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【お金の使い方】 幸せになるお金の使い方 [第45回]


前回の記事では、「広い視野を持ち、自分だけの道を見つけること」の大切さについてお話ししました。自分なりの道が見えてくると、次に向き合うべきは、日々の具体的な選択、つまり「お金の使い方」です。

資産形成に熱心に取り組んでいると、つい「1円でも多く投資に回して、最短で目標を達成しなければ」という思考に陥りがちです。しかし、そこには現代の投資家が最も陥りやすい、大きな罠が潜んでいます。

今回は、私が実践している「人生の目的を裏切らないためのお金の使い方」について、率直に綴ってみたいと思います。

1. 私の資産戦略における「成功」の定義

私の現在の大きな目標の一つは、「投資の利益で子供たちの学費を全額賄うこと」です。

理想を言えば、いずれ始まるローンの返済期間中、毎月の支払いをすべて資産から生み出される配当収入だけで完璧に相殺できれば最高です。しかし、現実的なシミュレーションを重ねるうちに、返済が本格化するタイミングまでに、そこまでの配当マシーンをゼロから完璧に構築するのは、時間的にやや難しいという見通しも立ってきました。

では、私の戦略は失敗なのでしょうか? いいえ、全くそんなことはありません。

私は、「自分の生涯を通じた投資による利益の総額が、学費の総額を超えれば、この資産戦略は完全なる大成功である」と定義を置き直しました。

人生の後半になればなるほど、それまで積み上げてきた資産がもたらす『複利の力』は最大化していきます。 長い時間をかけてじっくりと市場で育てられた資産は、やがて返済の重みを遥かに凌駕する大きな果実を実らせてくれるはずです。

返済期間中のキャッシュフローは、現役としての給与や他の収入、そして育ってきた配当を組み合わせながら柔軟にコントロールしていけばいい。最終的なトータルの収支で学費分を市場からしっかり回収できていれば、十分に目的は達成されている。成功の定義を少し広げてそう気づいた時、私の心はとても軽くなりました。


2. 「今」をすべて投資に回すことが正しいのか?

ここで一つの問いが生まれます。 生涯の利益を最大化するためには、ローンの支払いが終わるまでの期間、生活費を極限まで削って余剰資金をすべて投資に回し、1円も無駄遣いしないようにストイックに生きるべきなのでしょうか?

資産の数字を増やすことだけを目的にするなら、それが正解かもしれません。しかし、ここで私たちは一歩立ち止まり、「本来の人生の目的」を思い出す必要があります。

私の人生の目的は、「家族を幸せにすること」、そしてさらに意味を広げて「家族や、大好きな仲間たちと幸せに暮らすこと」です。

もし私が、未来の学費支払いや資産最大化のために今お金をまったく使わず、すべての豊かさを投資の口座に閉じ込めてしまったら、その人生の目的を達成することはできるでしょうか。

3. 家族の幸せを未来に先送りしてはいけない

将来、家族と幸せに暮らしたいと願うのであれば、私たちは「今」この瞬間から家族を幸せにしていかなくてはなりません。

今、身近にいる大切な家族にたくさんの我慢を強いておいて、遠い未来に「さあ、お金が貯まったから今から幸せになろう」と言っても、そこに豊かな心の通い合いが残っているでしょうか。「今」を幸せに過ごせない人が、遠い未来を幸せに過ごせるはずがないのです。

だからこそ、私は投資への積立は継続しつつも、「家族や大切な仲間との楽しい時間」には、むしろ積極的にお金を使うように決めています。

家族旅行やで美味しい食卓、仲間たちと語り合うかけがえのない時間。それらに支払うお金は、決して「消費」や「浪費」ではありません。人生の目的そのものを今から少しずつ叶えていくための、最も価値のある「投資」なのです。

最後に

お金は、未来の安心を買うための素晴らしい道具です。しかし同時に、今の人生を豊かに彩るための道具でもあります。

投資口座の数字を増やすために、今しかできない家族との思い出や、仲間との絆を犠牲にしていませんか?

未来の安心をしっかり積み上げながら、今の幸福も決して手放さない。そんな「しなやかなお金の使い方」こそが、私たちを本当の意味で豊かな人生へと導いてくれるのだと信じています。



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