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大企業の新規事業開発のリアル #2 意志力(WILL)とその種類

この記事を読んでほしい人

大企業の新規事業開発ってどんなものなのか、少しでも興味がある
大企業で新規事業にチャレンジしたい
大企業の中で、新規事業を生み出す仕組み作りに挑戦したい

本noteの大きなテーマは”幸せ”や”内省”といったものですが、私がほとんどのキャリアを過ごしてきた新規事業開発についても、学んだことを書き記しておきたいと思います。それが「大企業の新規事業開発のリアル」シリーズです。

前回の記事では、大企業における新規事業開発において、テーマオーナーには以下の3つの力が求められると述べました。

1.意志力(WILL)
2.巻き込み力
3.実行力

https://note.com/lucid_rabbit6158/n/nc7f68e368333?sub_rt=share_b



まずは上記の中で、1の意志力(WILL)についてもう少し詳細を説明します。



Willとは?

「Will」って聞くと、どんなイメージが浮かびますか?
多くの人は、何かを成し遂げたいという強い気持ちとか、理想を追い求めるような高尚な姿を思い浮かべるかもしれません。

でも、私の考えでは、新規事業に必要なWillって、それだけじゃないと思うんです。もっとエゴむき出しでもいいし、頑固なこだわりでも全然OKです。たとえば「森の中で仕事をしたい」といった、一見わがままに見えるような想いでも十分だと思っています。その想いが強ければ。

Willが必要な理由

そもそも、どうして新規事業にWillが必要なのかというと、新規事業開発の道のりって本当にしんどくて、いろんな壁にぶち当たるからです。仲間を集めるのも簡単じゃないし、周囲から否定されることもある。会社のお金を使おうとすれば、「なんでそんなことするの?」と上司からツッコまれるのも珍しくありません。

そんな状況のなかで、自分が最初に持っていた想いがどんどん削られていって、諦めてしまう人も多いんです。だからこそ、その壁を乗り越えるための「強いWill」が必要なんです。

Willには2種類ある

私はWillには大きく分けて2つのタイプがあると思っています。

  1. Goal特化型のWill

  2. プロセス特化型のWill

1は「この課題を解決したい」「こういう世界を実現したい」といった、明確なVisionがあるタイプのWillです。たとえば「地球温暖化対策に貢献して、次世代に自然を残したい」みたいな想いですね。

2は、特定の対象に対するこだわりはないけれど、「何かをやり遂げたい」と思っているタイプ。たとえば「大企業の中で何か新しい事業を立ち上げてみたい」という志向が、こちらに当たります。

ライオン型とハイエナ型

私はこの2つを、それぞれ「ライオン型人材」「ハイエナ型人材」と呼んでいます(リーダー型、サポーター型と呼んでもいいですね)。


図1:ライオン型人材とハイエナ型人材の特徴

ライオン型はその名の通り、個の力が強くて、仲間を引っ張っていくタイプ。しかしVisionを描く力や、リードする力が半端なライオン型だと孤立しちゃうこともあるので、生き残るには強いスキルや覚悟が必要です。

一方、ハイエナ型は一人では少し頼りないけれど、チームでの連携に強みがあります。スタートアップで言えば、CEOを支えるCOO(最高執行責任者)みたいな立ち位置ですね。

新規事業を立ち上げるには、チームの中に少なくとも1人はライオン型人材がいないと厳しい、というのが私の仮説です。ライオン型が持つWillには、明確なVisionがある場合もあれば、「この技術をどうしても社会実装したい」という強いこだわりも含まれます。

逆に、プロセス重視のハイエナ型人材だけでチームを組んでも、壁にぶつかったときに突破するのが難しいことが多いんです。なぜかというと、ハイエナ型は「このテーマ、筋が悪いな」と感じたら、あっさり方向転換してしまう人が多いから。それはある意味当然で、ハイエナ型人材はプロセスやそこから得られる経験に重きを置いているからです。もちろん、それは柔軟性とも言えるんですが、成し遂げたいVisionそのものへの執着は、どうしてもライオン型ほど強くないんですよね。

新規事業は順風満帆に進むことのほうが珍しいので、壁を乗り越えるときに、ハイエナ型だけだと難易度がグッと上がるわけです。

これは「どちらが優れているか」って話じゃなくて、タイプの違いっていう話です。

人材タイプごとの行動指針

もしあなたがライオン型なら、強いVisionを掲げて共感を生み、仲間を集めていくのが有効です。

では、ハイエナ型の人が「新規事業をやりたい!」と思ったとき、どうすればいいのか?

それは、「1人で無理しないこと」。これに尽きます。
最初からチームを作ることを最重要視して、できればライオン型の人を見つけ、その人を支える役に回る。これがベストだと思います。

「それって逃げじゃない?」という声も聞こえてきそうですが、私はそうは思いません。無理にライオンっぽく振る舞っても、うまくいかないことのほうが多いです。ハイエナはハイエナなりの生き方を選んだ方が、長く生き残れる。そう信じています。

つまり、もし新規事業をやってみたいという場合は、自分が上記のどちらのタイプなのかをまず見極めて、それに応じた行動を取るのがいいということです。

私の場合はライオンだと思っていたら、新規事業に携わるうちにハイエナじゃん!となった人間です。

次回の記事では巻き込み力について述べていきます。



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