見出し画像

【名古屋旅行】陶器とクスノキと、夜の宝石と。名古屋”ざつ旅”日記(ノリタケの森-熱田神宮-名古屋テレビ塔)


⓪はじめに

 テレビアニメ『ざつ旅』に感化され、ふらっとどこかへあてのない旅に出た、ひと夏の思い出。1か月以上昔の話なので既に記憶はおぼろげになってきてるけど、完全に消えてしまう前に書き留めておこうと筆を執る。また、いつでも思い返せるように。

訪れた場所は以下の4か所
・ノリタケの森
・熱田神宮
・名古屋テレビ塔(中部電力MIRAI TOWER)
・オアシス21

 事前に「ノリタケの森」だけは行きたいなぁって目を付けていたのですが、それ以外は全くのノープランでした(作品準拠のざつ旅ではない…)。でも、ノープランとは言え結局残りの観光地も無難な選択に落ち着いてしまいましたね。

 という訳で、本稿では上記の4か所を訪ねた様子を順にご紹介していこうと思います。読むだけで旅行気分を味わえるように書いたつもりなので是非最後までお付き合いください(気になる観光地だけ見ることもできるので、目次もご活用ください)。

①ノリタケの森-陶器の美しさに心酔

 なぜ、ノリタケの森に行きたかったのかというと、美しい陶器が展示されていると聞いたからです。なんか、美しい陶器を見ると心が豊かになる気がしませんか、しますよね、してください!(三段活用?…)。それから、この「ノリタケ」という会社に少し個人的な興味があったのも関係しています(「ノリタケ」の会社的魅力は後述)。

a 名古屋駅からノリタケの森へ

 名古屋駅から徒歩20分くらいでノリタケの森に到着しました。とは言え、名古屋駅構内から脱出するのに手間取ってしまい、名古屋に着いてから1時間くらい経ってしまっていたのですが…。
 この日の最高気温は35℃近く、日向を歩くのはかなりの苦行でした。できるだけ日陰を探して歩くしかありません(どうやら地下道を通れば途中までは涼しい道を歩けたようです)。途中で名古屋市のマンホールを見かけたのですが、何かの虫が描かれていますね。何の虫か分かりますか。

名古屋市のマンホール、ジワリとくるかわいさがある

 なんとアメンボなんだそうです。アメンボがデザインに採用された理由はアメンボは綺麗な水に棲む生き物の象徴であり、それくらい綺麗な水になるまで名古屋市は水を浄化しているよということを表現するためみたいです。

 そういえば、滋賀県の守山市のマンホールにはホタルが描かれており、ホタルも水が清らかなところにしか棲まない生き物なので、マンホールに描かれている昆虫にはそのような共通性があるのかもしれません。

滋賀県守山市のマンホール(だいぶ汚れてしまっている…)

b ノリタケの森で昼食を

 やっとのことで到着したのですが、まず赤レンガの建物が立ち並ぶ様子に目を奪われました。まるで絵画のような風景ですね。

赤レンガの建物が立ち並ぶ

 さて、色々と見学したい気持ちもありますが、既にお昼過ぎでお腹も減っていたので、昼食をとることにしました。落ち着いた雰囲気のあるカフェでハンバーグとライスのセットとノリタケティーを注文しました。

ノリタケティー
メインの和風おろしハンバーグ

 和風ハンバーグは肉汁が閉じ込められておりとても美味しくいただきました。ノリタケティーは紅茶自体は普通のものだと思うのですが、高級なノリタケのティーカップに注がれて提供されると、一気に華やかなものに感じられ、食器一つでこんなにも変わるのかと、その魅力に驚きました。ノリタケの食器でいただくという体験に価値を感じました。

c クラフトセンターでボーンチャイナを学ぶ

 さて、昼食をとったところでいよいよメインのクラフトセンター・ノリタケミュージアムの見学に移ります(見学料:大人500円)。

パンフレットとチケット

 1F・2Fはボーンチャイナがどのようにして作られるのか、その製造工程を紹介するコーナーになっています。原料や技術面の工夫などが実物を交え、詳細に紹介されています(写真は撮れません)。
 特にボーンチャイナの名前は牛の骨を混ぜて作られていたことに由来するというのは興味深かったですね。発祥はイギリスらしく、中国のような白磁を作りたいと思っていたようなのですが、イギリスの土にはカオリン(白磁には必要不可欠)という成分があまり含まれておらず、なかなか難しかったようです。そこで、試行錯誤の末に牛の骨を混ぜれば白磁に近い陶器を作れると気づいたようなのです。そうやって、ボーンチャイナは誕生しました。成分の違い故にやはり全く同じものではなく、透光性や光沢の有無、収縮率の点などで違いがあるそうです。ちなみに現在は骨は使わず直接リン酸カルシウムを混ぜて作られることも多いそうです。 
 また、プロの職人さんが陶器を成形したり、絵付けを行ったりされている様子を間近で見られるのですが、一見の価値があります。 
 2Fでは自分でお皿に絵付けできる体験もできるそうなのですが、絶望的な美的センスなので断念しました。子供たちが多く、とても楽しそうに体験されていました。旅の思い出の1枚になるかもしれませんね。

d ノリタケミュージアムで芸術的な陶器を鑑賞

 3F・4Fではノリタケの粋を集めたたくさんのコレクションが展示されています(撮影ができます)。上品で洗練されたデザインの食器が並べられ目の保養になります。3Fにはディナーテーブルセットの展示があり、まるで西欧のおとぎ話のような世界が広がっています。

貴族のディナーが始まりそう

 4Fにも印象的なコレクションが展示されており、本当に癒されました。以下、個人的に目を惹かれた作品をいくつか載せておきます。

美しいシカ!
カッコいいイヌ!
かわいらしい鳥!
上品な鳥!
狩りを題材にしたシリーズもの

 まぁ、生き物が描かれているのは癒しですね…。件の御シカのお顔を拝見できただけで、チケット代は十分元が取れていますよ。あまりにも外が暑いのでもうしばらく眺めています…。

e ウェルカムセンターで「ノリタケ」について学ぶ

 「ノリタケ」は東証プライムに上場している超優良企業で、森村グループの中核的な企業です。森村グループには日本ガイシ(排ガス用ハニセラムや鉄塔用碍子で高シェア、NAS電池も)や日本特殊陶業(自動車用プラグ・排気系センサーで世界一)、衛生陶器のTOTOなどが含まれています(メタウォーターは日本ガイシの派生企業でINAXはかつては森村グループだったような)。

「ノリタケ」本社

 そして、「ノリタケ」と言えばやはり“食器”の印象が強いですよね。
しかし実は、食器事業の売上高構成比はわずか5%程度で、営業利益率もほぼゼロ。いわば“祖業として続けている”という位置づけに過ぎないのかもしれません。意外に感じる方も多いのではないでしょうか。
 では、ノリタケは食器の会社ではないとすると、何の会社なのか――。
実は、金属部品や製品を加工するための「研削砥石」で国内トップシェアを誇る、工業機材に強みを持つ企業なのです。その他にも、スマートフォンなどの電子部品向けセラミック材料や、リチウムイオン電池の製造に使われる焼成炉など、多岐にわたる事業を展開しています。たしか、半導体の研磨工具も手がけていたはずです。
 とはいえ、これらは無秩序な多角化ではなく、すべて「食器製造を通じて培われた技術」を核に、派生的に生まれたもの。つまり、「磨く」「描く」(電子部品向けセラミック材料は画付材料からの派生)「焼く」といった陶器製造のコア技術をベースにした、非常に理にかなった展開なのです。ここがとても興味深いところですよね。
 また、これらの企業群は環境問題の解決を志向した製品の開発にも取り組んでおり、事業そのものが社会貢献活動に近い性質を持っている点も、個人的には好印象です。加えて、グループ全体で財務的にも安定している企業が多いですしね(ちなみに、私は特に「日本ガイシ」がお気に入りです。会社に対して“好き”とか“嫌い”とか言うのは、ちょっと変な趣味に思われるかもしれませんが……。もちろん、これは投資を勧める意図ではありません。あくまで自己責任でお願いしますね。)。
 ともあれ、こうした背景を知っていただければ、「ノリタケ」がすごい会社だということに、きっとご納得いただけるのではないでしょうか。
 ちなみに、ノリタケの森の敷地内には、企業の歴史や事業内容を紹介するウェルカムセンターが併設されています。森村グループの成り立ちや理念なども展示されていてとても興味深いので、ご興味のある方はぜひ一度訪れてみてください(「ノリタケの森」を訪れたのは、この施設を見てみたかったから、というのもあります。)。

②熱田神宮-樹齢1000年を超えるクスノキ

 ノリタケの森に長居し過ぎてしまい(と言うか、暑すぎて外に出る気力をなくしてしまい)、夕方ごろから熱田神宮を目指して出発しました。熱田神宮を目指したのはあまり神社に詳しくない僕でも知っている有名なお社だったから。ひとまず、名古屋駅に戻り、そこから名鉄に乗って最寄り駅を目指します。

名古屋駅に戻る道中 えっ、こんな涼しげな地下道があったなら早く言ってよ…

 調べたら、熱田神宮には数年前刀剣専門の展示館が新設されたと出てきて、「えっ、すごく良さそう」と思い、まずはそこに向かうことにしました。ところが、どうやら営業が16時30分までらしく、着いたのが17時過ぎだったのであえなく入館できませんでした。やっぱり、テキトーに来ちゃったからですよね。ノープランの雑な旅、『ざつ旅』らしいと言えばらしいし、主人公の鈴ヶ森さんなら「笑って話せる話ができた!」って喜んだのだろうけど、僕はやっぱり少し肩を落としてしまいました(鈴ヶ森さんはすごい)。
(↓本当ならここを見るはずでした。日本史で見たような名前もちらほら)

 まぁ、ずっと肩を落としていたら闇夜に溶けてしまうので、気を取り直して有名なクスノキの樹を見に行くことにしました。

樹齢1000年を超えるとされるクスノキの巨木

 この樹は弘法大師空海によって植えられたと言い伝えられており、なんと樹齢は1000年を超えるそうです。人間の持つ時間軸など超越して存在するその圧倒的な存在感に神秘的な何かを感じずにはいられませんでした。1000年もの間、熱田の地を見守り続けてきたこのクスノキの樹にはまるで土地の記憶そのものが宿っているかのようです。近くに立って目を閉じると、風にそよぐ葉音が遠い昔から届く声のようにも聞こえ、この樹が静かに語りかけているような気がします。

③名古屋テレビ塔-宝石を散りばめたかのような夜景

 名古屋と言えばテレビ塔っしょということで、熱田神宮からバスに乗り、名古屋の中心地「栄」に向かいました。到着したら既に空は仄暗くなっており、夜景を見るのに絶好のタイミングになっていました。さっそく、チケット売り場に向かい、名古屋の夜景を一望できる展望台を目指します。

着いたころには既に空も薄暗くなっていて
なんと、ノベルティのカードまで頂いちゃいました

 お盆期間中ということもあってか、やや混みあっており、展望台行きのエレベーターに乗るのに20分程度の待ち時間が発生しました。
 夏休み期間中は「でらます×アイドルマスターシャイニーカラーズ」とのコラボ企画が展開されているようで、入場者にはノベルティカードが配布され、展望台エリアには装飾が施されていました。さらにさらに、NAKEDとのコラボで展望エリアの窓にプロジェクションマッピングが投影され、さながら天空アクアリウムかのようになっていました(見惚れてしまい写真を撮り忘れ…)。

他にもパネル展示もありましたよ

 さて、屋上庭園のようなスペースがあり、そこから夜の名古屋を一望することができます。まずは写真をご覧いただきましょう。

足元に宝石を散りばめたかのような
光の世界はどこまでも広がっていて
あの灯りの先には誰かの暮らしがあって
その一つ一つを夜空の星座のように線で結べば
どんな輝きをみせてくれるのだろう

 まるで天の川が足元を流れているようで、夜の名古屋を自由に泳ぎ回れたらどんなに気持ちいいだろうかと思わずにはいられないのでした(雰囲気に酔ってしまった…)。

 さて、1時間くらい名古屋の夜景を堪能したら下界に降りて、今度は下からタワーを見上げることにしましょうか。

エッフェル塔を彷彿とさせる美しさ

 下から見上げたテレビ塔はとても美しく、銀色塗装は闇夜の中に冷たく光っていました。手前の水面が揺れていなければ、きっと鏡張りのようにリフレクションして完璧だったけど、これでも十分すぎるほどいいものを見させてもらったと思います。
 そういえばこちらの電波塔、タワーとしては初めて国の重要文化財に指定されたそうです。全国の電波塔の先駆けとなったという歴史性やほとんど手作業で建てられたという技術性などが評価されたようです。ちなみに設計者は「塔博士」として知られる内藤多仲で、彼は他にも東京タワーや札幌のテレビ塔なども手掛けたようです。

④オアシス21-近未来的な建築

 宇宙船を模した近未来的な建物、オアシス21。つい数時間前までは大河の流れのような悠久の時を感じていたのに、いまは一転して未来を思わせる光景に包まれている。過去と未来、その両極をひとつの旅の中で味わえるとは、なんとも忙しくも贅沢な一日だ(まだ酔ってる…)。

オアシス21の屋上
オアシス21越しに撮った電波塔
異彩を放つ看板、しばらくこれから目が離せず…(ぶれてしまった…)

 屋上部分がガラス張りになっており、その上に水が張られているため、光を反射して幻想的な雰囲気になっています。恐らく昼間に来ていれば、この大屋根を1Fから見上げれば水面越しに空が見えるという不思議な光景を目撃することができたのでしょう。オアシス21は都市交通の結節点になっているようで、ここを通りながら毎日通勤・通学できるのは誇らしいだろうなって思ったりします。少し涼しく感じられたのは時間帯の問題だけでなく、きっと気化熱の影響も少なからずあるのだろうと思いました。

 てか、見渡せばカップルだらけじゃん。見てるのはおもちろいけど、あまり陽の気に当てられても干からびてしまうのでとっとと退却じゃー。

⑤最後に-お土産をサクッと紹介-

①青柳ういろう さくら

 名鉄・神宮前駅に隣接する商業施設で「ういろう」を購入しました。
名古屋といえば、やっぱり「ういろう」!ですよね。抹茶味はすでに売り切れでしたが、お目当てのさくら味を何とかゲット。家に帰って食べてみたら、やっぱり旨し!いろんなお店がありますが、「青柳」のういろうは定番の安心感があります(いつかういろう店巡りもしてみたい!)。

さくら味のういろう

 本当は帰りに名古屋駅で買おうと思っていたのですが、終電ギリギリの到着で売店を見る余裕もなし(たぶん閉まってた)。結果的にここで買っておいて大正解。ナイス・リスクヘッジでした。あっ、名古屋名物の『ぴよりん』忘れてた…。

②愛知限定 シナモロールのご当地ピンズ

 名古屋テレビ塔の展望台にあったガチャで引き当てたものです。こういう観光地に地域限定のガチャが設置されていると、旅の思い出にと無性にガチャりたくなってしまいます(地域限定という言葉に弱いなぁ…)。それから、いつまでも趣味嗜好が幼いのでサンリオとか書いてあったらなおさら「キラーン」って反応してしまうんですよね。

シナモロールのご当地ピンズ、写真撮るの下手ですみません

 一応、テレビ塔に来ているのでマイメロデザインのピンズがいいかなって思っていたのですが、キャラクターとしてはシナモンが一番好きだったので、これでOKです。やっぱりサンリオキャラクターズは海外の方にも人気なのか外国人の方で少し列になっていました。

③ノリタケ となりのトトロデザインの食器

 そして、本旅最大の戦利品が、ノリタケの森で手に入れた食器です。まずはご覧ください。

トトロデザインのコップ
コップの裏にはノリタケの刻印が
トトロデザインのお皿

 トトロデザインのコップとお皿。どちらも裏にはしっかり「Noritake」の刻印入り。県内にジブリパークがある影響か、トトロシリーズが豊富に展開されていて、その中から今回はこの2点をチョイスしました。イラストのかわいさはもちろん、予算との兼ね合いもあって選んだのですが、実際に手に取ってみると「やっぱりノリタケは違う」と感じさせられます。

 透き通るような白さ、すべすべとした質感は他の食器にはない上品さ。実際にカモミールティーを注いでみると、いつもの飲み物がぐっと特別なものに感じられました。

カモミールティーを注いでみた写真

 そして一番驚いたのが透光性。光にかざすと、なんと指先が透けて見えるのです。これこそがボーンチャイナならではの特徴。上質な陶器を「体験」として実感できた瞬間でした。

ご覧のように指先が透けて見えるでしょう

 これからも大切に使いながら、少しずつお気に入りを増やしていけたらと思います。

 さて、本稿はここまでです。ちょっとした旅気分をご提供できたでしょうか。皆さんの次の旅のご参考になればとても嬉しいです。ここまでお読みいただき本当にありがとうございました。

 こちらもよろしければどうぞ!

⑥アンケート


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集