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to不定詞をやるといったが、果たして今回to不定詞までたどりつくのか疑問(そして案の定たどりつかなかったという)

英語陰謀論の稿です。
というのがですね。
前回、

を読んだ方は、もう薄々気づいてるとは思うんですけど。

私。
敢えて、分かりやすい例だけを引いておりました。

卒業する、は、(英語で言う)自動詞と他動詞の区別がとてもつきやすい単語だったのです。
しかし。
逆に言えば。
自動詞と他動詞の区別がつきやすい単語って、実は日本語にほとんどないんですよ。

卒業する→卒業させる というのはすごく分かりやすい例です。
そして、もう一つ。
動く→動かす これもすごく分かりやすい例です。
他には?

……で。
ここで、実は筆が止まるのです。
どういうことか?

例えば、「送る」を考えてみます。
送る→送らせる? かな?
なんというか。
他動詞を通り越して、使役動詞みたいになってしまいました。
実は。
送るは、sendという英単語で表せますが、sendは既に他動詞だったのです。
そりゃ、変な感じになるわ。てことで次。
同意する。
これは、……
同意する→同意させる?
これもなんか、使役動詞だなどちらかというと。
あーなるほど。じゃぁ同意するも他動詞なのか。
……いいえ。
同意するの英単語agree は、~に同意する、を例えば、
I agreed with him.
のように、前置詞withをともないます。
つまり、I agreed. で完結している、自動詞ということになります。

さぁ。
この辺でわけわかんなくなるんですよ。
かろうじて私が思いついたのは、あと、
見る→見せる
くらいでした。
そこで、「五感をともなう動詞は自動詞から他動詞へと変換できるのではないか」と仮説を立て、やってみました。すると。
ひどいことになりました。

嗅ぐ→嗅がせる
触る→触らせる
食べる→食べさせる
味わう→味わわせる
聞く→聞かせる

これら。
どれもなんですが、肯定的というか、相手の喜びそうなものをさせた時だけ、他動詞的になり。
相手にとって不愉快なものをやらせようとしたときは、全て使役動詞っぽくなりました。

ムスクを嗅がせる(他動詞っぽい)
糞の臭いを嗅がせる(使役動詞っぽい)
彼女は自分の手を触らせた(他動詞っぽい)
俺は尻を触らせた(使役動詞っぽい)
深いスープの味を味わわせた(他動詞っぽい)
殴られた痛みを味わわせた(使役動詞を通り越して暴力)

など。
じゃぁ逆説的に、英語の自動詞といわれるものを輸入して、それらを翻訳するとうまくいくのではないか?
結果から言うと、うまくいきませんでした。

stand(立つ)=自動詞→stand(立てる)=他動詞→立たせる、までいくと使役動詞。
fly(飛ぶ)=自動詞→fly(飛ばす)=他動詞→飛ばす、あるいは飛ばせる、まで活用して、使役動詞。

ここまではよかった。

belong(属する)=自動詞→他動詞はない 日本語にもない→属させる、だと使役動詞。
insist(主張する)=自動詞→他動詞はない 日本語にもない→主張させる、だと使役動詞

このように。
日本語には、他動詞っぽい動詞自体が「少ない」んです。
んー。
困りました。

まぁ、MEGAFEPSDA のように(動詞の後に動名詞を取る動詞の頭文字を合わせた語呂合わせ。Mind、Miss、Enjoy、Excuse、Give up、Avoid、Finish、Escape、Postphone、Put off、Stop、Deny、Admit)、相性のいい語、悪い語があって、それを語呂合わせとかで結局、覚えるしかないのか。
そう、落ち込んでしまいました。

その時です。
自分の頭に、ある閃光がひらめきました。
「句動詞」です。

give upで、諦める。watch outで、気をつける。put onで、身につける。など。
この句動詞の文法的特徴を、私はググって引いてきました。
それがこれです。

「句動詞はいわゆる『動詞』の一種です。
句動詞は『熟語動詞』『群動詞』などとも呼ばれています。
『自動詞』または『他動詞』として使うことができます」

この一文。この、強調した部分。
ここを見た瞬間、自分は再び、自分の論理への自信と、旧文法への怒りと、とりあえず前回の稿が無駄にならなかった、という安堵が、同時に押し寄せました。

つまりですね。
たとえば、句動詞give upを例にとりましょう。
上記の分は、give up ~ing(例えば、give up smokingなど)で、~を諦めるという「他動詞として」扱える、と言ってるわけでありますわ。

……くそが。
つまりですね。
前置詞。これがやはり、ガンだったのです。
旧文法では、このように教えておりました。

なぜ5文型と言われる英語の基本文型がある、と、昔の英語学者は考え、教えていたのか。
それはとりもなおさず、この考えが柱にあってのことでした。

「前置詞」を、「『助詞+少しの意味』と考え、後に『名詞』を取り。

かつ、「前置詞」が付いた語は全て、「修飾語」だと判断し、省略可能とし。

「前置詞」がついてない語を「目的語」と考え、これがあるかないかを文型を考える柱に据えた。

to不定詞をやるといったな? あれは嘘だ。今回は5文型だ より

なんのことはない。
前置詞は、「修飾語」だから、文型の柱にはならない。だから、前置詞が付いている語は「OやCではありえない」と考えてたのです。

しかし。
前回も今回も、いみじくも動詞というものを直視してみて分かったことは。
英語も日本語もですが、「自動詞と他動詞なんか区別」してない、ということ。
このことだけがあらわになっていっただけでした。

発想を変えましょうよ。ここらへんで。
やっぱり、前置詞なんてなかったんですよ。そして。
前置詞は助詞の働きをするから修飾語でしかありえない、と断じた、その不明を恥じましょうよ。

現に。
句動詞は、前置詞を取って目的語を取ってるじゃないですか!!

つまりですね。
発想を逆転させます。
「もともと、前置詞がついてても、目的語になりうる」と考えたら、どうでしょうか?

そもそも。
前回の
”She graduates from the high school.”
と、
"She graduates him."
の違いだって。
米英語に「卒業させる」って意味があったからこそ二つの訳は「彼女が卒業する」「彼を卒業させる」と分かれただけで。

単に、こう考えるんです。
「動詞の直後に、前置詞や修飾語と思しき語が来ようがどうしようが、それは目的語だ」と。

つまり。
graduate fromは、句動詞なんですよ。
graduateに「効果詞」fromがついて、目的語 The highschoolを取り、「高校から卒業する」→これ、究極、「高校が卒業させる」と考えても、同じ事でしょ!? fromの効果が根元から旅立ち、あとに何も残らない、って効果「だけを」表してるんだとすれば、fromがいいたかったことって、「彼女を学校から放出した」ってことじゃないですか。
これを訳して、彼女は高校から卒業証書を送られた→卒業した、と文意を調えてもいいじゃないですか。
graduate himは、「彼」にgraduateの効果が及ぶのだから、彼を「卒業させる」となる。 

"Please stand by me."
これは、スタンドバイミーという映画で、クリスが拳銃を兄貴に向けながら、ゴーティにささやく感動的な言葉です。
これは命令文なので、ヒラの文にすると、
I stand by you.
となります。

stand byを句動詞と考え、stand がbyという効果をともなってyouに影響してると考え、「私は彼のそばに自分を立てた」→「私は彼のそばに立った」と。
一回そういう翻訳を挟んで、「悪い理由がない」じゃないですか!

そもそも、昔から気に入らなかったんですよ。
自動詞と他動詞の説明。
スタサプの関先生が、これまでで一番分かりやすい自動詞と他動詞の説明をなさっておられました。

ですが。
「私卒業するのよ!」「どこを?」
って、「ツッコンじゃいけない理由」なんて。
今までどうしても分からなかったんですよ。
分からないはずです。
動詞直後の前置詞句を、「前置詞」句、と捉え、英語文型からはじいてあえて目的語とせず、「修飾語」と考えてたんですから。

違うんですよ。
全く違う。
前置詞は何度も言っておりますように、「効果詞」なんです。
そして。

この効果詞は、後に名詞を「導きやすい」構造をしており。
なおかつ。
英語文型の、「もともとの位置」("主語 述語 目的語(0~2こ) 方法 場所 時間 曜日 月日. " のことです)に、
「あ、もしかして、位置情報、順番、忘れた? 大丈夫。『僕を目印にしてね!』
という、「目印の役割」を果たしていた「だけ」なんです!

ここで。
我々は「交通標識」を想像するべきなんです。
交通標識って、みなさん、どんなイメージを持ってますか?
たとえば、

進入禁止

の標識があれば、そこは軽車両を除く車両で進入してはいけない道である、という意味であります。

また、

一方通行

の標識があれば、そこは軽車両を除く車両では、矢印の進行方向しかとってはいけない、という意味であります。

では。
根本的な質問です。

それぞれの道は、「標識があるからその通りにしないといけない」のでしょうか?

たぶん。
違うでしょう。
もともと、そこは標識の通りに通行して欲しい」という「願い」「暗黙の了解」「必要性」「道の状況」があって、それを「知らせる」ために、「交通標識」を立てたんでしょう?

英語文の文型も、これと同じ事が言えると思うんです。
そこに「前置詞があるから」「前置詞が助詞の役割をして」「修飾語となった」のではなく。
因果が逆なんです。
もともと、「そこはこういう意味を置きなさい」というルールが厳としてあって、そのルールの目印として使用するために、英語に初めて触れる人(そこを初めて通行する人)にも分かりやすく、「標識」を立てた。
それが「前置詞」……改め「効果詞」なんじゃないんですか? ってことです。
前置詞は、効果を発揮する役割と同時に、その利便性から「標識の役割」「後から付け加えられた」んですよ。

だから。
前置詞が付いてたら目的語じゃない、っていう理屈の方が間違ってるんです。そもそも!

いいんですよ!
前置詞句が目的語を取っても。
補語を取っても。
実際にタダの修飾語となっても。
ぜんぜんいいんです。

だから言ってるんですよ。
英語の文型は、「一つしかない」って。
そういうことだったんです。

というわけで。
案の定、to不定詞にはたどり着けませんでした。
衝撃の事実を開陳して、この稿は終わろうと思います。
どうも、ありがとうございました。

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