多言語観察|しんどくない「勉強」が、ある / Multilingual Observation|Only in Japanese, “Study” Feels Heavy
昨日、打ち合わせのために電車に乗っていたら、「勉強しないと、こうなるぞ!」という強烈なTシャツを着た人を見かけた。おぉ、なんて破壊力のある言い回し!と思った後に、ふと、「勉強」って、日本語ではかなり重たい、"しんどい" 言葉なんだな、と気づいた。
他の言語では「勉強」って、もっと前向きだったり、シンプルに「学ぶこと」だったりする。
ここで、「勉強」を表す言葉と、それぞれの言葉の印象やイメージを、いくつかご紹介したい。
ニュートラルめ
英語:study
かなりニュートラル。努力や集中して行うイメージだけど、「強制されてる」感はあまりない。
スペイン語:estudiar
英語のstudyに近い印象。
イタリア語:studiare
スペイン語と同様に、英語の study に近い印象。
トルコ語:(ders) çalışmak
ders(授業など)+ çalışmak(作業をする)から成る表現。「課題をやる」ようなニュアンス。重い・しんどいといったニュアンスは特にない。
ヒンディー語:पढ़ाई करना(paṛhāī karnā)
わりとフラットに学ぶことを意味する言葉。日常的に使う印象。義務とか重いイメージはない。
ポジティブ寄り
フランス語:étudier、apprendre
étudier(勉強する)もapprendre(学ぶ)も、知識へのアプローチとしての印象が強い。義務感はあまり感じない。
ポジティブ
タイ語:เรียน(rian)
学ぶとか習うとか。日常的に使う、ポジティブな言葉。ちっちゃい子たちに言葉を教える時にも使える、柔らかい言葉なイメージ。
インドネシア語:belajar
タイ語のเรียนに近く、学ぶとか習うとかの意味で、こちらもポジティブに使う言葉というイメージ。
中国語:学习(xuéxí)
学ぶとか習うなどを完全にポジティブに捉えている印象のある言葉。「知識を得る」ことに重点が置かれているイメージ。
※なお、中国語で「勉强」というと、完全にネガティブな言葉。また別の機会にシェアしたい
こうして比べてみると、日本語の「勉強」って他の言葉と比べると、義務的で、やらされ感がある印象の言葉なんだと改めて思った。「勉強しないとダメ」「ちゃんと勉強しなさい」とか。だから、しんどくなってしまうのかも。
でも、違う言語を覗いてみると、
「学ぶ」って、もっと自由で、楽しかったりするんだと、ハッとする。
言葉と思考は強烈に結びついているから、なかなか言葉の持つイメージから逃れることは難しい。他の言語を通して捉え直すことで、無自覚にやってしまっている考え方のクセを手放すきっかけになることがある。こういう気づきや発見をもっとシェアしていきたい。
※ 多言語観察 目次↓
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