フランス人に口説かれた?麗しのケベック州🇨🇦|世界バイク旅#23
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カナダの首都オタワを後にした僕は、次にケベック州のモントリオールとケベック・シティを訪れた。
トイレの不思議
オタワでの失敗を踏まえ、長距離バスに乗る前には必ずトイレを済ませるようにした。トイレを利用する度に、日本人には理解しがたい謎に遭遇する。
①避妊具の販売機がある
コンビニで買えよ。

②ドアや仕切りの下のすき間が大きい
隣でう〇こしてる人の足が見えそう。

③トイレットペーパーが細い
手の小指から人差し指までの幅しかない。
体は大きいのに、トイレットペーパーは日本より細いのは謎。

世界は不思議に満ちている。
ケベック州
元はフランスの植民地だったケベック州は、いまもフランス文化が色濃く残る。フランス語を公用語とし、看板や標識もフランス語。
ケベック州の車のナンバープレートには、ケベコワ(ケベック人)たちが好んで口にするモットー「Je me souviens(私は忘れない)」が刻まれている。「おれたちゃフランス人だ!英国の文化には染まらないぜ!」っていう心意気がビンビンに伝わってくる。
モントリオール(Montréal)
オタワ発のバスは10時半にモントリオールのダウンタウンに着いた。徒歩で30分かけて、宿をとったオールド・モントリオールに向かった。
オールド・モントリオール
セント・ローレンス川に近い旧市街、オールド・モントリオールには石造りの古い町並みが残る。石畳の道をそぞろ歩くと、周りから聞こえるのはフランス語ばかり。州境を超えただけなのに、違う国に来たような錯覚を覚えた。







ノートルダム大聖堂
オールド・モントリオールで一番の見どころ。
入場料16ドル(1,792円)を払って中に入る。

圧巻だった。
宇宙を表現しているというコバルトブルーの天井には、無数の星が散りばめられている。その宇宙からの光に照らされるように、荘厳な祭壇があった。椅子に座ってぼんやり眺めていると、キリスト教徒でなくても跪きたくなるような、敬虔な気持ちになる。







モントロイヤル公園
郊外にある小高い丘全域にわたる広大な公園。市内の建築物には、この丘の高さ232mを超えないよう規制がかかっている。


ロマンチストに口説かれた?
ケベック州にはフランスからの旅行者が多い。早朝、ホステルのリビングルームで出会ったエマニュエルもその一人だった。
「Bonjour…」
掠れた声で挨拶した彼は、どこか憂いを帯びた表情をしていた。恋に破れ、傷心旅行中だという。
「恋が終わったとき、ぼくの心はブロークンした(壊れた)んだ…」
その目は遠くを見つめ、まるで心は此処に在らず。
こいつ、自分の悲劇に酔ってやがる。
「ああ!あの美しい朝日を見てくれ。ぼくの心が癒されていくよ…」
窓から差し込む光を浴びながら、詩を朗読するように彼はつぶやいた。
一体、朝から何を聞かされているのだろう?
僕は黙って手元のブラックコーヒーを飲み込んだ。
最後の握手。エマニュエルはすぐに手を放そうとせず、無言で慈愛に満ちた顔を僕に向け続けた。10秒間。永遠にも感じられる沈黙の時間。
この時間は一体なんなんだろう?
どうしてそんな顔でみつめる?
ひょっとして、、僕はいま口説かれているのか…?
早朝のモントリオール。異国の地で、僕は静かに混乱していた。
ケベック・シティ(Québec City)
10時半、長距離バスは北米のパリと名高いケベック・シティに着いた。

旧市街を巡る
北米唯一の城塞都市であり、石畳の細い道や石造りの建物が連なる旧市街は、「ケベック旧市街の歴史地区」としてユネスコの世界文化遺産にも登録されている。
ホステルに着くと、旧市街を巡る無料ツアーがちょうど出発するところだったので参加する。参加人数は20人くらい。ガイドは英語をフランス語を交え、州議事堂→シタデル(要塞)→ビューポイントのテラス・デュフラン→フェアモント・ル・シャトー・フロントナック→ノートルダム教会を案内した。

一番のお気に入りは、シタデル(要塞跡)からの眺め。
ここからは街のシンボル、フェアモント・ル・シャトー・フロントナックと、セント・ローレンス川を見下ろせる。まさに麗しのケベックだ。



ツアーが終わったあとも、旧市街を散策した。一日あれば歩いて回れるだけの広さがちょうどいい。







治安も良いし、街並みは美しく清潔。
すっかり満足した僕は、本物のパリに行く気が失せた。
ノーモア・ハンバーガー
ガイドお薦めの庶民的なレストランで昼食。

注文したのは肉団子入りのビーフシチュー(サラダとハッシュドポテト付き)とIPAビール。チップ込みで47.18ドル(5,283円)。

「セ・ボーン!(おいしい!)」。飛ぶ、美味しさで飛ぶ。
アルコールが回った僕は、年配の女性ウェイターに「毎日ハンバーガーを食べたけど、もうたくさん。美味しい食事は人生を豊かにする。この世の真理の一つだ!」と熱弁をふるった。彼女は「ええ、ええ、そうでしょうとも」と微笑みうなずいた。
僕は「セ・ボーン」を連呼しつつ料理を平らげた。
チップは多めに渡そう。
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