共生の黎明 #33 第11章 第9節:見え始める未来 連続小説
もう一つの会では、地元の中学生が保護者と一緒に参加していた。
制服姿の少年が、少し緊張した面持ちで発言した。
「僕たちの学校では、朝の会で“今日のありがとう”を話す時間があります。
それって、アヤ/ユラと似てるなって思いました。
人に“ありがとう”って伝えると、自分もあったかくなるんです。」
会場がほっとした空気に包まれた。
ある参加者が静かに言った。
「その“あったかさ”が、アヤ/ユラの芯なんだね。
価値って、こういう日常の中にあるのかもしれない。」
中学生の言葉が、会の中心にやさしい波紋を広げていった。
そしてその波紋が、大人たちの表情をゆっくりと変えていく。
「未来は、もう来ているのかもしれないね」
誰かがつぶやいた。
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