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査の日、何を見てもらうか準備できていますか──総会シーズンに確認しておくべき視点②

Hello!ニュータウン!! 泉北のまちから、宝楽陸寛です。

「総会シーズンに確認しておくべき視点」の2本目。

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前回は「総会前に監事と話しておきたい3つのこと」を書きました。今回は、監査の日に何を準備しておけばいいかを、僕が実際にやっている監査の流れに沿って書きます。


僕が監事をしているNPOは、立ち上げから数年が経ち、年間の売上が数千万円を超える規模に成長しました。成長したからこそ見えてくる問題がある。それを総会前のこの時期に確認しておくことが大事です。

まず前提:監査の3ステップ

JCNEの「NPOの監事ハンドブック」に、監事監査に対する2つの誤解が書かれています。

誤解①「総会前に集まってハンコを押すことが監査」。 違います。 誤解②「決算書類をチェックするだけが監査」。 これも違います。

監事の仕事には3つのステップがある。

ステップ1:日常の監査。 1年間を通じて行うもの。理事会への出席、日常的な業務・会計のチェック。

ステップ2:対面式の監事監査。 会計年度が終わった後、決算理事会の前に実施する。

ステップ3:監査報告。 監査報告書の作成と、総会での報告。

大事なのは、ステップ2は「決算理事会の前に」やること。 JCNEの監事ハンドブックでもこの点が議論されていて、理事会の後に監査をやると指摘事項を共有する機会がなくなってしまう。

以下は、ステップ2で僕が実際に見ていることです。
みなさんの団体でも、この流れで準備しておくと監査がスムーズに進みます。

業務監査で準備しておくもの

僕はいつも業務監査から始めます。

総会の議事録。 書面決議でやった場合は、提案書と書面決議書がセットで保管されているか。今回、正会員の1人から書面決議書をもらい忘れていたのが見つかった。よくある話です。

行政への届出の控え。 NPO法人は毎年6月末までに事業報告書と決算書を所轄庁に提出している。電子申請で出しているなら、出した記録を残しておく。

理事会の議事録。 クラウドに入っていれば十分だけど、総会資料は紙で1セット綴じておいた方がいい。何年分もバラバラになり始める前に。

各種規定類(例 就業規則・役員報酬規定)。 あるかないか。去年なかったものが今年できていたら、それは成長。

もう1つ大事なのは、事業報告書と会計報告書の内容が一致しているか。 事業報告に書いてある事業の支出が会計上にちゃんとあるか。逆に、会計にはあるのに事業報告に記載がないものはないか。シーズの「NPO法人の監査の方法」でもこの確認が重要と書かれています。

会計監査で準備しておくもの

現金と出納帳。 金庫の中の現金と、帳簿の残高が合っているか。

全口座の通帳。 年度末時点の残高と財産目録の金額が一致しているかを、1冊ずつ確認する。複数の金融機関に口座がある場合、全部出しておく。

源泉所得税や住民税の支払い記録。 スタッフに給料を払っている団体は、支払った証拠書類を用意しておく。

年度末の大きな買い物の記録。 年度末に高額な備品を買っていた場合、計画段階から記録があると「お金が余ったから使った」に見えない。

幾多ある横領の教訓

ここで、監事が毎年確認すべきことを1つ。通帳とキャッシュカードと銀行印が別々に管理されているか。

「NPOの不祥事で最も多いのは横領」と報告もあります。初めから不正を働こうと思ってNPOに関わる人はほとんどいない。でも、横領ができてしまう環境が生まれると、そこから不正が起きる。

監事がしっかり見ているという体制そのものが、不正を防ぐための抑止力になる。 総会シーズンのこの時期に、通帳とキャッシュカードの管理方法を確認しておいてください。

決算書の綴じ方

NPO法人の決算書は、貸借対照表が一番前、その次に活動計算書、注記、財産目録の順番で綴じる。

活動計算書は1年間の「稼ぐ力」。貸借対照表は法人の「体力」。助成金を出す側が最初に見たいのは体力の方。

何年間も活動計算書を一番前に綴じていた団体がある。所轄庁はそのまま受理していた。助成金の審査で「この団体、基本がわかっていないのかな」と思われるのは損。総会の書類を綴じる前に確認してみてください。

監査の日の最後に

監査の最後には、指摘事項だけじゃなくて、「この1年で良くなったこと」 も確認します。

就業規則ができた。
給料が安定して払えるようになった。
監査で指摘したことが翌年にはちゃんと改善されている。

監査は「ダメ出し」じゃなくて、成長の記録を一緒に確認する作業。

前回書いた「壁打ち」と同じ。

ちなみに、NPO会計税務専門家ネットワークが「NPO法人のための業務チェックリスト」を無料で公開しています。監事だけでなく理事や事務局がセルフチェックにも使える。この時期に一度目を通しておくと便利です。

次回予告

最終回は、なぜ「ハンコだけの監事」が生まれてしまうのかという構造の話と、変えるための4つの提案を書きます。

さあ、今日も現場へ。いってらっしゃい。

宝楽陸寛 公益財団法人泉北のまちと暮らしを考える財団 代表理事

【参考リンク】

#NPO #総会 #監事 #NPO会計 #監査 #まちづくり #泉北ニュータウン #寝ても覚めてもニュータウン #組織運営 #ガバナンス

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