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小説 『亡霊の烏』八咫烏シリーズ 巻十一 (第二部第五巻)第四章 御前会議 登場人物・ストーリー  <ねたばれ>

『亡霊の烏』八咫烏シリーズ 巻十一 (第二部第五巻)第四章 御前会議

(2024年2月22日 文藝春秋)

<あらすじ>

180万部異世界ファンタジー、第二部開始!

<シリーズ累計180万部突破>
「八咫烏シリーズ」新章スタート!

悪魔・博陸侯雪斎が独裁を敷く〈山内〉で、〈登殿の儀〉を経て皇后を選んだ金烏代・凪彦。 しかし二人の間に子が生まれる気配はない。
一方、谷間出身者たちの叛乱を生き延びた少年・トビは
北家の朝宅で博陸侯の母と出会い――。
博陸侯の治世を揺るがす「亡霊」の影。 
終幕に向けて、時間が進み始める。

<目次>

序章
第一章 影
第二章 人質
第三章 野良絵
第四章 御前会議
第五章 変節
第六章 誤算
終章

『亡霊の烏』八咫烏シリーズ 巻十一 (第二部第五巻)第四章 御前会議


<ストーリー>

第四章 御前会議

またもや回想から入る。 
前までの巻と違うのは、「予想を裏切る」わっという展開ではなく、わかりきったことを詳細に語るだけの、何ともページ稼ぎにしか思えない内容。

地下街が襲われた内容だ。 大枠今まで千早が語っただけにつまらない。
毒を盛られた。 羽林が来たと叫んだ。
そしてトビが鳶親分のところに駆けつけると、親分衆の集会所のほとんどの物が絶命していた。
必要ないだろ。  このページ稼ぎ。
そしてトビは二代目と指名され、地下街を復興しろと言われた。
トビが夢を見ていた。 そういう回想。 

久しぶりに、騒ぎがあって朝廷にいっていた、何も分かっていない雪雉が帰ってきた。
「まったく、とんでもない内容の野良絵だった。」
野良絵が嘘、でたらめだと言う。
トビに言われた。 「まさかあんた、知らないの」
実際にやっているのは羽林ではなく、山内衆である。と教えた。
現在、山内衆は悪魔の私兵になりはてている。
トビは安原はじめに同行し、花街で猿のふりをして襲ってきたのは、迦亮(かりょう)だった。のを知っている。
領堺の村の惨劇も同行して、自分で現場をみた。
トビは、火を付けられた村も、殺された村人も、猿のふりをしている山内衆もこの目で見た。
蒼天の堤防で、悪魔・雪斎が必要だから仕方ないと語ったのもこの耳で聞いた。

梓は貴族側のこともも山烏側のこともわかっており、まさに世間が見えており理解出来ている。
こんな出来た八咫烏に育てられた子供が悪魔の心をもって、私利私欲に走り反逆者になりうるとは。
梓なりの貴族の見解をトビに語った。

あなた方には息子と私たちに復讐する権利があり、誰もそれを奪う事は出来ません。
そして息子の悪魔・雪斎が恐ろしい罪を犯したなら、その政策によって守られた我々も同罪です。
あなたに怨みを向けられる者として申し上げます。
いつかその功罪を明らかにし、公平な裁きを受ける機会を頂けたのなら、それは息子と我々にとって
間違いなく救いとなる事でしょう。

純粋でいけていない雪雉が後日、悪魔・雪斎に直接聞きにいった。
トビから、貴殿が猿はいないと語ったと聞いたが本当かと。
悪魔は、当然のようにさらっと芝居をうったと平気で嘘をつく。 それを信じる純粋な雪雉。
何とも情けない兄弟である。
真穂の薄とすみおの子供たちは何でも話し合い善なるものたちなのに対し、兄が悪魔の心で、真の金烏の遺言をそして山内を裏切った反逆者ならどうしようもない。 次の巻でやっと紫苑の宮に撃たれるのであろうか?

御前会議は紫宸殿の扉が閉まった時点で終わる。 議題の調整はされているからだ。
御前会議で、金烏代が「何やら気になる話を聞いた」と語り掛けた。
2年前に、奉上の流れを止めた時と全く同じ言い方で波風をたてた。
「地方のあちこちで、どうも野良絵が問題になっているそではないか」
「そこには、黄烏雪斎が私に偽りを申し、明鏡院の訴えを差し止め、民を死刑に処していると書かれていたと聞く」
「そなた自身にかけられた嫌疑を、そなた自身によって偽りなしと報告されたところで、それを信じては公平と言えまい」
私は常に公平であらねばならない。
「よって、あの野良絵の内容のさらなる調査をここに命じるものとする」
「我が兄、明鏡院長束に、博陸候による施策の実態調査の全権を与える」
「もともと黄烏とは、金烏代が幼い場合をはじめ、主君として仰ぐに不足がある場合、その肩代わりをするための臨時の官である」
「私は無事に成人し、何の不足もない素晴らしい皇后を迎えることも出来た。この上いつまでも雪斎に甘えているわけにもいくまい」
「前の報告が実態に即したものであるならば、雪斎は何の憂うことはない。ゆるりと構えて待つが良かろう」
金烏代が双方の言い分を私が精査する。と語った。そして大臣たちに意見を求めた。 
西大臣・東大臣・南大臣は皆賛同し、「全て陛下のおっしゃる通りかと」
御前会議は紫宸殿の扉が閉まった時点で終わる。 根回しそのものである。
「異存はあるか、雪斎」「無論否やがあろうはずがございません」

話は変わり、以前の男がトビに接触してからかなりの月日がたった。
トビが語った。「背後に明鏡院や澄生の奴がついていて、貴族の動きまで全部織り込み済みなら構わない。
雪斎を殺しさえすれば全部うまくいくと考える奴がいたら、現実はそう簡単じゃないと伝えてくれと」

トビのこの考えも少し的が外れている。 悪魔の雪斎が死ねば、必然的に凪彦が政権を握る。
そうすれば、長束や紫苑の宮が表だって政権の中枢に戻れる。
女金烏に変わっても良いし、そのまま凪彦をたてる形で、政権をささえる形でも良い。
どちらにしても、安原はじめを取り込み、山内のほころびを防ぐ手段を考えていけばいい。

今回の巻は、半分が回想とか過去の事実をかなり詳細に基づいて説明するものであった。
この無意味な半分をそう少し簡潔にすれば、この巻が最終回であっただろう。
巻数稼ぎなのかはわからないが、以前のワクワク感がどうしても半減された形です。
ちょっと微妙である。

<登場人物>

・梓(あずさ)

垂水郷の郷長の妻。 地方貴族

・忍

風巻郷の郷長の妻。 平民上がりの地方貴族

・克元(かつもと)

雪雉宅でトビ見張りの武人

・雪雉

垂水郷、郷長・雪正の3男。

・花枝(はなえ)

雪雉の妻。 中央の下貴族の娘。

・雪則(ゆきのり)

雪雉の子供

・雪斎(雪哉)

山内で、悪魔の心を持つ八咫烏、反逆者とされている。
同じ八咫烏を山内の腫瘍・猿だと、ゴミだと言う。 根っからの悪党で、心は悪魔に支配されている。それを堂々と自分で宣言する。

雪哉は、皇后浜木綿さまと紫苑の宮様を見捨て裏切った。
真の金烏・奈月彦が実妹に刺殺され、大天狗に遺書を残した。
紫苑の宮以外は開けられらいように、血盟箱に封印した。
紫苑の宮がいつも羽衣を解くように触ると封印が解けた。 遺言は、「全て皇后の思うままに」と。
真の金烏・奈月彦も皇后・浜木綿も雪哉を一ミリも信用していなかった。

そしてここに悪魔が誕生した。
けたたましい笑い声と共に、王に向かって反逆したのである。それはけっして許されるわけもなく、反逆者の誕生であった。
山内にとっての最悪の悪魔の誕生であった。

皇后と内親王を逃がす判断をしたのは明鏡院・長束であった。

悪魔は招陽宮を出て、東家に協力を取りつけ、北家で偽りの皇子の擁立を認めさせ、羽林天軍の参謀として指揮をとりつけ、
反逆した。
その後、雪哉は四大臣から承認を得て黄羽となり、博陸候・雪斎と名乗った。

悪魔である博陸候・雪斎は私利私欲のために、第3の門が欲しかった。 

真の金烏・奈月彦の代替後、相互不可侵の密約は反故にされた。
不法だと言って、谷間の解体を命じ、地下街を一方的に弾圧した。

谷間の賭場や女郎宿に退去の命令が下され、羽林天軍が送り込まれ制圧、逆らうものは皆殺し。
谷間から地下街に逃げ込み、親分衆たちと羽林天軍が戦った。
だが卑怯な悪魔である博陸候・雪斎は水場に大量の下剤と、親分衆たちには毒殺で殺した。 
悪魔である博陸候・雪斎が地下街に戦いをふっかけたのは、治安維持が目的ではない。
目的は、第3の門を私中に収めるためだ。 多くが游学するにあたり、自由になる外貨が必要となった。
しかしそれほど大規模な事をやったのに、第3の門は塞がっていた。 
建前と違い、実際は損得で多くの八咫烏を殺した。
これが悪魔の正体。 自分の損得で同胞を皆殺しにした。

そして逆らわなかった男も、無残に斬足して馬にし堤防建築の労役につけ、女郎は畑工場で労役につけ、地下街には子供だけを残した。

3分割しそれぞれを人質として管理し、逃げられないようにがんじがらめにした。
地下街で子供を育て、人質を抑え、馬を育てる場所にした。
これ以上大きくなったら手に負えなくなると判断した物から順に連れていかれ、足を縛り馬にされる。
何も罪もないものを馬にして、奴隷のようにこき使う。 合理的に事を進める真の悪党である。
赤ん坊は外界で、八咫烏ではなく、人間として育てている。

トビとの衝突による安原はじめ解放の要求で、男女に労役を解いたが、別れのたむけに振舞われた食酒には毒が入っており、皆毒殺された。
悪魔が憎々しく語る、養老羽虫の毒は遅効性で、効き目には個人差がある。
戻ってきた、堤防の下で死にそうになっているものを指して屑だという。
悪びれることなく、屑を殺しただけだと言う。 根っからの悪党で、心は悪魔に支配されている。それを堂々と宣言する。
同じ八咫烏を山内の腫瘍・猿だと、ゴミだと言う。
ここは楽園ではなく地獄だと笑っている。 完全に狂っている。

悪魔の手下、山内衆・迦亮(かりょう)に命じ、東領の関所に近い村が殺され焼かれた。
真相は猿ではなく、今の山内にはとっくに猿はいない。
猿の毛皮と武器は本物。 猿の死体から皮を剝ぎ取って作っている。

村は地下街の残党の拠点だった。 残党に協力した村人も同様に全員殺された。
容赦なく報復措置を取って皆殺しにした。
これだけではなく、手下に猿のふりをさせ、博陸候に逆らう反対派を制圧し殺してまわっている。
博陸候は、金烏代をだまし、明鏡院の切なる訴えを隠し、ただ私利私欲で民をしいたげている。 
そして必要な事だと悪魔・雪斎はほざく。



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