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人間はこんなもんじゃないだろ

精華高校さんが主催された新春高校演劇感謝祭2026に行ってきました。
本当は1日目も行きたかったのですが、選択をしないといけなくて2日目のみの観劇。

一日目の堺東とかも観たかったし、小松島も『Ernest?! Prequel』も観たかった。
高校演劇を観に行くようになって一期一会と、取捨選択という言葉を強烈に意識するようになったな。1回が人生において1回になるんだから毎回大きな選択を迫られてる。

とにかく、今回は感無量だった。
『Ernest!?』地区大会で観て、府大会以降では観ることできなくて。
でも今日もう1回観ることが出来たんだよね。
もう一度の機会をくれたことには本当に感謝しかない。

地区大会後は、大きい舞台で観たかったという気持ちも大きかったし、悔しかった。
でもまた今回も舞台が作り上げられる準備から観られて、そんなのどうでもよくなるくらい嬉しかったな。
何より、作品のクオリティが格段に上がってて、地区大会以降も腐らずに努力してきてたんだなって伝わってきた。
大会のためだけに練習しているわけじゃないけど、その切り替えをしてまた進んでいくって当たり前に出来ることではないと思う。精華高校演劇部の顧問の先生、部員の生徒の皆さんに尊敬です。

いろいろと書いたけど、純粋にめちゃくちゃ面白かった。それに尽きる。
よりコメディに磨きがかかってたし、その一方で足元もしっかりとしてて最高だったな。
良い作品をありがとうございました。素晴らしかったです。

ということで、順番通りに書くつもりが先に精華高校を書いてしまった。各校のことも書きたいし残しておきたい。

岡山学芸館高等学校「匂いの遺伝子」

岡山学芸館高校は去年の3月ぶりでした(ちょっとした幕間の寸劇を25年の中国大会でも観ました。あれは最高でした。)

去年の3月はこちら

去年1番心にこびりついた作品が『朝焼けホリゾント』だったので、今年もホントすごく楽しみにしてた。
PVも今作でも制作をされていたので事前に確認してましたが、やはり観た後のほうが絶対に楽しめるよね。
この手法はすごくいいと思うんだよなー、心に刻まれるし反芻して楽しめるから。
(ちなみに今回、劇中歌とPVの音楽が違うと思うんですが誰か劇中に使う割れた曲が分かる人、、、いませんか?)

周りの方も言ってたけど、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかという部分だよね。作者、役者のかたはどう思ったのか気になるところ。
個人的にはバッドエンドではないのかなと思うけど、でも終わり方に未来性が垣間見えた気がしたので、バッドエンドではないという願いなのかもな。

アユトくんは良かったな。顔面の圧がすごく良い。軽さと難解さを併せ持ってる感じがすごく良いキャラクターだった。
前回の焦燥感も軽薄さとって印象だったけど今回は大きく違ってて、役者ってすごいなと実感。

みんな演技に磨きがかかってて、素晴らしかったな。1年生も言われなきゃ分かんないもんな。
前回も思ったのは、やっぱ照明の使い方が秀逸だよね。バチっとシーンを決めるような使い方もあるし、一方で今回のアユト倒れてからシーンでナオの影が伸びてるのもそうだしさ、印象に残るシーンになる。

顧問の先生がリプくださって、福山が最後みたいだ。

あっ!前説、最高でした!

愛知県立刈谷東高等学校「便所くん~卒業~」

はじめましての刈谷東高校だったけど、チャンスがあるなら愛知行ってまた観たいとそう思わされた舞台。

名前から全く内容が分からなくて、調べたら出てきたのかもしれないけど調べず観劇しました。

とりあえず、タイトルの通り便所くんすぎてビックリ!
いや便器くんってそのまま便器くんなんだって誰しも思うよね。
休憩中に部員の方が片付けて便器くん運んでたのなかなかシュールな絵で、舞台の感じとの緩急でほっこりしました。
その便器に心揺さぶられてんだから、舞台ってどんなパワーあんだと。

物語は、名前の感じとは違って舞台は全体的に重苦しい雰囲気。
一人を二役で演じるという舞台で、現在の自分と過去の自分。
過去の自分という回想を見る現在の自分が、心情を吐露しながら物語が進んでいく。

校内に見つけた落ち着ける空間で突然話しかけられてから、相手の姿が見えなくても心穏やかに話をすることが出来ていた。
そこにクラスメイトが後をつけて乗り込んできて、主人公に昼休みに教室にいるように脅す。そうしないと自分がいじめの対象になるから。
主人公を脅すためにクラスメイトは壁の後ろにいる主人公の話相手の写真を撮り、これをバラまかれたくなかったらと迫る。
クラスメイトが帰った後に主人公は壁の後ろにある便器を見つける。話相手は人間の心が乗り移った便器(男性用の小便器)。
これが便器くん。

便器くんが便器くんになった理由と、主人公に現代人を見せられた便器くんの言葉“人間ってこんなもんじゃないだろ”

時間は45分くらいだったように思う。
笑えるような場面はなかったし、最後で次への一歩が見られたがそこまではつらい場面の連続だった。

でも同時に便器くんの“人間ってこんなもんじゃないだろ”は何よりも力強く、そして絞り出した願いのようにも感じた。

多分、もう1度観たら感想は変わりそうな気がするし、あの子らが別の舞台ではどのように演じるのかも観てみたい。

本当に魅力的で素敵な舞台でした。

徳島県立城東高等学校『夜キタル』

去年ぶりの城東高校。去年は確か家庭科部の話でかなりユニークな物語だった。予想外すぎりストーリーで残した余白で理解が追い付かない部分も多く、だからこそ印象に残ってたので今年も楽しみにしていた。

当日のフライヤーで、ふむふむ古代のローマの話なんだろうだと。
史実に沿った話で、非常に面白かった。

密室に女剣闘士が隠れて酒を飲んでいたところに続々と参加する多様な職業と考え方が違う人たち。
メインのストーリーはあるものの、周りでも好き勝手に話をしていてそこも非常に面白かった。
何より舞台に立っている感も少なく自然体な動きが、さすが城東高校だなと
こういうのは単純に練習と機会の多さの賜物だなと。

んで今回のストーリーは現代社会、日本の社会への比喩と揶揄であり風刺なのだろうなと感じた。

作が生徒なのか顧問なのか外部なのかは存じ上げないのだが、生徒ならパンチ強すぎるし、大人と言われる人が作ったものだとしてもそれをサラリと演じる高校生のパワーはすごいなと。

とにかくシニカルな面白さがあって、でも緩急の振れ幅も見せて非常に楽しい舞台でした。

精華高等学校『Ernest!?』

前回の感想はこちら

前回よりもどこが良くなったんだろうと考えると、何よりチームとしての一体感だろうなと思う。
プロレスでも急造タッグと長年組んだタッグでは全く違うんだよね
連携のスムーズさや盛り上げた方、そして上手さが。
阿吽の呼吸でお互いの理解が圧倒的に違うのでできる芸当だなと。
パンフレットに書かれていた練度というのはこういうものなのかなと勝手に認識してます。

あとは、やはりすばるホールのホーム感かな。
心地いい安心感があって、コメディだと特に笑いやすい雰囲気ってのはすごく大切だと感じた。

本当に観に行って良かった。
いまの3年生はもうすぐ卒業で、去年と同じなら残すは年度末の自主公演なのかなと思っていたら、広島福山での公演が最後なんだろうな。

ホントに寂しいよね。
でも高校演劇は3年間だし、むしろ3月末まで3年生の公演を観られること自体に感謝しかない。

高2で終わる学校もあるくらいだし、刹那性があるからこその輝きは高校演劇にはあるんだろうなと。

ってことで、ふくやま春の演劇フェスティバルは観劇しに行きます。
長崎の創成館高校も先日、中国大会で観た光高校も小松島も岡山学芸館もやるなら観に行かないわけないよね。
めちゃくちゃ楽しみにしてます。

あー楽しみだけど寂しい。
SHOWCASE vol.3も既に半休申請したので行かせてもらいます。

ここからは駆け足で時間が進んでいくなー
寂しいけど、若者には次なる一歩であり、成長ですからね。

ではでは。

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