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総会前に、監事と話しておきたい3つのこと──総会シーズンに確認しておくべき視点①

Hello!ニュータウン!! 泉北のまちから、宝楽陸寛です。

NPO・市民活動は、これから総会シーズンに入ります。事業報告書をまとめて、決算書を整えて、監査報告書にハンコをもらって、総会を開く。毎年のルーティンですよね。
でも、せっかく監事がいるのに「ハンコだけお願いします」で終わっていませんか。

ここまで何本かの記事で、まちづくりの「関わりのはじまり」「関わり方のグラデーション」「場が生まれる仕組み」「迷いと試行錯誤」について書いてきました。

最後に、これらすべての記事をまとめる形で、「これから地域に関わってみたい」と思っているあなたに向けて、実践的なヒントを書いてみようと思います。

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僕は公益財団法人の代表理事をやりながら、いくつかの法人や団体の監事もやっています。地域の居場所事業をやっている団体の会計アドバイスにも入っている。この現場で毎年感じることを、「総会シーズンに確認しておくべき視点」として3回に分けて書きます。

1本目は、総会前に監事と対話しておくだけで変わることの話です。

按分という概念を知らなかった

例えば居場所事業をやっているNPOに会計のアドバイスに行った時の話です。

この団体は、助成金と自己資金と別の助成金の複数の財源で事業を回している。でも、1回の事業にどの財源がいくら使われているかを計算したことがなかった。

「1回あたりの単価を決めましょう」 と言ったら
代表は「え、決めるんですか」と驚いていた。

運営を「だいたいこのぐらい」でやっていたから。

でも単価がわからないと、寄付を集める時に「いくら足りないんです」とはっきり言えない。
助成金の申請書にも正確な数字が書けない。経営判断ができない。

会計ソフトのタグ1つで解決した話

初めての監査の際に同じ団体の会計ソフトを見せてもらったら、
勘定科目を助成金ごとに管理するために、同じ消耗品費でも、助成金事業ごとにに増やしまくっていた。事業ごとに人件費の勘定科目を分けていた。

気持ちはわかる。事業ごとに収支を見たいから。

でもNPO会計の標準的な見方は、まず法人全体の人件費がいくらかを見る。事業ごとの内訳が知りたければ、例えば会計ソフトの「タグ」機能で分ければいい。

「え、これで分けるんですか。私、毎年手入力で書き直してました」

手入力だから毎年計算ミスが出る。10円合わなくて寝られない夜がある。タグで管理すれば一発。

これ、誰も教えてくれなかったらしい。

締め日がなかった

もう1つ。この団体には「締め日」の概念がなかった。売上が入ったら口座に入れるけど、いつ集計していつ精算するかが決まっていない。

「月末締め、翌月10日か15日に精算。このサイクルを法人として決めておくと、将来新しい事業を作る時も同じサイクルで回せるようになるから」

と言ったら、「そんなルールがあるんですね」と驚いていた。

この3つ、監事がいれば気づけた

按分、勘定科目、締め日。この3つが整うだけで、「なんとなく回っている」から「数字で経営を把握している」に変わる。

でも、この変化を促すのは法人の外にいる人にしかできない。 中にいる人は、今のやり方で回っているから変える必要性を感じない。

「監事は中立になりすぎる必要はない。
団体側として団体をより良くする立場にある」
 
理事会と監事は車の両輪である

監事は「外から見張る人」じゃない。同じ目的を共有しながら、外からの視点で団体をより良くする存在。

監事には4つの機能がある

日本非営利評価センターこと、JCNEの「NPOの監事ハンドブック」によると、監事には4つの機能がある。

1. チェック機能。
業務と会計が適正かを確認する。
2. 代理人。
社員(正会員)や寄付者に代わって、法人の運営を確認する。
3. 説明責任。
独立した存在が内情を確認することで、法人としての説明責任を果たす。
4. 不正防止の抑止力。
監事がしっかり見ている体制そのものが、不正を防ぐ力になる。

小規模NPOが成長する時にいちばん効くのが、2の「代理人」と3の「説明責任」。規模が大きくなると、助成金を出す側は「この団体のお金の管理は大丈夫か」と見る。寄付者も増える。監事がちゃんと機能しているかどうかが「信頼の基盤」になる。

総会前に監事と話しておきたい3つのこと

1.「今年の監査で、どこを重点的に見てほしいか」を代表から伝える。

「全部見てください」だと監事も動きにくい。「今年は助成金が増えたので、按分の仕方を一緒に確認してほしい」とか、「ファイリングが追いついていないので、そこを見てほしい」とか。具体的に頼むだけで、監事は動きやすくなる。

2.「この1年で変わったこと」を共有する。

新しい事業が始まった、スタッフが増えた、助成金の種類が変わった。こういう変化を監事に共有しておくだけで、監査のポイントがずれにくくなる。

3.「来年の課題」を一緒に話す。

社会保険の加入時期、経理規定の整備、通帳管理の改善。監査は「ダメ出し」じゃなくて、来年に向けた「壁打ち」。成長の記録を一緒に確認する作業。

非営利セクターの先輩の言葉を借りれば、「監事が活きるということと理事会の良い運営は両輪」 なんですよね。

次回予告

次の記事では、監査の日に何を見てもらうか、準備できていますかという話を書きます。通帳を1冊ずつ開いて残高を確認するところから、預かり金の管理、ファイリングの実際まで。

さあ、今日も現場へ。いってらっしゃい。

宝楽陸寛 公益財団法人泉北のまちと暮らしを考える財団 代表理事

【参考リンク】

#NPO #総会 #監事 #NPO会計 #まちづくり #泉北ニュータウン #寝ても覚めてもニュータウン #組織運営 #ガバナンス

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