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スピリチュアルとは何かーー意外と誰も説明できない

予定では「なぜスピリチュアルは叩かれるのか」について書く予定でした。しかし、いつものクセーー「そもそも病」が発病。

「その前に。そもそもスピリチュアルってわりとふんわり使ってて、なんて説明すればいいのかわからないかも? 自分が説明できないんじゃ意味がない」

そこで、あらためてスピリチュアルとは何かについて、考えてみることにしました。



私がスピリチュアルの世界に入ったきっかけ

毎朝、目が覚めるたびに、胸の上に錘が乗っているような感じがしていました。目覚めと同時に襲ってくる、絶望感。

7年ほど前のことです。仕事の先行きや働き方への疑問、長年の疲弊が積み重なっていた時期に、人生が完全にリセットされるような出来事が重なりました。プライドも、キャリアも、価値感も、積み上げてきたものが一度に崩れた感覚。うつ病寸前の状態で、毎日ただ絶望を反芻しながら生きていました。

当時の私はITライターでした。IT関連サービスやスマートフォン、家電製品、ガジェットを取材し、体験とデータと数字で物事を判断する世界にいた人間です。目に見えない世界のことなんて、初詣とおみくじくらいしか縁がなかった。

そんな私が、鬱状態から這い上がるきっかけになったのが、「潜在意識」という言葉との出会いでした。

潜在意識とは、自分では気づいていない意識の領域のことです。人間の意識は、水面に出ている部分(顕在意識)と、水面下に沈んでいる部分(潜在意識)に分かれています。

水面に出ている部分が顕在意識(意識)。水面下が潜在意識(無意識)。人の行動は潜在意識にどんな信念が蓄積されているかで左右されていると言われている。

ハーバード大学のジェラルド・ザルトマン博士の研究によれば、人間の行動や思考の約95%は無意識(潜在意識)によるものとされています。私たちが「自分で考えて決めた」と思っていることの大部分は、実は水面下の潜在意識が動かしているのです。顕在意識——自覚できる意識——はわずか5%にすぎません。

つまり、「頭でどう思うか」よりも「潜在意識の中に何が入っているか」の方が、現実に対してはるかに大きな影響力を持っています。心理学でも広く認められている概念です。

本を読み、YouTubeを見ているうちに、一つの考え方に衝撃を受けました。

「どんな気分でいるかは、自分で選べる。」

当時の私は、起きた出来事に反応していただけ。そして悲しみと辛さに浸り、反芻し続けているから、にたような現実が繰り返し起こる。

ならば、内側の状態を自分で整えることができれば、そして自分で感じたい感情を選べるようになれば、現実は変わる——。

論理的に考えてきた人間だったからこそ、この「内側を変える」というアプローチが、逆に腑に落ちました。

気づけばスピリチュアルの世界に足を踏み入れていました。子どもの頃から目に見えない世界への興味はずっとあった。どん底がそれを呼び覚ましただけだったのかもしれません。

今は占い師・チャネラーとして活動しながら、AIとスピリチュアルを組み合わせたビジネス研究所を運営しています。ITライターだった視点は今も持ち続けています。だからこそ、この業界を内側からも外側からも見ることができます。

今日はその立場から、「スピリチュアルとは何か」を改めて紐解いてみます。

そもそも「スピリチュアル」とは何を指す言葉か

まず辞書の定義から確認しておきます。

小学館『デジタル大辞泉』によると、スピリチュアルとは「精神的な。霊的な。宗教的な」を意味する言葉です。英語の"spiritual"が語源で、「霊的であること、精神に関すること」を指します。

宗教学・心理学・哲学では、それぞれ少し違う捉え方をしています。

  • 宗教学:「聖なるものとの関係、超越的存在との主観的な体験」

  • 心理学:「個人の内面的な意味探求、自己超越や心的成長を伴う活動」

  • 哲学:「物質的事象を超えた普遍的価値への志向、意識の本質への問い」

実務的には、占いセッション、ヒーリング、瞑想、ヨガ、チャネリングなど、幅広いものが「スピリチュアル領域」に含まれます。

日本と英語圏では意味がズレている

ここが面白いところなのですが、日本語の「スピリチュアル」と英語の"spiritual"は、ニュアンスがかなり違います。

英語圏では"spiritual"は形容詞として幅広く使われ、宗教的・霊的・精神的な事柄全般を指します。"spiritual growth"(精神的な成長)や"spiritual care"(緩和ケアなどで使われる概念)のように、比較的ニュートラルに使われています。

一方、日本語の「スピリチュアル」は2000年代以降に急速に「ジャンル名詞化」しました。占い・癒し・パワーストーン・ヒーリングといった特定の市場カテゴリを指す言葉として定着してしまった。その結果、英語圏では普通に使われる"spiritual"という概念が、日本では独特の偏見を帯びるようになっています。

アメリカのPew Research Centerの調査では、「spiritual but not religious(宗教ではないがスピリチュアルである)」という層が独立した分類として認識されています。宗教には属さないけれど、内面的・霊的なものを大切にして生きている人たち——そういう概念が当たり前に存在している社会です。日本ではこの感覚が、まだあまり浸透していません。

スピリチュアルとは何か——私の定義

辞書や学術の定義を踏まえた上で、私自身はこのように考えています。

スピリチュアルとは、自分の内側に宿る魂(スピリット)の声を聞き、それに従って生きること。またはそれを目指す生き方、在り方。

もう少し具体的に説明します。
人間の中には、常に二種類の声が流れています。

魂の声

理由より先に体が反応するものです。胸が震える。涙が出る。鳥肌が立つ。「これだ」という確信が、論理より先にやってくる。好きなことに没頭しているとき、時間の感覚が消えます。食事も忘れる。疲れを感じない。あの状態です。

私の場合、この記事を書いているときがまさにそうです。テーマが決まった瞬間から頭が動き始めて、気づけば夜中になっています。やらなければという義務感がない。作業そのものが喜びになっている。突き動かされているようなあの感覚が、魂の声に従っているときです。

思考の声

過去を悔やむ、未来を心配する、損得を計算する、他人の評価を気にする——今この瞬間ではなく、過去か未来に引っ張られている声です。「そんなことをして何になるの」「失敗したらどうするの」。こういった声は思考から来ています。

思考の声は悪者ではありません。現実を生きるために必要です。ただ問題は、思考が魂を黙らせるときです。計算が先に立って、本当にやりたいことを「非現実的だ」と封じ込める。その状態が続くと、人は「なぜ生きているのかわからない」という感覚に陥ります。

私がどん底にいたとき、まさにその状態でした。思考の声だけが頭の中を占領していた。

スピリチュアルな実践とは、この魂の声を聞く力を取り戻すための行為と考えています。

最大の誤解——「宗教でしょ?」

スピリチュアルへの批判で最も根深いのが、「宗教と同じだ」という混同です。

確かに見た目は似ています。目に見えない存在を扱い、内面の変容を目指し、信じる人と信じない人がいる。でも構造は根本的に違います。次の表を見てください。

宗教は本質的に「社会装置」です。信仰を社会秩序と文化に接続するシステムであり、教義、組織、儀礼、権威という四つの柱で成り立っています。

スピリチュアルは「制度を持たない個人の精神的探求」です。権威ではなく本人の体験を重視し、教団も聖職者も必須としない。宗教・心理学・自己啓発・民間信仰などを自由に組み合わせながら、自分なりの答えを探していく営みです。

一言で言えば、宗教は外の権威に従うもの、スピリチュアルは内の声を聞くものです。

これは決定的な違いです。スピリチュアルな実践をしている人の多くは、特定の宗教に属していません。神社に行くけれど熱心な信者ではない、という日本人の感覚に近い。「何かに従う」のではなく、「自分の内側を聞く」ための行為なのです。

ただし、スピリチュアルは制度を持たないがゆえに、意図せず宗教に似た形になってしまうことがあります。

カリスマ的な人物、熱狂的なコミュニティ、高額な講座体系——これらが揃うと、外から見ると宗教との区別がつきにくくなります。「宗教っぽい」という批判の一部は、ここから来ています。スピリチュアルを扱う側が自覚しておくべき点です。

スピリチュアルビジネスとは何をしているのか

占い、ヒーリング、チャネリング、エネルギーワーク、瞑想、除霊、浄霊——一見バラバラに見えるこれらは、全部同じ目的のために存在しています。

本当の自分で生きる道(コンディション)を整えること。

整備士が車のメンテナンスをするように、スピリチュアルビジネスは「人が本来の状態で動けるように整備する」仕事といえるでしょう。

占いは、「本当はどうしたいのか」が分からなくなったとき、または分かっていても一歩踏み出せないとき、魂の声を確認し、進む方向へのアドバイスを得る手段です。ヒーリングは、意識や体を自分本来の状態に戻す作業です。チャネリングは、自分の内側や高次の情報にアクセスし、悩みを解決したり、望む生き方につながるアドバイスを得られる技術です。

瞑想は、思考というノイズを除去し、スピリットの声を聞きやすくする、またはスピリットとして思考を捉えるトレーニングといえますし、除霊・浄霊は、自分らしく生きることを妨げる霊的な影響を払い除ける行為です。

「怪しい」と感じる方にこそ、一度考えてみてほしいのです。不安やトラウマを手放すカウンセリング、心身を整えるマッサージ、自己理解を深めるコーチング——これらとスピリチュアルビジネスは、本質的に何が違うでしょうか。アプローチの方法が違うだけで、目指していることは同じではないでしょうか。

なぜ私はAIと組み合わせているのか

とはいえ、スピリチュアルだけでは、ふわふわしがちなのは事実。魂の声を聞けても、現実に着地させる力が弱い。「やりたいことはわかった、でもどうすればいいか」が見えない。これが純粋なスピリチュアルアプローチの限界です。

逆に、思考だけでも限界があります。効率的に動けても、方向が本質からズレていれば、どんなに頑張っても虚しい。「成功したのになぜか満たされない」という状態がそれです。だから私はAIとチャネリングを組み合わせています。

魂が方向を決める。AIが道を作る。

チャネリングで「これをやる」という確信を得て、AIで「どうやるか」を設計する。感覚と構造を両立させる。これが私がAI×スピリチュアルビジネス研究所を作った理由であり、この研究所でこれから発信していくテーマそのものです。

まとめ

スピリチュアルとは、自分の内側に宿る魂の声を聞き、それに従って生きること。スピリチュアルビジネスとは、その生き方を支援するための整備業。

宗教ではありません。「天使に願えば叶う」でもありません。科学が数値化できない領域——内面、感覚、魂——を真剣に扱っている分野です。

そしてこの業界には、確かに問題もあります。言語化が弱い。構造を持たない人が多い。詐欺師が紛れ込みやすい。それも事実です。

次回はいよいよ「なぜスピリチュアルは叩かれるのか」をデータと構造で解剖します。批判は間違っていません。ただ、不完全です。その理由を言語化してみようと思います。

最後に、一つご提案があります。
「魂の声を聞く」とはどういうことか、頭で理解するより体験した方が早い。
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