【2026年最新】配偶者控除、103万円超えたらゼロになると思ってません?国税庁の情報で正確な数字を解説
ネットで数字がバラバラで混乱してませんか
配偶者控除・配偶者特別控除について調べようとすると、「123万円」「136万円」「160万円」「201万円」といろんな数字が出てきて、正直どれが正しいのか分からなくなりませんか?私も最初調べたとき混乱しました。
これ、実は情報源によって令和7年度の話と令和8年度の話が混ざっていたり、改正前後の数字が混在していたりするのが原因です。この記事では、国税庁の公式情報(タックスアンサー No.1191・No.1195)を出典として明記しながら、2026年時点で正確な数字を整理していきます。
結論から言うと、令和8年分(2026年分)の配偶者控除は配偶者の合計所得62万円以下(給与収入136万円以下)、配偶者特別控除は62万円超133万円以下の範囲で段階的に適用されます。令和8年度の改正で基礎控除と給与所得控除の最低保障額が引き上げられ、それに伴って扶養親族等の所得要件も引き上げられました(令和8年12月1日施行・令和8年分以後適用)。
というわけでこの記事では、配偶者控除・配偶者特別控除の基本と、正確な金額をサクッと整理していきます。後半では、年収別のシミュレーションや、社会保険の壁との違いまで踏み込んで解説します。
配偶者控除・配偶者特別控除とは?違いをわかりやすく解説
どちらも「納税者本人」の所得税・住民税を軽くする制度で、配偶者本人の税金には関係ありません。両者の違いは、配偶者の所得水準によってどちらが適用されるかが決まる点です。
配偶者控除:配偶者の合計所得金額が一定額以下の場合に適用
配偶者特別控除:配偶者控除の対象から外れても、所得金額に応じて段階的に控除を受けられる制度
この2つは併用できず、どちらか一方のみが適用されます。また、どちらも納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下であることが条件です。
【出典:国税庁】2026年、正確な金額はいくら?
ここが一番重要な部分です。そして今年、この金額が変わりました。
令和8年度の税制改正で基礎控除と給与所得控除の最低保障額が引き上げられ、それに伴って扶養親族等の所得要件も引き上げられています。国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」に載っている数字が、次のものです。
令和8年分(改正後)
配偶者控除の対象 … 配偶者の合計所得62万円以下(給与収入のみなら136万円以下)
配偶者特別控除の対象 … 合計所得62万円超133万円以下(給与収入136万円超207万円以下)
令和7年分(改正前)
配偶者控除の対象 … 配偶者の合計所得58万円以下(給与収入のみなら123万円以下)
配偶者特別控除の対象 … 合計所得58万円超133万円以下(給与収入123万円超201万5,999円以下)
この改正は令和8年12月1日施行・令和8年分以後の所得税から適用されます。
令和8年11月までの源泉徴収事務に変更はなく、12月の年末調整で精算されます。
「103万円」はもう使われていません。
タイトルにも入れたこの数字は、令和6年分以前のものです。給与所得控除の最低保障額が55万円だった時代に、合計所得48万円に対応する給与収入が103万円でした。
その後、最低保障額は令和7年分で65万円、令和8年分で74万円へと2段階で引き上げられています。同じ「合計所得いくら以下」でも、対応する給与収入の額は年分ごとにずれていきます。
令和6年分以前 … 合計所得48万円以下 + 最低保障額55万円 → 給与収入103万円以下
令和7年分 … 合計所得58万円以下 + 最低保障額65万円 → 給与収入123万円以下
令和8年分 … 合計所得62万円以下 + 最低保障額74万円 → 給与収入136万円以下
冒頭で「数字がバラバラに見える」と書きましたが、どれかが嘘なのではなく、それぞれ違う年分の正しい数字です。自分がどの年分の話をしているのかを先に決めれば、迷わなくなります。
国税庁のページを見ると58万円と書いてある件
ここは先に断っておきます。国税庁のタックスアンサー(No.1191・No.1195)を今開くと、58万円・給与収入123万円と書かれています。 上に書いた令和8年分の数字と違うので、混乱するはずです。
これはどちらかが間違っているのではありません。
タックスアンサーは現時点で施行されている法律の内容を載せています。令和8年度の改正は令和8年12月1日施行なので、今はまだ施行前です。だからタックスアンサーは令和7年分の数字のままになっています。
一方、改正の内容は令和8年分以後の所得税に適用されます。つまり今年(令和8年分)の年末調整では、62万円のほうで精算されます。
今の時点で開いたタックスアンサー → 58万円(施行前なので現行法の表示)
今年の年末調整で実際に使われる基準 → 62万円(令和8年分以後に適用)
施行日を過ぎればタックスアンサーも更新されるはずです。12月以降に見比べると、数字が揃っているのが確認できると思います。
「一次情報を見たのに違う数字が書いてある」というのは、まさにこういう時期に起きます。改正が決まってから施行されるまでの間は、公式ページですら過渡期の表示になる、と知っておくと迷わずに済みます。
以前の記事で扱った「103万円の壁→178万円」は、納税者本人(働く人自身)にかかる所得税の話でした。今回の配偶者控除・配偶者特別控除は、配偶者の所得水準によって、納税者本人の控除額が変わる話なので、混同しないよう注意してください。
年末調整と確定申告の違いについては、こちらの記事でも解説しています。
「【2026年(令和8年)最新】年末調整、還付金が増えるかも?103万円の壁引き上げと年末調整・確定申告の違いを解説」
https://note.com/kura_memo/n/n2cfe2d266fb0
なぜネット上で数字がバラバラに見えるのか
冒頭で触れた「103万円」「123万円」「136万円」「201万円」といった数字が出てくる理由は、ほぼこの3つに集約されます。
年分が違う。 上で並べたとおり、103万円は令和6年分以前、123万円は令和7年分、136万円は令和8年分です。どれも当時は正しかった数字です
改正のたびに2つの数字が同時に動く。 合計所得の基準(48→58→62万円)と、給与所得控除の最低保障額(55→65→74万円)が両方変わるため、古い情報では組み合わせがずれます
本人の話と配偶者の話が混ざる。 「103万円の壁が178万円へ」は納税者本人の課税ラインの話で、配偶者控除の基準とは別物です
数字を調べる際は、その情報が何年分のものかを最初に確認してください。更新日と、根拠となっている一次情報(国税庁のページや改正のあらまし)を見るのが確実です。この記事は令和8年8月時点で、国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」をもとに作成しています。
ここまでで、配偶者控除・配偶者特別控除の正確な金額の基準はつかめたと思います。ただ、実際に「自分の家庭はいくらまでなら控除を受けられるのか」を知るには、年収別のシミュレーションや、社会保険の壁との違いも押さえておく必要があります。ここから先で、その実践的な部分を見ていきます。
年収別・配偶者控除額の目安
配偶者控除の控除額は、控除を受ける納税者本人の合計所得金額と、配偶者の年齢によって変わります(国税庁 No.1191より)。
ここから先は
¥ 500
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
