ニホンゴワカラナイヨ
お店の看板を蹴り飛ばして壊したとみられる東南アジア系の人が、警察官に問い詰められていた現場でのこと。
「シラナイ、シラナイー」
かなり大きな声だったので、何事かと思い、思わず興味をそそられた私。
彼の横にはお友達(♂)が2人。
(この2人は戸惑った顔をしていたので言葉が分からないとみられた。)
問い詰められている彼を、心配そうに独特な大きな目で見つめていた。
さらに問い詰められると、
「シラナイ!」
「シーラーナーイー」
さっきよりもさらに大きな声。
警察官が言った。
「あなたが蹴ったんでしょ?」
すると彼は、
「ニホンゴワカラナイヨ」
「ワーカーラーナーイー」
と、ほぼ絶叫。
警察官がまた何か言おうとすると、それを遮るように、
「ニホンゴワカラナイヨー」
「ワーカーラーナーイー」
「ワカラナイー」
と大騒ぎ。
「お店の人が、あなたが看板を蹴って壊したって言ってるの!!」
「ケッテナイヨー」
「日本語、分かるじゃん」
「ワカラナイヨー」
「ワーカーラーナーイー」
「あなたが壊したんでしょ?」
「コワシテナイヨー」
「ワーカーラーナーイー」
「日本語、話せるんでしょ?」
「ハーナーセーナーイーーー」
日本語が分からないと言いながら、肝心なところにはちゃんと答えている。
この一連のやり取りを聞いて、コントかよ、と思って思わず笑ってしまった。
その側を通りすぎるとき、
一体どんな人なんだろうと思って顔を上げた。
すると、問い詰められている彼は
不謹慎なものすごいニコニコ顔で、私を見ていた。
……いや、よそ見してなくていいからさ、ちゃんと真摯に答えろよ。
そんなキラキラした満面の笑みで私を見る必要はないからさ。
その後、どうなったのかは知らないが。
ちなみに、そんな現場をよく目撃する場所で、私は働いていた。
なかなか経験することがないところだった。
この話については、また後日、改めて詳述したいと思います。
参考までに。
海外でトラブルになったとき、言葉が通じないからといって、あきらめてしまってはいけない。
日本語で構わないので、とにかく大きな声で伝えること。
そして、怒っているという意思をはっきり示すことが大事なのだという。
年末年始に海外旅行へ行った友だちがタクシーでぼったくられそうになり日頃のイライラも重なって自分でも引いてしまうほど日本語でキレたらその剣幕に相手は怯んでお金を返してくれたそうだ。
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