一所懸命すぎると、人生はやかましくなる。──矢沢永吉が「引く」ことを覚えた理由
連続投稿 156日 No360記事
──「引く」ことを覚えたロックスターの話
最近、なんだか疲れる。
ちゃんと頑張っているはずなのに、
なぜか、しんどい。
もしかすると、それは
力を入れすぎているだけかもしれない。
矢沢永吉は、
60歳を越えてから「引く」という答えに辿り着いた。
この話は、音楽の話であり、
そのまま、人生の話でもある。
「成り上がりメソッド ─ YAZAWAの教科書」では
永ちゃんの言葉・行動・歴史から “成り上がるための思考法”を毎日1本、研究していきます。
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一所懸命すぎる男・矢沢永吉
矢沢永吉は、ずっと一所懸命や。
歌も、ステージも、ビジネスも、人生も。
手を抜かない。
妥協しない。
常に Let’s Do It! の人。
糸井重里が言う。
「永ちゃんって、どの時代の写真も真面目で一所懸命で、怖い」
それに永ちゃん自身も、笑いながら認める。
「ちょっと、一所懸命すぎるね」
この自己認識が、すでに只者ちゃう。
一所懸命は、ときに「やかましい」
永ちゃんは、はっきり言う。
「一所懸命って、時として、やかましいときがある」
これ、めちゃくちゃ深い言葉や。
本気でやってる人ほど、
・もう一音ほしい
・もう一段階上げたい
・まだ足りない気がする
って、足し算を続けてしまう。
ミックスダウンの話が象徴的やな。
ミックスダウンとは、
ギター、ドラム、ベース、ボーカルなど
別々に録音された音を一つの曲にまとめる作業のことだ。
それぞれの
・音量
・音質
・左右の広がり
を細かく調整しながら、
「この曲は、こう聴かせたい」という
最終的な完成形を決める工程。
そして矢沢永吉は、
このミックスダウンで
一所懸命すぎた自分に気づく。
ギター、もうちょい上げる
スネア、もうちょい欲しい
それを何回も繰り返した結果──
「あとで聴くと、全部うるさい」
で、エンジニアに言われる。
「やったのはボスですよ」
最高やけど、痛い話や。
真面目すぎて、欲張りすぎて
永ちゃんは言う。
「俺、欲張りなのよ。もう一個ほしい」
これ、努力家の罠や。
真面目
一所懸命
妥協しない
この三つが揃うと、
引く勇気を失う。
キャロル時代のエピソードなんて、まさにそれ。
ジョニー大倉がメインのハーモニー。
メインが10なら永ちゃんは7でええのに、
13で行ってしまう。
「俺のほうがバカでかいの!」
笑えるけど、
本気すぎる人の病気でもある。
「引く」ことで、深みが生まれる
歳を重ね、経験を積み、
永ちゃんは、あることに気づく。
「ちょっと引いたところって、あとあと飽きない」
これが、今日一番大事な言葉やと思う。
全部出し切る
全部詰め込む
全部やり切る
それは一見、正解に見える。
でも実は──
余白がないものは、長く持たない。
音楽も、人生も同じ。
少し抑える
少し残す
少し任せる
その「加減」が、
あとから効いてくる。
人生も、ミックスダウンと同じや
永ちゃんは、最後にこう言う。
「ひょっとしたら、人生も、そうかもしれないよ?」
ほんまに、その通りや。
仕事も
人間関係も
夢も
全部を全力で鳴らし続けたら、
人生はうるさくなる。
どこを上げて
どこを引くか。
それを選べるようになった人が、大人なんやと思う。
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