ナイアガラの滝に心が震えなかった理由🇨🇦|世界バイク旅#19
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5/19 ミッドランド→ナイアガラ・フォールズ 353km

ゴールのトロントの前に、ナイアガラの滝を見にナイアガラ・フォールズ(Niagara Falls)へ寄った。

ナイアガラ・フォールズの南に回ってから、ナイアガラ川に沿って延びるナイアガラパークウェイを北上する。穏やかでいい道だ。

バイクを停めて、カナダとアメリカを分かつナイアガラ川を眺める。
島国では意識しづらい国境を前にすると、「世界を旅しているんだ!」と喜びがわいてくる。

川沿いに進み続けると、霧のように舞い上がる水しぶきが前方に見えた。
ナイアガラの滝だ!

はやる気持ちを抑えて、予約した滝の近くのモーテルへ向かう。

モーテルにバイクと荷物をおいてさっそく滝を見に行く。
この日は日曜日。
カナダ屈指の観光地なだけあって、人であふれている。


街を歩いた感想。
「インド人、多くないか?」
ふと、インドに来てしまったと錯覚する。
右を見ても左を見てもインド人。
ざっと見渡せば、観光客の半分以上はインド人だろうか。頭にターバンを巻いたシーク教徒もちらほら。
屋台でハンバーグを作るトルコ系の男が、苦笑いを浮かべながら理由を教えてくれた。
「コロナが流行ってから、大量のインド人を留学生として受け入れたんだ。政府は金が欲しいのさ。周りを見ろよ。あちこちにインドレストランがあるだろう?」
彼は、この状況を快く思っていないのだろう。
その言葉からは、わずかに嫌悪感がにじみ出ていた。
移民大国のカナダでさえ、急激な変化は軋轢を生む。
この国の行く先に一抹の不安を感じながら、僕は滝へまた歩き出した。

初めて生で見たナイアガラの滝の感想は、、、
正直、ちょっとがっかり。
理由はわからないけど、なんか思ってたのと違う。
僕は肩透かしを食ってしまった。


カナダ滝をそばで見て、ようやく迫力を感じることができた。
圧倒的な水量に目を見張る。
轟音が鳴り響き、水しぶきは上昇気流に乗って舞い上がっている。


22時からはアメリカ滝周辺で花火が打ちあがる。公園の芝生にシートを敷いて、10分程度の花火を眺めた。
花火もイルミネーションされた滝もきれいだった。
きれいではあったけど、なんだか違和感が残る。




宿への帰り道、滝のそばの繁華街を通る。
ここは今まで通ってきたどのカナダの街とも違う。
高級ホテルに大型カジノ、煌々と光るネオンサイン、観覧車、ネックレスを売るパフォーマー、喧噪、ときおり鼻につく大麻の臭い。
ずっと感じてきた違和感の正体が、露わになってきた。



”ここは、あまりにも人工的だ”
僕は雄大な自然を求めて来たはずなのに、ナイアガラの滝は、猥雑な街のアトラクションの一つでしかない。
あの圧倒的な瀑布に、心が震えなかった理由がわかった。
上手く言えないけど、僕が愛するカナダの良さは、ここには無い。
この街への興味を急速に失っていくのを感じ、僕は早足に宿へと向かった。
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