夢を読む頁ーThe Unread Papyrusー本日kindle出版完了今月三冊目あと七冊


大英博物館の地下書庫で、未登録のパピルスが発見された。 記号とも文字ともつかない“それ”は、既存のいかなる言語体系にも属さない。にもかかわらず、触れた者は意味を「理解してしまう」。 日本人研究者・伶は、その解読を任される。 だが解析を進めるうちに、奇妙な事実に気づく。 その文書には「区切り」が存在しない。 すべては一つの連続した“何か”であり、読む行為そのものが内容を変化させる。 やがて伶は体験する。 それが記録ではなく、「読者を記述するもの」であることを。 画面上のテキストに、自分の名前が現れる。 知らないはずの記憶が流れ込む。 そして、眠り続ける妹が残した言葉と一致する。 ——眠るな。読み終えるまでは。 さらに調査を進める中で明らかになるのは、古代の人々がこの“ページ”を封印した理由だった。 それは知識ではない。 夢でもない。 読む者を「接続」し、別の層へと導く装置。 そして、その最後の行は固定されていない。 読む者ごとに書き換わる。 名前か、あるいは——番号として。 やがて伶は理解する。 これは解読ではない。選別だ。 読み終えた者は戻らない。 だが、途中で止めることはできない。 なぜなら、この文書はすでに“こちら側”を読んでいるからだ。 そして今、あなたもその途中にいる。 この記録について、誰にも話さないでほしい。 それだけでいい。 理由は、すでに分かっているはずだから。 It's our number.

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