「最低の男だと言われている」──矢沢永吉に届いた一通の手紙
連続投稿 155日 No358記事
矢沢永吉 —— 裏切りと革命。業界を変えた “大人の闘い方”
昔のオレのマネージャーは大泥棒よ。
中間搾取はやりまくる。
アーティストをバンスで囲って、作品も権利も握る。
永ちゃんは笑いながらそう言うけれど、
胸の奥には消えない悔しさがある。
そして、1982年。
その悔しさの正体が暴かれる。
「成り上がりメソッド ─ YAZAWAの教科書」では
永ちゃんの言葉・行動・歴史から “成り上がるための思考法”を毎日1本、研究していきます。
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1982年 —— 真実を告げる一通の手紙
ある日、九州のイベントメーカーから
一通の封筒が届いた。
開くと、こう綴られていた。
**『ぼくは九州のイベントメーカーです。
矢沢さんは覚えてますよね。
矢沢さんの興行を結構やってます。
お世話になりました。
ここで手紙をひとつ渡すのは、
ぼくはどう考えてもこの手紙は矢沢さんに直訴して
書かずにおれない気持ちがあるから、
ここにあなたに直接伝えたいから書いてます。
いま、九州のイベントメーカーは
“矢沢永吉といえば最低の男だ” と思ってます。
九州のみならず、一回興行したところの興行主は
“なんという非人間的な男なんだ” と、
恨んでるイベントメーカーは少なくございません。
でも、私は矢沢さんと
一度九州で飲んだことがあります。
その矢沢さんを見て、
どう考えても私らが聞かされていることが信じられない。
だから矢沢さんに手紙を書いているんです』**
読みながら、永ちゃんは混乱した。
“最低の男”…?
“非人間的”…?
心当たりは一つもない。
震える指で
同封された契約書のコピーを広げた。
そこには
永ちゃんが聞かされていたギャラの、倍以上の額が記されていた。
差額はすべて
仲間だと思っていたマネージャーのポケットに消えていた。
しかも、イベンターたちにはこう説明していたという。
「矢沢が強欲でギャラを下げないんだよ」
「オレもあいつとやってられない」
──完全なる裏切り。
しかも自分を悪者にして。
永ちゃんは言う。
「怒りで震えた。泣いた。
でも闘うしかなかった。」
全スタッフ解雇。「ゼロから学ぶ」と決めた日
永ちゃんは決断する。
電話番の女性事務員を一人だけ残す
他のスタッフ全員を解雇
事務所運営を一から勉強する
「音楽をやってるだけじゃ、守れない」
興行、契約、マネーフロー、権利。
すべてを自分で握るために。
ミュージシャンではなく
経営者として立つ覚悟をした。
そして後に起きる
オーストラリア詐欺事件では
自分の会社の取締役に金を持ち逃げされるという
さらなる試練も襲いかかる。
──それでも折れなかった。
1992年 —— 真実を電波に乗せた日
事件から10年。
永ちゃんはテレビインタビューで、こう言い放つ。
「これ乗っけてていいから」
カットするなよ。
電波に乗せろ。
さらに続けて、
「基本的にマネージャーと名がつく奴はロクなのいない」
「こういうこと言えないミュージシャン、5万といるよ」
タブーなんて関係ない。
声を上げなければ
何も変わらない。
革命は、音楽ではなく「権利」から始まった
著作権。
肖像権。
契約の透明化。
面倒くさい?
だからこそやるんだ。
永ちゃんは
音楽では見えない“闇”と真正面から闘い、
業界そのものを変えた。
頼らないアーティスト像を
日本に作り上げた男。
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