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渇き ―信頼が数値化された街で―AIと小説を1話ずつ書いた。ルールは「つまらなくなったら、そこでやめる」

試行錯誤中のLaLaLaです。
私の面白いと皆さんの面白いはたぶん違うと思いますが、
結構読み応えのある小説だと思います。
すいません😂自画自賛です。


半日で、8万字の小説が1本、終わった。

正確には83,384字。全25話。近未来のディストピアSFで、AIが人間の「信頼」を数値化して管理する街の話だ。タイトルは『渇き』。

書いたのは、私とAI(Claude)。でも、よくある「AIに丸投げして量産しました」みたいな話じゃない。むしろ逆だ。今日はその、ちょっと変わった作り方の話をしたい。

最初に決めた、たった一つのルール

「面白くなかったら、そこでやめる」

これだけ。

私は事前に、世界観と全25話のプロット、登場人物の設定を作り込んでいた。AIが管理する配給制の世界。信頼指数という数字。正直者が損をする街。主人公は、断れなくて、疑えなくて、いつも損ばかりする不器用な青年。

設定資料としては、けっこう自信があった。でも、正直に言うと、読み始める前は、半信半疑だった。

というのも、このプロット、自分で作っておきながら、どこか「AIが好きそうな話」に見えたからだ。テーマが先にきれいに整理されていて、対立構造があって、登場人物に対称的な「傷」が割り振ってある。人間の頭から自然に湧いてきた話というより、論点を整理してから組み立てた話。

だから、第1話を書いてもらうとき、こう伝えた。「読んで、続きを読みたいと思ったら続けよう。思わなかったら、そこで終わり」と。

第1話を読んで、私が感じたこと

第1話が上がってきた。配給端末の振動で目覚める朝。減っていく水。信頼指数が、譲渡のたびに削られていく世界。主人公が、登録外の老人に、つい水を渡してしまう場面。

読んで、私が思ったのは、こうだった。

「面白いから続きを読みたい、というより——これ、どういう話なんだろう、と思ってページをめくりたくなった」

この違いは、自分でも大きいと思った。私はもともと、最初にグッと面白いと感じた本は、たいていそこがピークで、あとは失速していくと思っている。むしろ「なんだよこれ、どうなるんだ」と思いながら読む本のほうが、最後まで巡ってしまう。

第1話は、まさに後者だった。だから、続けることにした。

1話ずつ、相談しながら

ここからの作り方が、たぶん一番特殊だ。

一気に全部書かせる、ということは、しなかった。1話書いてもらう → 私が読む → 「ここが気になる」「次はこうなったら面白い」と相談する → 次の方向を決める。 これを25回、繰り返した。

途中、何度も分岐があった。「次の話、どっちに進める?」とAIに選択肢を出してもらって、私が選ぶこともあれば、「お前に任せる」と委ねることもあった。任せたほうが、いい意味で予想を裏切られることが多かった。

「最後の裏切り、誰にやらせる?」という相談のときは、私が「あなたはどれがいいと思う?」と聞いた。返ってきた提案が、自分では思いつかない角度で、なるほどと思って採用した。

毎回、AIは「今回はこういう仕掛けを入れた」と種明かしをしてくれた。テーマを登場人物に直接しゃべらせないこと。設定資料の「対称的すぎる人物配置」を、わざと一箇所崩すこと。前の話で蒔いた伏線を、何話も先で回収すること。

そうやって、**「設計図はあったけど、肉と血は1話ずつ足していく」**という書き方になった。これが、結果的によかったんだと思う。一気に書いていたら、たぶん「設計図通りに整いすぎた、AIっぽい話」になっていた。1話ずつ、その都度いちばん面白い方を選んでいったから、生きた物語に化けた。

VOICEVOXで、全文を聴きながら

そして、ここが地味だけど大事なポイント。

私は、上がってきた全文を、VOICEVOXに読み上げさせながら確認していた。

黙読だと、文章の粗って、意外と見逃す。でも、音声で聴くと、文のリズムや、引っかかる箇所が、はっきり耳に残る。読点の打ち方、独白の間、場面の切り替わり。「ここ、なんか変だな」が、目より耳のほうが正直に教えてくれる。

実際、途中で「この句読点の打ち方、わざと? バグ?」とAIに確認した場面もあった。聴いていて気になったからだ。答えは「主人公の、一歩ごとに立ち止まる思考のリズムを出すために、わざと読点を多く打っている」とのことだった。バグじゃないなら、と、その文体は残した。

聴きながら、選びながら、相談しながら。半日かけて、25話まで走り切った。

できあがって、思うこと

最初に「自分の脳から出てこない、AIが好きそうな話」と疑っていたプロットが、書き進めるうちに「面白くなってきた」に変わって、最後の「それでも、信じる」という結末まで、ちゃんとたどり着いた。

私がやったのは、世界とプロットを用意して、毎回「これ、続き読みたい?」と自分に問い続けたこと。 AIがやったのは、その問いに、毎回「読みたい」と思わせる1話を返してきたこと。

どっちが書いた、とは言いにくい。設計は私で、文章はAIで、選んだのは私で、種を仕込んだのはAIで。半日ずっと、二人で「面白いか、面白くないか」だけを見ていた。

「つまらなくなったら、そこでやめる」というルールは、結局、一度も発動しなかった。

それが、今回いちばん、自分でも意外だったことだ。

『渇き』、近いうちに連載で公開します。よかったら、読んでみてください。


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チップがわりにこれをやってみてね🤗

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