弟の結婚式翌日に道を踏み外した話
※今回は3連休全ての話なので長いです
2月とは思えない気温に恵まれたこの3連休、私は5歳離れた弟の結婚式に参加するべく、3連休初日から帰省していた。
私には実家という実家がもないため、普段は弟夫婦の家(なんと戸建て持ち家、すごい!)にお邪魔して、図々しくも泊めてもらうのだが、流石に結婚式前後でお邪魔するのは気が引けたので、高校時代からの親友である女友達の家に押しかけたのだった。
3連休初日は昼前に大阪駅で親友と待ち合わせをし、ランチを食べ、洒落たカフェでお茶をしばき、馴染みの古着屋で買い物をして、夜は2人の定番となっている燻製居酒屋で乾杯をし、一緒に家に帰った。
初日だけでこれでもかというほど喋り倒したが、いくらでも話せるのだから、やはり気が合うのだろうな。
そんないい気分であったのに、継母から不穏なLINEが入った。
「父親が息子たちから誕生日を祝ってもらえず機嫌が悪い」という趣旨だった。
経済状況の悪化で息子の誕生日をもう祝えないから、俺の誕生日も祝っていらない、そう言っていたから毎年機嫌取りのためだけにしたくもないお祝いをしていたのを辞めたのに、なんと勝手なのだろう…
「昭和世代で難しいと思うけど〜」と添えられていたが、昭和のせいにするな。
複雑な家庭を生み出した張本人である父親は、かなり面倒くさい人間で、今でいう「フキハラ」の常習犯。
不機嫌になることで相手をコントロールするタイプの人種である。
気に入らないことがあれば、態度・暴言・暴力で捻じ曲げ、捻じ伏せる。
今ではかなりのメンヘラ構ってちゃんおぢと化しており、式の段取り時点でも相当トラブルを生んだことも弟から聞いていた。
父親はXをやっていて弟とは相互フォローにも関わらず、「明日は次男の結婚式 もう出席するなしや ドタキャン」と投稿する無神経さよ。
弟がかなり気を遣って、呼びたくもない父親を招待し色々頑張って調整してきたことを知っているだけに、本当に胸糞が悪かった。
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そして迎えた結婚式当日。
親友とランチをしてから式場に向かった。
最高気温は20℃で晴天。この上ない結婚式日和であった。
式が始まるまでは、一親等を除く親族と友人知人らが闇鍋となる控室で待機していたのだが、弟側の親族は父と継母を除くと私だけで、完全にアウェイ。
角の席で静かにしていたのに、お手洗いから戻れば新婦の兄家族に占領され、居場所を失った。
渋々他の空いた席に移動したが、周りがにぎにぎしておりかなり気まずかった。
仕事柄コミュ力はあると自負しているが、今回のようなビジネスではないシーンだと途端にだめになるのだよな。
明らかに体育会系の軍団がいて、陽の気を感じる。
ああ、彼らは消防士たちか…とすぐにピンと来た。
私の弟は高卒から地元の消防・救命隊員となり、早7年近く勤務している。
その職場の方々なんだろうなというのが、雰囲気ですぐ分かった。
ゲイからすれば、消防士は嫌いな人はいないだろうという人気職で、私も例に漏れずかっこいいなと思ってしまう。
その軍団の中に推しを作ることで、気まずい場をなんとかやり過ごした。
式が始まると、弟は消防礼服と呼ばれる衣装に身を包んでおり、5億倍増しに格好良く見えた。
新婦もナチュラルな雰囲気で、シンプルなウェディングドレスが本当に素敵であった。
前述の通りややこしい父親を含め、家庭環境が複雑であり、本当に親族として人に紹介できるのは弟ぐらいであり、そんな弟の晴れ姿はとてもグッと来たのだった。
職場や学生の頃の友人にも愛されて、新婦と本当に幸せそうに微笑み合う姿を見ていると、おめでたい気持ちになると共に、自分にはないものばかりで眩しくもあり、ちょっと虚しくもあった。
弟の輝きにやや凹みつつ、父親が式で何か起こさないか・やらかさないか、ずっとハラハラしていたら、精神的にかなり参ってしまい、途中苦しくなる場面もあった。
そんな時も救ってくれたのは、消防士たちの圧倒的な陽の雰囲気である。
今時珍しく余興まであり、仲良しの同期らしい消防士2名(うち1名は控室の推し!)がM-1風に登場をして場を盛り上げ、しっかりしたコントを披露したり、わざわざ親族の席に挨拶をしに来てくれたりと、場を作ることにかなり貢献してくれ、私の心を救ってくれた。
父親は最後に両家を代表して挨拶するという役目を与えられていたのだが、ややこしい家庭環境であったことも、自分が悪いとは言わずにイタズラに触れて「ここまで育ってこれたのは周りの人のおかげ、感謝しろ」という旨の話をして、どの口が言ってるのか?と弟と顔を見合わせてしまった。
それでもなんとか無事に式を終え、早々に父親と解散し、そのまま親友と飲みに行った。
ジントニックを飲んだのだが、式場で飲み食いしたものよりよっぽど美味しいと感じた。
味覚には心理的安全性が重用なんだな。
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そして結婚式翌日、私は親友とまた茶をしばきながら恋愛話に花を咲かせ、14時に解散した。
私はそこから新幹線に乗るまでの2時間で、マチアプで知り合った方と会ってみたのだった。
相手は、去年の6月に帰省をした際にも声をかけてくれた25歳。
その時はタイミングが合わない&目的が異なる(「舐めたいです」と送ってくるなど相手が完全にヤリモク)であったことから、会わなかったのだが、その後も帰省するたびに会えないかとメッセージをくれ、謎の関係が続いていた。
今回も目ざとく私の帰省をマチアプで発見し、アタックしてきてくれ、精神的に参っていたのもあって、会ってみることにしたのだった。
会ってみようと思った理由は他にもある。
ふとしたきっかけで仕事は何をしているのか聞いてみたら、まさかの消防士であった。
前日に致死量の消防士を摂取していてご縁を感じたのもあるが、ホモヒエラルキー最上層の消防士が私をいいと思ってくれるなんて、今後の人生でそうそうあるもんではない、と思いきって会うことにしたのだった。
奇しくも弟と同い年で同じ仕事をしている。
なんだか悪いことをしているような気持ちになりながら、待ち合わせ場所へ。
合流してみると、私のタイプとはズレているが色黒で人懐っこそうな雰囲気でかわいい。
犬っぽいってこういう子のことを指すんだろうな、なんて思った。
ヤリモクであることは分かっていたが「何します?」と聞かれ、「とりあえずお茶でもしますか?」と答えたのだが、最寄りのカフェは「混んでそうですね…」と別に誘導したそうな雰囲気を出された。
「舐めるだけだったらこのビルのトイレとか?」と言われ、ヤリモクで会う人は勢いがすごいなと一周回って感心してしまった。
トイレは本気で嫌だったので断ると「じゃあマンガ喫茶?」と提案された。(マンガ喫茶での性行為だって褒められたものじゃないが)
調べると割と近くに1店舗あり、そこに入ることにした。
マンガ喫茶まで歩きながら少し話してみると、なんてことはない感じのいい青年である。
前回のnoteと同じことを言ってしまうが、発情した男が、そこいら中に真っ当な人間の面を被って潜んでいるのを直接感じ、面白いなと思った。
マンガ喫茶で1人用の個室に入ったのだが、隣り合うシートの境界が両側からロックを解除することで連結できる仕組みになっており、かなり広く使えることに驚いた。
私は慣れない緊張もありソワソワしていたのだが、早々にそういう流れになり、元彼と別れて以来初めて人とキスをした。
好きな人としかそういった行為は無理だと思っており、元彼と別れてから実際会ってきた数多の男たちに触れたいとすら思わなかった私が、出会って30分も経たない青年とキスをしている。
私の人生において、かつてない由々しき事態であった。
そのまま流れに身を任せ服も脱ぎ、抱きしめあっていたのだが、久々に感じた人肌のあたたかさはどうにも心地よく、結婚式で疲れ果てた心がほぐれるのを感じた。
ヤリモクは「本能のままに」みたいなイメージを持っていたが、「かっこいい」だとか「好き」だとか思いの外に甘い言葉をたくさんもらい、恋人同士の行為と大差なかったのもよかった。
愛おしさを感じ何度彼の頭を撫でたことか。
程なくして彼は私の口の中で先に果てたのだが、気分が萎えてしまうこともなく、私を攻めてくれた。
本当に舐めるのが好きらしく、別の意味で犬っぽさを感じる。
必死にものを舐める彼がどうにも愛おしくなり、頭を撫で続けた。
そうこうしているうちに私も絶頂を迎え、彼の口の中で果てた。
少しいちゃついた後、新幹線の時間もあったので、名残惜しかったがマンガ喫茶を後にした。
その場で解散でもよかったのに、彼は駅まで見送ってくれた。
疲れていた心が相当満たされ、ヤリモクの人だって同じ人間だよな、捨てたもんじゃないな、と悪い学習をしてしまった。
前回インスタントに消費する性への嫌悪を語っておいて特大ブーメランだよな。
完全に道を踏み外した感。
今回のことはいい思い出として、性行為のためだけに会うことへのハードルが下がってしまったことには抗いたい。
でも、もう少し私も楽しんでもバチはあたらないよな、なんて早速危険な自身の変化を、新幹線の窓から青空を眺めつつ感じとっていた。
▽最高の親友についてはこの記事で紹介
