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掌編小説|2のn乗家族

家族でホールケーキを分けるために真っ二つにカットして、更に半分にした。つまり四等分だ。
そこで思ったのは、うちの家族は三人ということだ。
更に半分の八等分にした。これでも分けられない。十六等分。ダメ。三十二等分。これもダメ。六十四等分。ダメ…! 
俺の頭はすっかり混乱してしまって、掌底でケーキをむちょんと押し潰した。
その後、両手を使ってモミモミもした。ぐちゃぐちゃになったそれを大きめのタッパーに入れて冷凍した。

翌日。
「一日遅れの誕生日ケーキだけど、良かったら食べて」と冷凍した元ケーキをテーブルの真ん中に置いた。
娘はそれを黙ってポキポキ折りながら食べた。
俺は、娘も早いもので十七歳になったんだなあ、と感傷的な気持ちになった。

(終わり)

#なんのはなしですか


書いた後、『3√5人家族』というのを昔書いたのを思い出しました。
本当〜に暇でしょうがない方はどうぞ。

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