【創作大賞作品を歩く①】失われた「平成ギャグ」を求めて
今、noteでは「創作大賞」で盛り上がりを見せている。
創作大賞とは、4月22日から7月22日までの応募期間中に、エッセイや小説などの作品がnoteやtalesに投稿され、その中から優れた作品が大賞に選ばれるというものだ。
この賞のいいところは、応募者の作品を自由に読むことができる、という点にある。
受賞を目指して本気で書かれた作品ばかりなので、どれも唸るほど面白い。
そういった作品を「読む」のもこの期間の醍醐味の一つだ。
とはいえ、応募数が非常に多いため、どの作品から読めばいいのか迷ってしまう人もいるかもしれない。
そんな読者の方が、少しでも素敵な作品と出会えるよう、お手伝いができたら…そう思って、私が実際に読んで心を動かされた作品を、これから紹介していきたい。
紹介する作品の作者さんと交流があるかどうかは触れない。たとえ作者と知り合いで、それがきっかけで知った作品であっても、「読む人のために」という視点を大切にした紹介を心がけたいと思っている。
📝今回紹介する作品
早速、気になった作品を紹介していきたい。
「ウチの潜入捜査くん」
note創作大賞の「 #エンタメ原作部門」に応募されている作品だ。すでに完結している全6話の作品で、note、talesの両方で読むことができる。
あらすじ
作者アルロンさんが書かれたあらすじを引用させていただきたい。
【あらすじ】
自由な校風が売りの私立才駆論高校に、転校生・添光成がやってきた。
この男、正義感は強いけど、力加減がバグってる! 転校早々、不良をぶっ飛ばし、生徒会に呼び出されるハメに。
だがそこで、校内で不審な事件が相次いでいることを知った添は、なぜか捜査を申し出る。真っ直ぐな眼差しは、まるでそれが使命であるかのようで――
気弱な男子・戸井風斗、学校のマドンナ・南條まどか、才色兼備の生徒会長・芽ヶ谷寧音とともに、添は事件の謎に迫る。
容疑者は、一癖も二癖もある生徒や教師たち。そして捜査の先には、殺人事件が待っていた。
正義の拳が、真実も校舎もぶっ壊す!
笑いと破壊、そして謎が交錯する、青春学園ミステリー!
あえて、名前の振り仮名は非表示にさせていただいた。登場人物の読み仮名が、この作品の面白さの一つだからだ。
✏️一言で言うと、ここがいい!
この作品の良さを一言で表せるキャッチコピーを勝手に考えてみた。
ズバリ、「失われた『平成ギャグ』を求めて」である。
声に出して笑ってしまう面白さの中に、ふと子供の頃読んだ漫画のような、ノスタルジーを感じてしまう。
📕これが好きな人、きっと好き!
下記の有名作品を好む人、昔楽しんでいたような人は、「ウチの潜入捜査くん」を気に入ると思う。
名探偵コナン
強烈なキャラクターの高校生が主役となって学園で起こった事件を解決していく。先生、生徒もまとめて容疑者となる。大人顔負けの推理をする。それはまさに、「名探偵コナン」の世界に近い。コナンが好きな人なら、きっと楽しめる作品だ。
コロコロコミック
小学生低学年の頃、コロコロコミックを楽しんだ人はいるだろうか?私もその一人だ。私は特に「でんぢゃらすじーさん」がお気に入りだった。ぶっ飛んだ展開やダジャレに文字通りコロコロ笑ってしまっていた思い出のある人、きっとこの作品もコロコロ笑ってしまうだろう。
雰囲気は、「コロコロコミックに迷い込んだ名探偵コナン」だ。
家庭教師ヒットマンREBORN!
学園モノで、日常モノのゆるさとミステリーやバトルの絶妙なバランス、これは話の内容とは違うが、家庭教師ヒットマンREBORN!に近い雰囲気がある。
逆転裁判シリーズ
ネーミングセンスが、逆転裁判シリーズの言葉遊びと似ている。また、ミステリーの解決編は、まるで読者も一緒になってゲームのように読み進めていけると感じた。そのため、このシリーズをプレイしている人はきっと楽しめる作品だ。
関係ないが、個人的には「大逆転裁判」が大好きだ。BGM、キャラクター、雰囲気、全部好き。
🎵こんな気分になれる
「アハ!」体験からの「あはは体験」
この作品の「ご褒美」となるのは登場人物のネーミング・技名だろう。
漢字の羅列が出てきたら、必ずふりがなまで読んでほしい。絶対に何か隠されている。
例えば、主人公の技名には、「素逸流、繰武拳」「砲一布」と言うのがある。
一見、いかにも強そうだが、ふりがなを読んでみると、印象が一変してしまう。
「あ!そういうことか」の「アハ!」体験をした途端、アハハ、と声に出して笑ってしまうこと間違いなしだ。
王道少年マンガの安心感かと思いきや…
いじめられっ子、学園のマドンナ、先生、不良…など学園モノのあるあるな登場人物がいて、ある意味ほっとしながら読み進められる。しかし、ほっとしている場合ではない。「なんで不良の中に〇〇がいるんだよ!」と、思わずツッコミを入れてしまう。
バトルとミステリーで二度美味しい
主人公は前述のような「素逸流、繰武拳」「砲一布」の技を出すため「パワー系バトル漫画なのか…?」と思ってしまうかも知れない。しかし、実はあらすじの通り、事件をアリバイから論理立てて解決していくミステリーの顔もしているのだ。一作品を読むだけで、バトル・ミステリーの両方を味わうことができる。二度美味しい作品だ。
平成ノスタルジー
私の勝手な意見だが、「小さい頃に読んだような学園モノの懐かしさ」を感じる。令和じゃなくて平成のアニメで見られるようなノスタルジー。だから、繰り出されるギャグにひとしきり笑った後、何処かふっと頬を緩めてしまうような懐かしい思いに囚われてしまうのだ。
🍹こんな環境で読むのがおすすめ
寝っ転がってスマホで読んでみる
とにかくリラックスした状態で読んでみてほしい。
かしこまって読んではいけない。漫画を読むみたいな感覚で、寝っ転がって読んでみるのがおすすめだ。
おすすめの食べ物&飲み物
もし、食べ物や飲み物を添えるとしたら…
間違いなく、「ポテトチップスとオレンジジュース」だ。ポテチはカルビーのコンソメパンチ、オレンジジュースはファンタがおすすめ。
おわりに
「あの時」を思い出してほしい。
小学生の時に友達の家に遊びにいって、偶然手に取った本。それを、グイグイ読み進めてしまう。気づいたら、お互い黙ってそれぞれ好きな漫画を読んでしまう。そんな記憶が、あったようななかったような。
もし友達が今も生きていたとしても、そうやって一緒に過ごした時間は戻ってくることはないだろう。
でも、「ウチの潜入捜査くん」を読めば。
この記憶が、確かにあったんだ、って思うことができるだろう。
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