテーション」が起きている。
この現象がはっきりと観測されているのは、金星とタイタンだけなんだ。
上空の風は秒速数十メートルで吹き抜け、自転速度を追い越しているよ。

地表の気温は-179.2℃という極寒の世界。
メタンやエタンは液体となり、雨となって地表に降り注ぐ。そして川となり大地を削って湖に流れ込むんだ。

水ではなくても「液体が伴う気候サイクル」を持つという点で、地球にとても似ているよ。
地球以外で地表に安定した液体を確認できたのは、太陽系ではタイタンだけなんだ。

タイタンの内部は、氷の地殻の下に塩分とアンモニアを含む液体の水で構成された「地下海」が存在し、さらにその下には再び氷の層、中心はケイ酸塩岩からなる岩石の核と予想されているよ。
ガニメデと同じように、この地下海は地球の海よりも水量が豊富かもしれないと考えられているんだ。
ただ、この海は有機物やアンモニアが豊富で、そこがガニメデとは違った特徴になっているよ。

内部構造(Credit: NASA/JPL-Caltech)

※イラストは Cassini 探査機の観測データに基づくモデルイメージです。

生命存在の可能性

タイタンは複雑な有機化合物に富んでいるから、生命が存在している可能性がずっと期待されてきたんだ。
研究をされている方々は、2つの方向から注目をしているよ。

ひとつは、ガニメデと同じように地下海での「水ベースでの生命」。地球の深海では、太陽光に頼らずに熱水噴出孔の化学反応をエネルギーとして生きる生物がいる。
タイタンの地下海も、アンモニアや塩分を含む極低温の水の中で、同じような環境が存在するかもしれないんだ。

もうひとつが、タイタンならではの可能性。大気の炭化水素や有機物をエネルギー源とする、地球とは全く異なる生命だよ。
もしそんな生命が見つかったら、「生命は水がなくても誕生する」という、そんな新しい宇宙の常識を、我々は目の当たりにすることになるんだ。

探査の歴史

タイタン探査の歴史は、1979年のパイオニア11号から始まり、1980年のボイジャー1号、1981年のボイジャー2号と続いている。
しかし、その観測結果はタイタンの厚い大気に阻まれ、詳細な情報が不足していたんだ。

謎に包まれていたタイタンは、探査機カッシーニとホイヘンスにより詳細が明らかになる。
2004年に土星へと到着したカッシーニは、その後タイタンの探査も実施。何度かの近接フライバイを行い、上空からタイタンを撮影したんだ。

またカッシーニは、2005年に探査機ホイヘンスを分離したんだ。タイタンの上空に放たれたホイヘンスは、パラシュートを使って降下し、地表に着陸したよ。

タイタンの地表
(Credit: ESA/NASA/JPL/University of Arizona)

ホイヘンスが観測したタイタンの地表には、丸い小石や川の跡が写されていたんだ。

そして現在、NASAはタイタンの探査ミッションとして「ドラゴンフライ計画」を進めているよ。
2028年に打ち上げ、2034年にタイタンへ到着する見通しなんだ。
宇宙の時間で見れば一瞬だけど、我々にとってはずいぶん先の未来だね。

ドラゴンフライは、ドローンのような回転翼を持つ探査機。濃い大気を持つタイタンでは、まさにピッタリの探査方法だよね。
これまで一地点に留まっていた探査機とは違って、飛び回りながら多くの場所を調べることができるよ。

タイタンを飛行するドラゴンフライのイメージ
(Credit: NASA / JHU-APL)

カッコいい…!
ドラゴンフライは生命誕生前の化学反応(プレバイオティック化学)を調査の主目的としてるんだってさ。

観測方法

タイタンは直径こそ大きいものの、土星の衛星だけあって、さすがに地球から双眼鏡で観測することはできない。
市販の天体望遠鏡であれば、小さな点として見ることができるらしいよ。
特徴的な橙色をとらえるには、すばる望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡のような大型望遠鏡が必要なんだ。

まとめ

太陽系第2の大きさをもつ衛星、タイタン。
この星はその大きさだけでなく、濃い大気や液体の循環、そして生命の可能性までも秘めた、地球にどこか似た世界だった。
ガニメデとはまた違う、個性あふれる衛星なんだね。

次回は太陽系第3の大きさを持つ「カリスト」をまとめる予定だよ。

最後まで読んでくださりありがとうございます。
記事が少しでもあなたの心に残ったら、【スキ】で知らせてくれると嬉しいです。
それでは、また!

出典・参考資料

  • Wikipedia - タイタン (衛星) : リンク先

  • NASA / JPL / Space Science Institute, PIA06122: Titan’s Colorized UV View, link

  • NASA / JPL-Caltech, Layers of Titan (annotated), link

  • NASA / JPL, PIA07232: First Color View of Titan’s Surface, link

  • NASA / JHU-APL, Dragonfly rotorcraft-lander concept, link

#Masaharuの学び記録 #衛星メモ

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