プロテイン強化食品でタンパク質足りてる?
理想論:「ダイエット・筋トレで体型が変わらない理由と対策」:目次
実戦編:発症一年後のトレーニング記録
※記載の運動を推奨している訳ではなく、単なる実体験なので、ご自身の病状・体調に合わせ、医師の指導を受けて運動をしてください
※文中で省いた用語説明はこちら
「これ食べたらタンパク質が摂れる」的な情報を良く目にする。
実際に、スーパー・コンビニなどでも「プロテイン強化食品」のコーナーがあったりして、購入されている方も多いだろう。
では、そのプロテインとは、何なのだろう?
いや、タンパク質のことなのは、わかっているし、ご存じだろう。
そのタンパク質が、何由来かということだ。
大きく分けて、
ソイ(大豆)
ミルク(牛乳)
カゼイン(乳凝固タンパク質、ヨーグルトの固形部分)
ホエイ(乳清。ヨーグルトの表面に浮かぶ液体)
小麦グルテン
これらで、プロテイン強化食品に含まれるタンパク質の7割以上を占めると言われている。
プロテインの種類
動物・植物
多くく分けて、動物由来と植物由来がある。
先の例だとソイ・小麦グルテンは植物だし、ミルクは動物だ。
これは、アミノ酸のロイシンの含有量の違いに現れる。
動物由来の方が多く、筋合成のスイッチとなる。
アミノ酸スコア
必須アミノ酸(EAA)が十分量含まれているかを100点満点で採点した点数。
動物由来はほぼ100点だが、植物由来は点数が低い傾向がある。
この点数が「低い=筋肉になりにくい」と考えて良い。
食事の場合は、組み合わせ(例えば、ご飯と味噌汁)で相互補完が可能だが、単品で摂りたいプロテイン強化食品では、難しい。
ミルク(牛乳):100点
カゼイン:100点
ホエイ:100点
ソイ(大豆):90点
小麦グルテン:40点
吸収速度
ホエイ:15分-3時間
ミルク(ホエイ20%+カゼイン80%):30分-6時間
ソイ:30分-4時間
小麦グルテン:45分-4時間
カゼイン:60分-7時間
早ければ、利用開始が早い分、継続時間も短い傾向にある。
カゼインは、胃酸でゲル状になるため、消化に時間がかかる。
ミルクプロテインは、ホエイとカゼインが混ざっているため、ゲル化が緩い反面、ホエイの吸収も阻害するため、ホエイの速さとカゼインの長時間の良いとこ取りに、完全にはなっていない。
消化可能必須アミノ酸スコア
たくさん摂っても、吸収されなければ意味がない。
ミルク(牛乳):100
カゼイン:100
ホエイ:100
ソイ(大豆):90
小麦グルテン:50(吸収の前に、50%程度しか消化されない)
筋合成スイッチ力
ホエイ
ミルク(ホエイ20%+カゼイン80%)
カゼイン
ソイ
小麦グルテン
タンパク質を摂る目的であり、上記のアミノ酸スコア・吸収速度・消化可能必須アミノ酸スコアの総合得点とも言える。
原材料費(高い順)
ホエイ
カゼイン
ミルク(ホエイ20%+カゼイン80%)
ソイ
小麦グルテン
筋合成スイッチ力とほぼ反転している。
カゼインとミルクが逆なのは、分離工程でのコストのため。
いろいろ違ってもタンパク質量に含まれる?
プロテイン強化食品を購入して摂るのは、タンパク質による筋合成スイッチ(カタボリック防止)が理由の人が多いだろう。
となると、半分しか消化されず、スコアも低い「小麦グルテン」は、タンパク質量に含まれるのだろうか?
答え:含まれる
食品表示法では、窒素量でタンパク質量を算出するので、プロテインの種類に関係なく、一律タンパク質量としてカウントされる。
小麦グルテンって何?
小麦粉に含まれるタンパク質の主成分。
これによって、ウドンのコシが出たり、パンやピザの弾力を出したりする。
生地の弾力・コシ
しっとり感
成形がまとまりやすくなる
膨らみが良くなる
これは、そのままプロテイン強化食品のパン・麺類・バーなどに求められる特性に当てはまる。
小麦グルテンのデメリット
アミノ酸スコアが低い
筋合成スイッチ力が弱い
消化吸収が悪い:アレルギー誘発の可能性
タンパク質として摂っても、筋合成スイッチ(カタボリック防止)には、ほぼ影響がない。
小麦グルテンの含有量(推定)
プロテイン強化食品のタンパク質総量中の小麦グルテン率は公開されていない。
しかし、原材料の表示順は、量の多さ順でもあるので、予想することが可能だ。
※推定でしかない
パン:50-70%
麺類:40-60%
バー:20-40%
もちろん、意図的な添加だけではなく、原材料に小麦粉を使っていれば、これにも含有されていての数値だ。
仮に、パンに含まれるタンパク質量が15gの場合、小麦グルテン以外は5g程度の可能性もある。
ちなみに、某製品は下記(タンパク質源とカウントされそうなものを独自に太字/点数はアミノ酸値スコア)。
●名称:パン ●原材料名:小麦全粒粉(国内製造)、大豆粉、小麦たんぱく、還元水飴、卵、ライ麦全粒粉、粗糖、油脂加工食品、米ぬか粉、パン酵母、チアシード、醸造酢、海藻粉末、脱脂粉乳、サトウキビ抽出物、粉末油脂、昆布粉末/増粘剤(加工でん粉、キサンタン)、調味料(有機酸等)、酸味料、乳化剤、(一部に小麦・卵・大豆を含む)
小麦全粒粉:50点(小麦グルテンが80%)
大豆粉:90点
小麦たんぱく:小麦グルテン40点
卵:100点
ライ麦全粒粉:70点(30%がグルテン相当30点)
米ぬか粉:60点
チアシード:80点
脱脂粉乳:ミルク(ホエイ20%+カゼイン80%)100点
大豆粉は、脱脂大豆粉(タンパク質50%)か全脂大豆粉(35%)かは不明だが、パンは成形に脂質がほしいので、全脂(35%)と推測。
ちなみに、ライ麦のグルテン(セカリン)は、小麦グルテンより消化率が低いが、アレルギーの誘発は、小麦グルテンより弱いとされている。
また、オートミールの原料であるオーツ麦は、グルテンを含まないが、小麦と同じ畑で輪作されたり、同じ工場で加工されることが多いので、混入の可能性がある。
そのため、(混入)グルテンフリー認証のオーツ麦もある。
が、オーツ麦は、アベニンというタンパク質を含み、極まれにアレルギーを発症する人もいる。
消費者がプロテイン強化食品を購入する目的
タンパク質摂取の簡便さ
一番は、「これだけ」食べれば「タンパク質摂取」が、簡単な点だろう。
しかし、簡単であっても、使えるタンパク質が足りていなければ、意味がない。
飲み物にもプロテインでは、本末転倒だ。
また、個人の体重や運動量などで、必要な栄養素の量は異なる。栄養素等表示基準値は、18歳以上の日本人成人の平均的必要量を基準にしていて、性別・体格は考慮していない。
つまり、「1食分(2袋)で、栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量以外のすべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上が含まれています」の場合、6袋で約1500kcalを摂っても、「タンパク質摂取」が足りるか(脂溶性ビタミンも)過剰かはわからない。
(熱や酸化に弱いn-3系脂肪酸が、酸化還元剤でどれだけ良質で残っているかもある)
携帯性
外出先や仕事場で、「これだけ」食べれば良いなら、便利だろうが、これも使えるタンパク質が足りていなければ、意味がない。
コンビニで買える(非プロテイン強化食品の)パンにミルクプロテイン飲料の方が、コスパとホエイの即効性とカゼインの持続性、アミノ酸スコアで良いかもしれない。
(サプリは、水溶性で短時間で血中濃度が下がるものは携帯すれば良いし、そうでなければ家で飲めば良い)
低カロリー(でタンパク質摂取)
パン1つ約250kcalで済むならだが、タンパク質を追加する必要があれば、カロリーも増える。
また、間食には、少々重い。
トレーニング前の捕食にするには、これまた別にプロテインなりアミノ酸がほしいし、(小麦全粒粉などで)低GI値(50)であれば、直前では消化が間に合わない。
いつ食べる?さあ?
もちろん、使えるタンパク質が商品パッケージに大きく書いてある分、含まれている商品も多いだろう。
でも、タンパク質の摂取という意味では、プロテイン強化食品に拘る必要はなく、飲料の方が、ミルクプロテイン・ソイの選択もでき良いように考える。
(職場で粉プロテインを飲んでも別に良いし、やっていた)
もちろん、腹持ちは固形の方が良いが、それもサラダチキンや豆腐バーというタンパク質の種類がわかった商品が存在する。
プロテインバーは、タンパク質量が少ないが、甘味を楽しめる点では、間食としてお菓子感覚で使える。
では、プロテイン強化食品は?
「タンパク質をこれだけ含んでこのカロリー」の看板に偽りなければ、3食と間食をそれベースで良いのではないだろうか。
パンに麺類など、3食を食べても飽きないだろう。
きっと、そのうち宣伝している「情報発信者」が、「タンパク質をプロテイン強化食品だけで摂って筋肥大してみた」とかやってくれるだろう。
ちゃんと筋肉を維持できればだが。
