【夏の国内旅行】夏休み未計画でも今から間に合う絶景
夏休みの予定を立てないまま、7月が終わりました。
8月に入ってから北海道や沖縄などの大型観光地の航空券を調べると、安い運賃はだいたい姿を消し、ほぼ正規運賃に近い価格で取ることになります。
ホテルも同様です。
普段なら手が届く宿でも、見たことのない金額が表示されています。
人気の観光地は、人間が休みたい時期に最も高くなるよう、よくできています。
とはいえ、夏らしい景色を見るために、必ず北海道や沖縄まで行く必要はありません。
週末に少しだけ足を延ばせば、緑や海を眺めて、夏らしい一日をつくることはできます。
今回は、私が実際に訪れた場所の中から、今からでも旅程を組みやすく、大都市圏から週末旅行として訪れやすい4箇所を選びました。
SNS上に大量の写真が存在する時点で、「穴場」という概念はほぼなくなっています。
それでも、人気観光地の中心部ほど人が集中しておらず、一つの景色を目的に出かけるには、ちょうどよい場所でした。
奥大井湖上駅

奥大井湖上駅は、静岡県の山あいにある、大井川鐵道井川線の無人駅。
エメラルド色の湖へ突き出した半島の上に駅があり、対岸の展望スポットから眺めると、赤い鉄橋と駅だけが水面に取り残されているように見えます。
「湖の上の駅」という名前は、観光用に多少盛っているのかと思っていましたが、実際に見てもかなり湖の上でした。
人間が駅を造る場所としては、なかなか思い切っています。
駅の近くにはカフェもあり、列車を待ちながら休憩できます。
私が訪れたときは、バスで展望スポットの近くまで行くことができました。
ただし、そのバス停は2026年3月末で廃止されています。
現在は、車で付近の駐車場まで向かうか、井川線で奥大井湖上駅まで行き、そこから展望スポットまで歩く方法が基本です。
車の場合も、駐車場から展望スポットまでは少し歩きます。
井川線で駅へ向かう場合は、階段や山道も通る必要があり、車の場合以上に歩きます。
インターネットで何度も見た景色を現地で見るには、それなりに労力を使います。
移動の便利さを優先するなら車が向いていますが、景色だけでなく、列車に揺られる時間まで旅の一部にしたいなら、井川線で向かうのがおすすめです。
なお、井川線は2026年7月から、全列車が事前予約制・座席定員制になっています。
列車で訪れる場合は、先に予約を済ませておく必要があります。
メタセコイア並木

メタセコイア並木は、滋賀県高島市にある約2.4kmの並木道です。
道路の両側に約500本のメタセコイアが並び、夏には、道路を覆うような深い緑のトンネルができます。
写真だけを見ると、静かな道の中央に立ち、左右対称の並木を落ち着いて撮影できそうに見えます。
実際には、観光客も車も多く行き交います。
人が写り込まない瞬間を待っていると、別の人が現れる。
その人が通り過ぎたころには車が来る。
車が通過すると、先ほどとは別の人が道路へ近づいてくる。
また、現地へ行ってみると、歩いて見る並木と、車やバイクから見る並木では、印象がかなり違いました。
歩くと、一本一本の木の高さや幹の太さがよく分かります。
一方、車で通ると、緑の壁が左右へ流れ、道路の奥へ吸い込まれていくように見えます。
この場所の面白さは、並木を外から眺めることより、その中を通り抜けることにあるのかもしれません。
可能であれば車かバイクで一度通り抜け、その後、駐車場へ停めて歩いてみるのがおすすめです。
英虞湾

英虞湾は、三重県志摩市に広がるリアス海岸の湾。
横山展望台から眺めると、大小の島と入り組んだ海岸線が、何層にも重なっています。
地図で見ても複雑な湾ですが、現地で見るとさらに複雑でした。
しばらく眺めていても、どこまでが島で、どこからが半島なのか、よく分かりません。
今回紹介する4箇所の中では、比較的少ない移動で、大きく開けた景色を見られる場所でした。
車なら展望台の近くまで行けます。
近くの駐車場が満車の場合は、下側の駐車場から少し歩く必要がありますが、登山と呼ぶほどの道ではありません。
伊勢志摩旅行の途中に、海を高い場所から眺める時間を一つ加えたいときにも、組み込みやすい場所です。
下灘駅

下灘駅は、愛媛県伊予市にあるJR予讃線の無人駅。
ホームのすぐ先に伊予灘が広がり、駅と海の間にあるべき何かが、省略されたような景色になっています。
夕日の名所として知られていますが、私が訪れたのは日中でした。
夕方でなくても、青いベンチの向こうに海が広がり、駅として必要最低限の設備だけが静かに置かれている景色は、十分に印象的でした。
私は車で訪れました。
ただし、駅には専用駐車場がありません。
少し離れた場所に市営の臨時駐車場がありますが、停められる台数は限られています。
有名な駅だから大きな駐車場があるだろう、という予想は外れました。
車で行けば周辺を自由に回れますが、次に訪れるなら、列車で向かってみたいと思っています。
海岸線を走る普通列車に揺られ、海の前にある小さなホームで降りる。
その方が、この駅へ来たという感覚は強くなる気がします。
今からでも、夏は少し残っている
今回紹介した4箇所は、何週間も前から航空券やホテルを押さえなければ行けない場所ではありません。
ただし、どこも駅や駐車場へ着いた瞬間に、完成された絶景が自動表示されるわけではありませんでした。
少し歩く。
列車の時刻を調べる。
駐車する場所を探す。
人や車が途切れるのを待つ。
そうした手間まで含めて、ようやく一枚の景色になります。
週末に一つだけ景色を決めて、その場所まで移動してみる。
それくらいなら、8月に入ってからでも、まだ間に合います。
今からでも夏は少し残っています。
※交通機関の運行状況、予約方法、料金、駐車場、立入可能な範囲などは変更される場合があります。訪問前に、各施設・交通事業者・自治体の公式サイトで最新情報をご確認ください。
