真下みこと きみは悪口を言わない
副題:親。友だち。自分の気持ち。
どれも大切。
だから、どうしたらいいの?
きっとあなたも応援したくなる。
かつてのあなたに似たこの子供たちを。
どうも、この手の小説は、好きらしい。
著者:真下氏も自身のnoteで明かしているように「言葉選び」が意図的にされている。
著者本人談によれば「はやい言葉」と「おそい言葉」に分類されている言葉のうち、この著作は「おそい言葉」が多用されている。
「おそい言葉」
読み捨てられることを目的とした言葉群は、徹底した「はやい言葉」が使われやすい。
意味合いを瞬時に伝え、行動変化を促すCMやSNSは、はやい言葉の濁流だ。
かみしめながら読み手の解釈の余地を残しながらの言葉群。
それが真下氏の言う「おそい言葉」。
以前に吉本ばななさんの著作紹介時に、
たぶん、わたなべは、この文体が好きなのだ。
漢字で表現できるところを、あえて「ひらがな」にする。
見た目は柔らかいが、芯の強さが垣間見える。
また、多用される副詞(もしくは形容詞)が、
まだ主人公が一人前の大人ではない未熟さを感じさせる。
と表現した。
それは、おそい言葉なのかもしれない。
だがしかし、表現されている人物像の芯の強さが垣間見える。
「世間擦れ」していくと、小学生の世界は「ただ子供じみた世界」と感じてしまうかもしれない。
そう感じることが「あたかも大人になった」ような錯覚を起こすのだ。
だがしかし、あたかも大人になったような世界を「子供の目線」から見ると、実際は「あたかも大人になったような世界」のほうが子供じみている。
一流大学に通う隣人の髪の毛の色が「オレンジ」だからと言って、交流しないように言う大人は、一方で正しさを持ちながら、もう一方で多様性に欠けている。
やっぱり、この文体は、好きらしい。
「するめイカ」のようにかみしめると、味わい深い。
あ、しまった。
イカじゃなくて「クラゲ」だった。
