【お題小説】黄金の鎧と、白き花の誓い
試行錯誤中のLaLaLaです。
この「黄金の鎧と、白き花の誓い」は
この画像からイメージ膨らませて小説にしていく企画です。
ファンタジー小説を書くきっかけになればうれしいです。
参加者は、#黄金の鎧と白き花の誓い を付けて投稿してください!
上の記事も一緒に貼って頂ければ、
飛んで行って私の記事でも紹介させていただきます。
ファンタジー小説は、書き出すと永遠に終わらなくなります、終着点を見つけないとどこまでもつづきます。
私はもう25章61,000字まで書きました。多分10万字は超えそうです。
この小説は、「小説家になろう」と相性がいいのでTALESと並行で「小説家になろう」にも掲載していこうと思っています。好評ならkindle出版する予定です。
作った小説をNoteboooklmでこんなのを作れます。
なんか大作作った作家気分にななれますよ。やってみてください!
序章:花は、廃墟の中でも咲く。
その日、空は鉛のように重く、風は焦げた鉄の匂いを運んでいた。
砕けた石畳の上で、赤、白、紫の花々だけが、何事もなかったように揺れている。
まるでこの世界がどれだけ壊れても、自分たちは壊れないとでも言うように。
「……まだ、咲いてる」
白いシャツに短いスカート姿の少女は、花壇の縁にしゃがみこみ、そっと指先を伸ばした。
その声は小さいのに、妙に遠くへ響いた。
彼女の名はミオ。花を育てることしかできない、と自分では思っている。
だが、本当は違った。
彼女の手は、枯れた命にもう一度息を吹き込む。
誰にも気づかれぬまま、壊れたものの中に“生きる理由”を残す力があった。
「触るな」
低い声が背後から落ちた。
ミオが振り返ると、そこには黄金の鎧をまとった男が立っていた。
黒を基調にした服の上から、装飾過多なほど美しい鎧が重ねられている。
剣士というより、王族の護衛。いや、もっと危険な匂いがした。
彼の名はレオン。かつて一国を滅ぼした英雄であり、同時に“呪われた騎士”でもある。
「花に、毒がある」
「……毒?」
「この世界の花は、たまに人を狂わせる」
ミオは眉をひそめた。
そんな話、聞いたことがない。
けれど彼の目は、嘘をつく人間のものではなかった。
深い闇を抱えたまま、それでも誰かを守ると決めた目だった。
「じゃあ、あなたはどうしてここに?」
「お前を迎えに来た」
簡潔すぎる答えに、ミオは言葉を失った。
風が吹き抜け、花弁が舞う。
その一枚が、レオンの黄金の鎧に落ちた。
鋼のはずなのに、そこだけやけにあたたかく見えた。
「迎えに、来た……?」
「白き花の血を継ぐ者は、お前だけだ。異なる世界が重なる時、その鍵になる」
「私が?」
「そうだ。お前がいなければ、門は閉じない。だが開けば、この世界は完全に飲み込まれる」
ミオは花壇を見下ろした。
そこに咲く花は、何も知らない顔で揺れている。
その静かな美しさが、逆に恐ろしかった。
「……私、戦えないよ」
「知っている」
「なら、どうして私なの」
「戦うために呼んだんじゃない。選ぶために呼んだ」
レオンは片膝をつき、ミオと視線を合わせた。
黄金の装甲に縁取られた指先が、彼女の手のひらに触れる。
その瞬間、ミオは見た。
炎に沈む城。
空を裂く巨大な門。
花畑の中央で、白い衣を血に染めながら立つ自分。
その隣で、黄金の鎧を砕きながら剣を構える彼の姿を。
「……っ」
息が止まった。
見えたのは未来なのか、記憶なのか、それすら分からない。
ただひとつ分かったのは、これが“偶然の出会い”ではないということだった。
レオンは静かに立ち上がる。
「行くぞ、ミオ」
「どこへ」
「世界の綻びへ。お前の花が、そこを示す」
少女は花の香りを吸い込み、ゆっくりと立った。
白い服の裾が揺れ、光の中で彼女はひどく儚く見えた。
それでも、その瞳はもう迷っていなかった。
「……分かった」
ミオは花壇から一輪だけ、白い花を摘んだ。
それを胸元に抱きしめると、黄金の騎士の隣へ歩く。
その背中は、まるで世界の終わりを切り裂く刃のようだった。
そして少女の小さな掌には、終わりを越えるためのやわらかな温度があった。
こうして、黄金の鎧の男と、白き花の少女は歩き出す。
滅びゆく世界を救うために。
そして――互いの運命を、まだ知らぬままに。
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