〔講義001〕『外資系企業のJリーグ参入〜彼らは本当に「翼をさずける」のか〜』[シェッツェン大学|蹴球学部|社会学科]
第1回の講義テーマは【外資系企業のJリーグ参入】。
これは近年、Jリーグでじわじわと起きている構造変化であり、
単なる「クラブ買収」という話ではありません。
サッカーは誰のものなのか?
クラブとは地域のものなのか、それとも資本のものなのか?
あなたと一緒に、この問いを深めながら、
“外資×Jリーグ”のリアルを、社会学的に紐解いていきましょう。
それでは、講義をはじめます。
■ 失われていた“大宮らしさ”
近年の大宮アルディージャの戦いぶりは、正直言って残念だった。
(N)名のあるクラブでありながら、
(T)魂を込めて
(T)闘っている選手がどれだけいたか、疑問だった。
そんな中で起きたレッドブルによる買収劇。
(R)理不尽な
(B)買収と感じる人もいるだろうが、
個人的にはそう思わなかった。
むしろ、外資系企業のJリーグ参入は「クラブ経営の弱さ」を変えるチャンスかもしれないと感じている。
■ 「クラブの価値を高める」ことの意味
海外移籍する若手が増える中、Jリーグは“育てて安く売る”構造から抜け出せていない。
Jリーグ全体の価値を高めるには、強い経営基盤が必要。
その点で、外資の視点を入れることは一つの解になる可能性もある。
そして実際、現在J2で戦う大宮は2025年シーズン、昇格圏に食らいついている。
昨年J3だったとは思えない戦いぶりだ。
■ それでも…
ただ、懸念もある。
クラブとしての「アイデンティティ」が薄れつつあるのではないか?
NTTの名前が胸スポンサーから外れ、エンブレムやチームカラーも変わった。
私はNTTの社員でも株主でもないので、それらの変更にはある程度納得している。
でも、ピッチで展開されるサッカーの中身が変わったことには違和感が残る。
■ ピム・ファーベークの残したもの
オールドファンにとって、大宮といえば“あのサッカー”があった。
ピム・ファーベーク監督が築いた、オランダ流トータルフットボールの香り。
当時の選手たちの特性に寄り添い、無理に押し付けずに土台を築いた彼の仕事ぶりは、今でも記憶に鮮明だ。
だが今のスタイルは、縦に速く、フィジカル重視。
勝つためには必要な進化だとしても、「らしさ」が失われてしまった気がしてならない。
■ 下部組織の未来に思うこと
さらに心配なのは、ユースや育成年代だ。
大宮の下部組織は、これまで多くのテクニカルな選手を輩出してきた。
でも今後は、トップチームのスタイルに合わせて、フィジカル重視の育成にシフトしてしまうのではないか。
もちろん、育成とトップの連携は必要だ。
でも、“大宮らしさ”を次世代にも残してほしい。
クラブの価値とは、カテゴリーや順位だけでは測れないはずだ。
■ 最後に──想いとして残す
私はアルディージャの歴史は、ピムと共にあったと思っている。
変わっていくものの中に、変わらない想いがある。
そんなふうに、クラブと向き合い続ける人がいてもいいのではないか。
そう思って、言葉に残しました。
【了】
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◉ 特別ゼミ
◉ オリエンテーション
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