ジュール・ヴェルヌの世界へ。 機械仕掛けの動物図鑑 〈レ・マシン・ド・リル(Les machînes de l’Île)〉 / ナント(Nantes)・フランス
こんにちは。
さて、ホワン・ヨンピンの海蛇《Serpent d’Océan》に別れを告げ、ナント(Nantes)に向かいます。
(記事「巨大海蛇に会いに。Huang Yong Ping (黄永砅)《Serpent d’Océan》 / Saint-Brévin-les-Pins・フランス」)

ナントの街をサッと散策。結構寒くて、早足でブルターニュ公爵城を横目に

あっ、ピヨおはよう

1843年に開業したパッサージュ・ポムレ(Passage Pommeraye)内にあるエルメスへ。地上階のみのパッサージュ(屋根付きアーケード)が多い中、このパッサージュ・ポムレは3階建ての珍しいつくり。

で、ナントに来たのは〈レ・マシン・ド・リル(Les machînes de l’Île)〉にいるゾウさん「グランド エレファント」に会いたかったから。
レ・マシン・ド・リル(Les machînes de l’Île)
美術学校(Beaux-arts de Marseille fine arts school)出身のフランソワ・ドラロジエール(François Delaroziere)と、パリ政治学院出身の舞台美術家ピエール・オルフィス(Pierre Orefice)によって設立された演劇集団「ラ・マシーン(La Machine)」の発案によって生まれたのが、〈レ・マシン・ド・リル〉。

(記事「日出づる国へようこそ②〜「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展」)
やっと会えた!乗せてね。
そうなんです、ゾウさんに乗れるんです。
遠足の子どもたちで賑やかでしたが、閑散期なので個人のチケットはオンラインではなく現地での購入。ワクワクしながら速攻でチケット買い。
ゾウさんは、3つの異なる30分の旅に連れて行ってくれます。

ここナントは『海底二万里』『八十日間世界一周』で知られるジュール・ヴェルヌが生まれた街。
ジュール・ヴェルヌの果てしなき想像力が、1987年に役割を終えた造船所跡地に、芸術プロジェクトとしての遊園地〈レ・マシン・ド・リル〉に現れました。

その壮大な世界は、フランソワ・ドラロジエールが描くスケッチから始まります。生物と建築と機械。すべてが混じり合い、美しいひとつの生命体となり飛翔します。

〈レ・マシン・ド・リル〉での体験は、大きく分けて4つ。
*Galerie des Machines(マシンギャラリー)
*Grand Éléphant(グランド エレファント)
*Carrousel des Mondes Marins(海洋世界のカルーセル)
*Workshop Terraces(ワークショップテラス)

Galerie des Machines
まずはギャラリーへ。ここは機械仕掛けの生き物たちが生息している空間。

スタッフが命を吹き込むと、彼らは目覚めます。その静から動への突然変化に驚嘆。

ゆっくりとした動きと表情が愛らしかったナマケモノ。


ハエを狙ってたカメレオンはスタッフの調整が入り、「えっ」って顔をしていました。

巣の中で眠っていた蜘蛛は目を覚まし、糸を伝って登り始めます。


ご機嫌なアリさん。

とにかく美しかったのがアオサギ。


スタッフが操縦席に座った途端、エネルギーが注入され、生き生きと動き出す様は「融合」という言葉がしっくりきます。スタッフは単なる操縦者ではなく。互いの感情に呼応し、溶け合い、躍動感ある生命力が空間を満たしていました。

小さな温室のような空間には、植物たちが思い思いに成長し、

その周りを蝶たちが楽しそうに飛び交っていました。


アリさんの背に乗って地底迷路を探検したい。

Grand Éléphant
さて、ゾウさんへの搭乗時間がやってきました。私が選んだのは、〈海洋世界のカルーセル〉前から出発するルート。

このカルーセルは、海底、深淵、海面と3つのレベルに分かれていて、それぞれに海の生き物たちが生息しています。

前のルートからやってくるゾウさんとカルーセルまで並走。



さー乗り込みます。


体内の螺旋階段を登ると、

かつて造船所であったと感じられる風景が広がっていました。

ゾウさんの頭の上は特等席な展望台。

歩くゾウさんの周りにはスタッフが2、3人いるだけ。みんな自由に自分の距離感で見ていていいなーと。ゾウさんの鼻からのシャワーを浴びたくて近寄ってくる子どもたちの歓声が響き渡っていました。

操縦しているスタッフもフェイントかけたり、集中攻撃したりと、とっても微笑ましい光景が広がっていました。

桜を見ながら、

30分の旅もそろそろ終わり。

おっ、飛行機なタラップ。〈レ・マシン・ド・リル〉ってエールフランス協賛だったな。


ゾウさんは新たなお客を乗せて、次のルートへ。

Workshop Terraces
さて、マシンギャラリーの向かい、2階にあるワークショップテラスへ。



ここでは機械仕掛けの生き物たちの制作風景が見られるのですが、撮影禁止でした。

あっ、ゾウさん戻ってきた!

おかえり!

おつかれさま。

l’Arbre aux Hérons
マシンギャラリーに展示されていた〈l’Arbre aux Hérons(アオサギの木)〉のモデル。

2016年に発表された〈アオサギの木〉プロジェクトは、ロワール川に面した採石場跡にアオサギの生息する空中庭園を出現させるというもの。

樹冠に飛来するアオサギや生物たち、試作の枝はすでに制作済みだそうですが、どうやらナント・メトロポールが1/3の資金提供を撤回したようで…〈アオサギの木〉プロジェクトは未完のまま。


この美しいベンチも空中庭園の周りに設置予定だったのかな。


試作の枝たちも、

もっとぐーんと伸びたいし、アオサギたちと一緒がいいよね。

ゾウさん、

楽しかった!ありがとう。

2014年にフランスと中国の国交回復50周年を記念して創作された、龍の鱗をもつ馬「Long Ma」にも会いたかったな。
“Dreams are what fuel the greatest human adventures. They need to have a place in this world, regardless of how outlandish they may seem.”
夢こそが、人類の偉大な冒険の原動力となる。どんなに突飛に見えようとも、夢はこの世に居場所を持たなければならない。
トラムに乗ろうとふと見ると、ゾウさんも帰路についてた。またね。

