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離婚の公正証書とは?内容・強制執行・養育費をQ&Aで解説 #バックナンバー

【珈琲のオトモのマメ知識 vol.399】

↓ 前回の内容です


↓ 一応、こちらが順番の前回の内容です


離婚のシリーズですが、
“公正証書”って聞きますか?

『離婚の際には、公正証書を作成しなさい!』

って、結構、言われてるんです
さて、それはなぜでしょうか?

そもそも、作成すべきなのでしょうか?
結論として、あった方がいい!です

理由としては、有事の際、
『法的な拘束力を持てる』からです

では、そんな内容を確認してみましょう
日本公証人連合会が質問ベースで、

内容を紹介しているので、
それらを基に確認しましょう
参照:https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow07

と、その前に、そもそもの
“公証人”ってのを知っておきましょう
参照:https://www.koshonin.gr.jp/system/s02/s02_02

『国家公務員法上の公務員ではない、国の公務である公証作用を担う実質的な公務員』

公務員っぽい人って感じですかね?
誰がなっているかというと、

裁判官、検事、弁護士であった方々
そのリタイアメントっぽい職業です

とは言うものの、その報酬は定額でなく、
お仕事毎の手数料制、だから公務員でないわけ

じゃ、年収は?なんと、都市部だと
約3,000万円前後です!

故に、裁判官、検事の天下り先…
と言われております

全国286カ所の公証人役場には、
こういった方々がおられ、

そこで“公正証書”を作成する
ってことです

と、閑話休題で本題に、
内容は一部端折ります

そんなの知ってるわ!
ってのも多いので…


Q.1 離婚における公正証書の内容って?

そもそも“公正証書”って?

『私人からの嘱託により、公証人がその権限に基づき作成する公文書』

…ん?だから?って感じですかね?
これ、どんな役割があるか?

それは、反証のない限り、
完全な証拠力を有しております

別に離婚に限ったものではなく、
例えば、金銭関連で債務不履行があった場合、

裁判手続きを経ることなく、
強制執行することができます

こういった書類を『執行証書』
と言いますよ

特に離婚に限れば、給付内容が多いので、
『離婚給付等契約公正証書』と言われます

その内容としては…

①離婚の合意
②親権者と監護権者の定め
③子供の養育費
④子供との面会交流
⑤離婚慰謝料
⑥離婚による財産分与
⑦住所変更等の通知義務
⑧清算条項
⑨強制執行認諾

ほぼ内容はわかりそうですかね
わかりずらいとすると、

『監護権者』『清算』
これらは確認しておきましょう

『監護権者』

これは基本的には決めなくていいです
ですが、決めることもできます

“親権”は2つの権利で構成されてます
『財産権利権』『身上監護権』です

『財産権利権』
 ⇒ 子供の財産管理する権利

『身上監護権』
 ⇒ 子供を実際に養育する権利

こういった違いがあります
さらに、それぞれの差異としては、

『財産権利権』
 ⇒ 戸籍上の“親権者”となります

『身上監護権』
 ⇒ 戸籍上は親権者とはならない

この後者のことを“監護権者”
と言うわけです

これ、ややこしいですよ
監護権者は、養育する際、

例えば、口座を開設するよなどあれば、
都度、親権者に確認、同意が必要になります

基本的には、親権の権利を分けない方が、
子供のためかもしれません

『清算』

清算そのものの意味としては、
『貸し借りなどの関係をきれいに処理する』

こんな感じですが、それと似てます
公正証書にて、清算条項を入れるのは、

『トラブルの蒸し返しを防ぐため、事前に互いに合意をしておく事項』

ってことです
つまり、公正証書を作成し、

後で、内容が間違っていた、
勘違いしてたなど、あった場合、

その後では、伴っての請求
これが困難になるよってこと

公正証書作成時は、
しっかりと確認してからにしましょう


Q.2 公証人は、養育費の算定はしてくれるか?

これは『しません』
その算定については、そもそもですが、

夫婦互いに合意のある金額です
そこが協議できない等あれば、

それは弁護士の仕事の範疇です
依頼するしかありません


Q.3 慰謝料は夫婦いずれにも責任がある場合はどうなるか?

これについては、まず回答として
『主に責任がある方が負う』ですが、

ここ、実はかなり複雑な項目です
“相殺”という概念が出てきますが、

そもそも、相殺というのは、
互いの同様なもの同士を打ち消し合う

ってことなのですが、
まず、大前提ですが、認められません!

『悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務』
これの相殺は認められてないからです
(民法第509条第1号)

つまり『互いに慰謝料を払い合う』
ってのが原則ですが、それも煩わしいですよね?

ただ、この規定は任意規定です
つまり、合意があれば、相殺できるってこと

なので、面倒なので相殺してしますこと
こんなケースがほぼかと思います

その際に…

慰謝料 vs 慰謝料
慰謝料 vs 財産分与
慰謝料 vs 養育費

これらの関係によって、
内容が変わります

・慰謝料 vs 慰謝料

これは先程の通りです
原則的には、認められませんが、

合意があれば可能
ってことになってますね

・慰謝料 vs 財産分与

では、財産分与と相殺はできるのか?
これについては、若干、復習です

#382で、財産分与の性質の確認
これをしましたよね!

その性質の中に
『離婚原因による損害賠償の性質』

これがありましたよね?
つまり、そもそも財産分与を

慰謝料として利用すること
これが想定されております

つまり、本来よりも、慰謝料として、
多く財産分与を受けられるってことです

・慰謝料 vs 養育費

これは結構、重要です
これは従前のそれらとは、

性質が少し違います
前提、相殺ができないってのは同様です

その理由は諸々ありますが、
中でも一番大きな理由としては、

養育費は、子供の生活も守るためのものであって、
その請求主権は子供にあるってところです

つまり、仮に合意があったとしても、
それが有効にはならないと考えられます


Q.4 財産分与には、税金はかかるか?

そもそも、財産分与はそれぞれの
協力の下に構成した財産の分配です

ってことは、そもそもは自分のものです
つまり、課税はありません

慰謝料の性格を持った財産分与であっても、
損害賠償義務の履行については非課税です

ただし、過度に財産分与を受けた場合、
これは贈与税の課税対象となる可能性があります
(相続税法基本通達9-8)

他にも、かなりの注意点があります

『取得価格と分与時の時価に差異がある』
こんな状況の場合ですね

少額なら問題ないでしょうが、
例えば、土地や建物なら高額になりがち

これ、ややこしいですが、
財産分与“した側”が課税されます

受けた側じゃないですよ
税務署的には

『これは無償でなく時価で譲渡したものとして、譲渡所得の課税対象とします』

所得税法第59条のみなし譲渡でもない
と、記載があるので、おそらくですが、

#375で確認した“家事消費等”
これに則してって感じですかね?

元々は親族だったわけなので、
何とも言えませんが、この取扱いとなります

つまり…

分与時の時価-取得価額=譲渡所得

ってことです
計算等は、#231にて確認してください

さらに注意ですが、
この規定を知らずに離婚して、

錯誤があったとなると、
財産分与が取消しになる場合があるので注意です


Q.5 強制執行に公正証書を利用するためには、どうしたらよいか?

これには、必要項目が2点あります

① 一定額の金銭の支払についての合意

②債務者が金銭の支払をしないときは、強制執行されてもかまわないと受諾した旨

この2点ですね
逆に、これらがないと強制執行できないので注意…

このために、住所の通知義務
これも条項に入れるとスムーズです

ただ、DVなどの場合には、
相手方に通知したくない事情もあるでしょうから、

その際には、公証人に相談しましょう


Q.6 養育費については、保護されますか?

養育費の債務不履行による強制執行
これについては、一般の強制執行よりも、

より有利な内容となっています
一般では、給料等の1/4が限界です

ただし、養育費の場合は、1/2が限度です
その枠が大きく設定されてます


Q.7 強制執行以外には方法はないでしょうか?

強制執行以外には方法はないでしょうか?

別に『間接強制』という方法があります
どんな内容かと言うと、

『執行裁判所が、債権者の申立てにより、一定の期間内に履行しないときは直ちに、一定の金額を債権者に支払うべき旨を命ずる方法』

つまりは、裁判所から『払いなさい!』
と言ってくれますよってことです


とりあえずは、こんなところですかね?
細かな部分は多くあるので、

その都度、確認しましょう
間違いがあっても、離婚となると、

取返しがつかない…
ってことは、十分あり得ます

故に、相談するってのも、
ひとつの手でしょうね

ただ、いきなり弁護士への相談よりも、
少しは内容を把握した上で相談

これが経験上、必須だと思います
それが難しいなら、経験者等に相談

ここから始めてもいいかもですね


ここまでお読みいただき、
ありがとうございましたʕ •ᴥ•ʔ

この記事は「珈琲のオトモのマメ知識」
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