間取りの手帖
小学生のころ、間取りのチラシが好きだった。
玄関を入って、右のドアを開けたらリビング、左は洋室、突き当たりはトイレ、階段を上って洋室が3つ、どこを私の部屋にしよう。
チラシを指でなぞりながら、そんなことを妄想する。
小学校何年生のころだったか、うちの裏の通りに新しい家がポコポコ建ちはじめた。
壁と屋根が色違いの出窓のある家がぽこぽこ。
青々とした芝生に薔薇のアーチ。
リビングはきっとフローリング、ドアノブも丸くない握って傾けるアレだろう。
と、わざわざ遠回りをしてよその家をジロジロ見て帰る。
ある時、母に「うちも出窓にしてほしい」と言った。
「お母さんは庭にひょっと出られる大きい窓が好きだからこのままがいい」
と、断られた。
じゃあ、せめてフローリングにしませんか?
あと、ドアノブを丸いやつじゃなくて、握って傾けるあのシャレオツなアレに……
と、言ったが、「お母さんはカーペットが好き」「ドアノブは回るほうがいい」と悉く却下された。
仕方がないのでチラシで遊んだ。
自分で描いてみたりもした。
友達の家に行くと、おもちゃよりまず床やドアノブを見た。
変な子。
うちにはこんな絵本があった。

加古里子ぶん・え
『からすのパンやさん』でおなじみ加古里子さんの絵本。科学絵本もいろいろ書かれていて、こちらは家ってなんぞやという絵本。
雨や太陽を防ぐために屋根をつくるよ〜というところから始まり、壁ができて床ができていく。
そんでもってあれこれできて、食べるための台所ができる。

あれ?冷蔵庫なくない?
妄想が広がる。
いやいや、まだまだトイレもお風呂も寝る場所も必要だよね、となって、はい、どーん。

玄関入ってリビング通って台所、風呂にも入って、おぉ✨奥にお手洗いもあるじゃない✨
さ、お二階にいきましょ🎵
あれ、階段なくない?
子ども心に、この階段がないのは妙に気になった。
階段を指でなぞって登りたいのに……リビングに梯子かけちゃおうかしら。
大人になった今も間取りのチラシが入れば指でなぞって妄想する。
あと、文字を読むほどの元気がない時に読む本も間取り。

こちら、いろんな間取りが出てくる。
例えばこれとか…
①

カーテンですか?
鍵とかなしですか?
キッチン狭っ
『間取りの手帖』佐藤和歌子
30ページ
こんなのとか、
②

え?脱衣所なし?
開放的〜😃
『間取りの手帖』佐藤和歌子
21ページ
あとは〜、
③

『間取りの手帖』佐藤和歌子
86ページ
これとか。
思わずツッコミたくなる間取りがいっぱい。
④

『間取りの手帖』佐藤和歌子
39ページ
実際、本の下部には著者佐藤和歌子さんのひと言がある。
こんなに画像を載せて怒られないかしら。
誰か詳しい人良ければ教えてください。
今週、月曜日にぽてぽたさんがこちらの記事で私を紹介してくれました。
うれしい。
ぽてぽたさんはいつも、私がnoterさんを紹介するとすかさず見に行ってくれる。
謎解きや考察がお好きなようで、レンヅさんのコメント欄などよくお会いする。
ぽてぽたちゃんより早く謎を解かねば!!と、謎に競ってたりする。(個人的に)
楽しい。
しかも、こちらの記事に私が前にきのころさんの【童心読書】で紹介した絵本を読んでくださったとまで書いてあった。
めちゃくちゃうれしい。
ついつい、ぽてぽたさんこちらの本も面白いでっせ。
と、紹介したくなってしまった。
画像多め。
何かに引っかかれば削除せねばならぬかもしれない。
そうなったら、改めてぽてぽたさん紹介記事を書きますね😂
ちなみに、もうひとつ。
ぽてぽたさん。
最近、カオナシさんの記事で見つけた面白い方がいます。
公文書写の先生、永野江理さんです。
永野節冴え渡る文章と、子どもたちを夢中にさせるひらがな問題に、私も会社の昼休憩じっと画面を見つめて挑戦してしまいました。
最初は同じに見えた「お」も、じっと見ていると違いが見えてきます。
おぉ、おぉ、わかった。
コレだな!!
と、答えへ。
間違ってました。
くぅ…
ぽてぽたさんは正解できるでしょうか。
こちらの記事も好きでした。
例えが面白すぎて、コピーしてコメント欄までいってました。
そして、書道の話に何気なく道徳の話が入っています。
こんな先生、素敵だなぁ。
と思いながら楽しく拝読させてもらってます。
***
中学生になるころだったか。
我が家も茶の間をフローリングにする、となった。
近所に住む父の兄が大工さんなので、その叔父さんに頼んでやってもらうと言う。
いざ、当日家に帰れば憧れのフローリング🎵
もう茶の間ではない。
リビングねん〜🎵
と、ルンルンで帰宅。
目にしたのは、
正方形に穴の開いたリビング。
フローリングと呼べる場所は淵をぐるっと極わずか。
なんだこれは、と母に問えば、床暖房のマットをそこにはめ込めばフラットになるし、フローリング代も安い。どうせ絨毯を敷けば見えないから、と。
なんか違う。
なんか違うのだよ。
母。
フローリングとはそういうものではないのだよ。
母。
あとケンタッキー食べたいと言ったら、手羽元の唐揚げを出してくるけど、あれはケンタッキーではないのだよ、母。
親子丼に椎茸と人参と糸こんにゃくと玉ねぎと鶏肉が入っているけど、玉ねぎと鶏肉で十分らしいのだよ、母。
風邪をひいた兄に厚着をさせてコタツに入れてたら痙攣起こして救急車で運ばれたらしいけど、やりすぎなのだよ、母。
子どもたちが小さい頃お泊りに行くと毛布と布団をこれでもかとかけるあれは重いのだよ、母。
寝相の悪い子供たちが1ミリも動かなかったのだよ、母。
太郎君に「ぬるいかも」と出してくれたココアが熱すぎるのだよ、母。
「熱っ!!」と言ったのに、「やっぱり冷たかったでしょ!?」と温め直さないでほしいのだよ、母。
「ばあちゃん相変わらずで元気だった」と太郎くんが言ってたのだよ、母。
フローリングとは、四隅を埋めればいいというものではないのだよ、母。
今も、実家には穴の空いたフローリングが。
絨毯をぺらりとめくれば、穴のあいたフローリングに、ぴったりとはめられた床暖マットが。
なんか、
なんか、
いつも違うのだよ。
母。
※サムネ画像は『間取りの手帖』佐藤和歌子113ページより
