【保育コラム】「落ち着きがない」の見方を変えてみる。子どもの姿を前向きに捉える言葉の工夫
この記事では、保育現場で私が気をつけていたことや感じたことをもとに、子どもの姿を前向きに伝える言葉の工夫を書いています。
子どもの姿を前向きに伝える言葉の工夫
保育の月案や個人記録を書くとき、
つい「落ち着きがない」「集中できない」と書いてしまうこと、ありませんか?
でも、それは子どもの“困った姿”ではなく、
実は「好奇心」や「こころの動き」、「成長の途中の姿」かもしれません。
今日は、そんな“言葉の選び方”を少し見直して、
保育記録をやさしく、前向きに書く工夫をお伝えします🌱
子どもの姿を肯定的にとらえる
遊びの中で動き回る姿も、
興味や好奇心のあらわれであったり、
不安な気持ちから安心できる場所を探している場合もあります。
書きかえのヒント
「落ち着きがない」 → 「いろいろなことに興味を持って行動している/安心できる場所を探している」
「集中できない」 → 「興味が広がっている途中/気持ちを落ち着けながら遊んでいる」
「周囲に流されやすい」 → 「周囲の変化に気づいて反応している/少し不安で周りを確認している」
「集団活動に入りづらい」 → 「自分のペースを持っている/安心できる場を選んでいる」
こうして言葉を少し変えるだけで、
その子の成長がやさしく見えてきます。
もちろん、危ないときや怪我につながるようなときは止めます。
記録は「評価」ではなく「事実」を書く
「落ち着いて取り組めるように」と書くよりも、
今の姿と、そこに寄り添う援助の工夫を残していきましょう。
保育記録は“できた・できない”を評価するためではなく、
「どんな姿で、どんな関わりがあったのか」を残すためのものです。
発達段階に合わせた目標の書き方
子どもが集中できる時間には、年齢や個人差があります。
目安として、幼児期は「年齢+1分」程度と言われています。
「落ち着いてほしい」と思う気持ちも大切ですが、
“今できていること”から次の目標を考えて書いてみましょう。
・月齢相応で集中できる → 「少しずつ集中して取り組む時間が増えている」
・活動に集中できない → 「遊びの中で次々に興味を持つ姿が見られる」
・不安な様子がある→ 「安心できる場所や人を確認したり探しながら遊んでいる」
・月齢より落ち着きが少ない → 「集中できる時間を増やせるよう、環境を工夫する」
目標は“次の月に必ず達成するもの”ではなく、
子どもの育ちを見守るための目安です。
環境や援助の工夫を書く
・集中しやすい環境を整える(コーナーや空間の仕切りを見直す)
・声かけを工夫する(穏やかなトーンで伝える)
・行動を見守り、気持ちを考える(すぐに声かけしたり誘導せず、一呼吸おいて見守る)
・不安そうなときはそばにいるようにする
少しの工夫で、子どもが安心して遊んだり、やってみたい気持ちを伸ばせます

いろいろなところへ行きながら、周りに目を向けているようです。
【今月のこあらの姿】個人記録風
[こあらの姿]
コーナー遊びでは、各コーナーに興味を持ち、行動していた。他児の遊びの様子を観察したり、遊びたい場所を保育者に伝える場面もあった。興味や関心を広げながら活動している。また、自己主張の芽生えも見られる。
[援助]
遊び始めると集中する姿もあるため、本児自身の選択を尊重して行動を見守る。落ち着いたトーンで話しかけ、気持ちが落ち着くような関わりをする。急に動くと危険な場合には側で安全を確認し、ゆっくり動くことを伝える。
→このように、子どもがいろいろな場所で遊ぶ姿を前向きに書くことで、援助の仕方も「子どもの姿を認めて見守る関わり」になります。
記録を書くときの心がけ🌱
・発達を理解し、行動の背景や気持ちに目を向ける
・子どもを変えるのではなく、環境や関わりを工夫する
・「できた/できない」ではなく、子どもの姿を記す
保育記録は、子どもの様子を残し、保育の質の向上につなげるためのものです。
丁寧な言葉で子どもの姿を書き、保育者の丁寧な関わりにつなげていきましょう。
※ここで書いたことは、私個人の経験や考え方に基づくものです。
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