「浜のヴィーナス」詩―#風まかせ文芸部 #炭酸
湘南の浜
海の家のテラス
あなたは 言葉を置き忘れたまま
遠い水平線を 見つめている
茶色の髪を
浜風が そっと梳いてゆく
ふたりの前で
ソーダ水の泡だけが
かすかに 時を刻む
沖では
入道雲が ゆっくりと
夏の背骨を 伸ばしている
ボクは グラスを傾け
揺れる泡の向こうに
あなたの輪郭を 探す
ソーダ水越しのあなたは
海底に沈む
ギリシャの彫像のように
静かで 神話めいて
もしボクが ホメロスなら
この瞬間を
竪琴の調べにのせて
永遠へと 送り出すだろう
この夏の光景は
白髪になる頃まで
胸の奥で
ひそやかに きらめき続ける
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iさんが企画していらっしゃる#風まかせ文芸部
#炭酸に応募いたしました 。iさん大変お世話になります。
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