見出し画像

【プロンプト・オブ・ハピネス】⑯


第五十八章 北海道旅行三日目

3日目、ハーレーに跨がり、札幌の喧騒から離れ、静寂と美しさに包まれた富良野への旅は、高速道路を駆け抜ける約2時間10分のドライブで始まった。エンジンの音が心地よいリズムとなり、道は次第に開けていく。富良野の丘陵地帯では、ラベンダー畑や色とりどりの花々が道路脇に広がり、目を楽しませる。バイクのスピードに合わせて、風景がゆっくりと流れていく感覚は、まるで時間が止まったようだった。
「すごい景色だね、マヤ」 「静かな中に広がる美しい風景って、何か特別な感じがするよね」 私がインカム越しにそう言うと、 「そうだね、本当に素晴らしい景色。こうしてバイクで走るのも、新鮮で楽しいわ」 と、マヤは私の背中にぴったりと体を寄せて言った。
ハーレーのエンジン音が静かな田園地帯に響き渡りながら、二人は富良野の美しい風景を満喫していった。ラベンダー畑や花々の香りが道路を彩り、まるで絵画のような風景が広がっていた。広がるラベンダー畑の中、花々の香りが心地よく漂うファーム富田。その名はラベンダー観光の代名詞として、多くの人々の心に響いている。
「さて、ラベンダーソフトクリーム、楽しみだね。長い列だけど、待ち時間も楽しめそうだし」 と私は言った。 「そうね、きっと待つ価値があるわ」 マヤも期待を込めて言った。 列に並びながら、二人は笑顔で待ち時間を過ごし、ラベンダーソフトクリームに期待が膨らんだ。待ちに待ったその瞬間、一口頬張ると、口いっぱいに広がるラベンダーの香り。心地よい甘さが舌を包み込み、幸せな気持ちが全身に広がる。 「これは本当に美味しい!ラベンダーの香りが口いっぱいに広がるわ」 マヤが一口頬張ってそう言った。 「待ったかいがあったね。この風景と一緒に味わえるって最高だよ」 と、顔を見合わせて言った。 富良野のファーム富田でのひとときは、美味しいソフトクリームとともに、二人の心に深く刻まれるものとなった。
富良野の風光明媚な大地を抜け、30分の道程を進むと美瑛の魅力あふれる風景が広がる。その眺めはまるで幻想的な世界のようであり、自然の息吹を感じさせる。美瑛では、青い池や美しい丘の風景が迎えてくれた。 「美瑛の風景、本当に素晴らしいね」 とマヤが言った。 「そうだね、まるで別世界みたいだよ。青い池もすごく神秘的だし、この景色は感動的だよ」 と返事をした。 私たちのヘルメットにはインカムがついているので、走行中にも会話ができる。バイクのエンジン音とともに、美瑛の自然の美しさに包まれながら、二人は道を進んでいった。青い池や美しい丘の風景が次々と現れ、その美しさに心が奪われていく。
「この風景を見ると、心がとても落ち着くね。自然の中にいると、何か特別な気持ちになるよね」 インカムを通じてマヤの声が聞こえた。 「そうだね、自然って本当に素晴らしい。こうしてバイクで走りながら、自然と一体になれる感じがいいよね」 と返事すると、彼女はより一層私に体を寄せた。美瑛の風景を満喫しながら、二人は心地よい時間を過ごしていった。自然の美しさに触れながら、新たな発見と感動が彼らを待っているような気がした。
二人は北西の丘展望公園から眺める、なだらかな丘陵地を走る農道に立っていた。道路脇には異なる色の作物が点在し、まるで大きなパッチワークのように見える。 「ねえ、この辺りの景色、すごく美しいね」 とマヤが言った。 「そうだね、まるで絵の中の世界みたいだよ。この農道、『パッチワークの路』って呼ばれるんだって」 と景色を見渡しながら言った。続けて、 「確かに、色とりどりの畑は見事だね。ここって、ケンとメリーの木マイルドセブンの丘のCMが撮影された有名な場所なんだ」 二人はパッチワークの路を眺めながら、美しい景色に囲まれて会話を楽しんでいた。 「本当に、この景色は素晴らしいわね」 私は彼女の言葉に同意しながら、夕日が沈む富良野と美瑛の美しい風景を一緒に眺めていた。 「ええ、私、ずっとここに来たかったの。北海道で一番行きたい場所だったのよ」 彼女の言葉には、深い感慨が込められているように感じられた。私は彼女の夢が叶った瞬間をともに分かち合えたことを幸せに思った。
風が心地よく駆け抜ける中、私たちはバイクで旭山動物園へ向かう道を走っていた。 「明日の旭山動物園、楽しみだね」 私が言うと、インカム越しに彼女が言った。 「そうだね。今晩の宿、どこにしようかな?」 彼女の質問に私は考え込んだが、しばらくするとふと思いついた。私たちは道中、ロードサイドにあるラブホテルに宿泊することに決めた。バスは広く、部屋の設備も豪華ながら、驚くほどにリーズナブルな価格だった。
ホテルに行く前に夕食を食べることにした。 「夕食は何がいい?」 と尋ねると、彼女は「ラーメンがいいわ」と答えた。彼女の、ラーメンに対する特別な愛情が伝わってきた。私たちはロードサイドにあるラーメン屋にバイクを停め、店内に入った。ラーメン屋のカウンターに座り、温かいラーメンの香りが漂ってくる。 「ラーメン、いい匂いだね」 と彼女が言って、メニューを眺める。彼女の目がラーメンの種類を見ている間、私も彼女の喜びを嬉しそうに見つめた。
食事を終えた後、私たちはラブホテルに向かった。入口でドアが開くと、華やかなエントランスが迎えてくれた。彼女は選んだ部屋番号を指で押し、エレベーターに乗って部屋へと向かった。エレベーターの中では、少し照れくさい笑顔を浮かべながら、私たちは期待に胸を膨らませていた。
部屋の扉を開けると、私たちは洗練された内装と贅沢な設備に彩られた部屋に出迎えられた。彼女はその豪華な空間に大はしゃぎし、興奮を隠せない様子だった。 「わぁ、この部屋は、すごいね!こんなに素敵なところに泊まれる」 と歓声を上げながら言った。部屋に入ると、そこには広いジェットバスが備え付けられたお風呂があり、彼女は驚きの表情で 「これはすごいわ!」 と言って、喜びの笑顔を見せた。お互いにリラックスしながら、ジェットバスのお風呂に一緒に入ることにした。彼女はラブホテルがとても気に入ったみたいだ。

第五十九章 北海道旅行四日目

4日目、旭川市のホテルを出発し、午前中は旭山動物園で過ごした。広大な敷地内で、さまざまな動物たちを見て歩く中で、心が癒やされる時間を過ごした。
ぺんぎん館」で、360度見渡せる水中トンネルに入ると、まるでペンギンが空を飛んでいるかのような不思議な光景が広がっていた。マヤは興奮しながら、 「見て、あのペンギン、すごいでしょう!空中を泳いでいるみたい!」 と喜び勇んでいた。 「あざらし館」に足を踏み入れると、水槽の中で優雅に泳ぐアザラシたちの姿が目に飛び込んできた。マヤは興奮気味に、 「あざらし、かわいい!」 と歓声を上げながら、水槽の前に立つ。私も彼女の横に並び、 「本当だ、すごくかわいいね」 と微笑んで答えた。水槽の中でアザラシたちがゆったりとした姿勢でくつろぐ様子を見ながら、北海道の港をモチーフにした飼育場のデザインにも興味を持った。 「こんな風にアザラシがのんびり過ごす姿、なかなか見られないから貴重だね」 と私が言うと、私たちはその場面を心に刻んだ。
ほっきょくぐま館」へ足を踏み入れると、広大なプールの中で力強く泳ぐホッキョクグマの姿が目に飛び込んできた。マヤは驚きと感動の表情で、 「あの大きなホッキョクグマ、すごい迫力だね!」 と声を上げた。私も彼女の隣でその壮大な姿に見とれながら、 「本当にすごいよ。あの力強い泳ぎ、まるで自然の中で生きる彼らの本能が光っているみたいだ」 と感嘆した。周囲には多くの来園者が、ホッキョクグマたちのダイナミックな泳ぎに圧倒されながら、その迫力に魅了されている様子だった。
もうじゅう館」に足を踏み入れると、迫力満点のライオン、アムールトラ、ユキヒョウ、アムールヒョウが飼育されていた。マヤは驚嘆の声を上げながら、 「あのライオンの力強さ、本当に圧倒的だね!」 と言った。私も彼女の言葉に同意しながら、 「そうだね、見事なまでに野生の力を感じるよ。檻の構造も工夫されていて、動物たちをさまざまな角度から観察できるのも素晴らしい」 と答えた。檻の中で、ライオンたちは威厳を持ってたたずみ、アムールトラは優雅に歩き回り、ユキヒョウとアムールヒョウは独特の雰囲気を醸し出していた。それらの動物たちの存在感は、訪れる人々を圧倒し、深い感動を与えていた。
午後からは旭山動物園を後にし、留萌を経由して稚内へと向かうことになった。道中、オロロンラインと呼ばれる道を通り、その道路そのものが見どころとなっていることに驚いた。草原と海と空が広がる風景は、まるで絵画のような美しさだった。特にサロベツ原野オトンルイ風力発電所で見る風車群は、不思議な感覚を覚えさせる景色だった。
「この風景、本当に素晴らしいわね」 マヤが満面の笑みで頷いた。 「そうだね、こんな自然の美しさに触れられる、最高の旅だよ」 と応えた。その言葉に私も同意しつつ、稚内への道を進んでいく。辺りには静寂が広がり、海の香りが心地よく漂っている。遠くに利尻富士が見える景色は、まるで絵画の中のようだった。
「この景色、本当に美しいわね。こんな自然の中で、心が洗われる感じがする」 マヤが深いため息をついた。 「そうだね、この美しい風景を見ていると、心が穏やかになるよ」 と微笑んだ。その言葉に私も微笑みながら、稚内へと向かう道を進んでいった。利尻富士を眺めながら稚内に向かう道は、壮大な自然に囲まれた素晴らしいドライブとなった。
7時間半に及ぶ長いツーリングの後、稚内に到着した。その日の旅は、見所満載の素晴らしい景色とともに、心に深い感動を残してくれた。

つづく


いいなと思ったら応援しよう!

LaLaLa はぁ、はぁ……っ! お願い、です……! 『怪獣の腹の中で』を……どうしても、私の手で「紙の本」にしたいんです……っ! あなたの、そのサポートが……本の、一ページに、なります……っ。 はぁ……応援、してくれませんか……っ?

この記事が参加している募集